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2016年7月の下旬猛暑の中、奈良県奈良市池之町の杉森建具店さんに、取材にお伺いしました。
本日の作業内容は、木製の網戸を製作するとの事、詳細を山中社長にお伺いすると、網戸の網は、ステンレス製の網を使用するとの事です。
山中社長は、木製網戸の枠を組み立てるための作業を始めています。
作業をよく見てみますと、その速さには、ほとほと感心いたします。
これまでの長い経験からか、木枠をあちこち向けたり、ひっくり返したりして、寸法を測り、印を付けていきます。
その速さは、とんでもなく早く、頭の中に、作業手順がしっかりインプットされているのだと、感服します。 |
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山中社長の息子の悠紀さんは、今年の3月下旬から建具職人として、杉森建具店に入り、お父さんを親方として、修行をしながら早く一人前になるように、日々作業に邁進しています。
悠紀さんは、山中社長とは別に、フラッシュドアーの製作に励んでいます。
最終の工程である、ベニヤ板2枚の貼り合わせをやっています。
木工用ボンドを基礎の木枠に塗っていきます。十分に全体に、塗り漏らしのないように、しっかり塗っていきます。
ベニヤ板をその上に置いて、プレス機を下降させて、ベニヤ板までもってきて、しっかりプレスして、粘着がしっかりするまで、時間をおきます。 |
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杉森建具店の山中社長は、木製の網戸の柱を持って、電動角穴開け機の所へ行きました。
息子の悠紀さんに、角穴を開ける箇所を印を付けて教えて、実際に自らが、角穴機を作動させて、教えていきます。
息子の悠紀さんは、親方から言われた通りに、角穴機を作動させて器用に角穴を開けていきました。
山中社長の息子の悠紀さんは、杉森建具店に職人として仕事に従事してから、四か月になります。
最初に悠紀さんにお会いしてからは、随分と職人さんらしくなってきました。
礼儀正しく、ハキハキした応答も好印象を与えます。最近の青年にしては、珍しい純朴な性格をしています。 |
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山中社長は、建具を製作していく上で、一番大切な「枘(ほぞ)」の製作にかかっていきます。
建具を組み立てていく上で、木と木の組み合わせは、釘などは一切使わず、枘(ほぞ)を使って組み込みます。
木に夫々凹凸を作ってはめ込み、がっちりした組み込みにするのです。
電動枘作製機はありますが、大きいところだけを作ってくれて、後は手作業で枘(ほぞ)を完成させていきます。
山中社長は、枘を完成させるために、ノコギリで切ったり、ノミを使って丁寧に枘を完成させていきます。
枘の凹凸は、建具組み込みの最大の課題であり、その良し悪しが建具の良し悪しになります。
目に見えない箇所ですが、しっかり枘を作っていきます。 |
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山中社長は、木枠の先端の枘(ほぞ)を確実なものにするために、片足で柱を固定し、ノミを使って彫っていきます。
先にも説明しましたが、枘の大切さは、建具全体の頑丈さに繋がっていきますので、真剣そのものの表情で作業しています。
下の写真は、ノミを当てている所ですが、枘の完成をしっかりするために神経を集中します。 |
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山中社長は、息子の悠紀さんに電動回転切断機(のこぎり)の刃を3mmのものに交換するように指示を出しました。
悠紀さんは、これまで付いていた切断機の刃を工具を使って外しました。
3mmの回転刃を取り出してきて、軸の中央にはめ込んで、丸い止め具をはめ込んで、工具を使って締めました。
悠紀さんは、手慣れたもので、一人前の職人さんのようです。 |
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山中社長は、出来上がった建具の枘にカンナで削って綺麗にしていきます。
その作業の速さは、驚くべきものです。適当ではなく、丁寧であり綺麗に仕上げていきます。
ステンレスの網戸を通す3mmの筋を柱に掘り込むために、悠紀さんが刃を交換した、電動回転切断機の所へ行き、作業を始めます。
左側に添え木をして、切断する線が一直線になるように固定して、柱を切断していきます。 |
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すべての作業を終えて、いよいよ組立の作業に入っていきます。
山中社長は、木製用ボンドを持ち出して来て、枘の凹の部分に塗り込んでいきます。
それから凸の枘の部分を差し込んで行き当て木をして金槌で叩いていきます。
細い柱もあるので注意して金槌を叩いていきます。ボンドの塗り忘れがないか、叩き忘れがないか、注意深く、チェックしながら、作業を進めていきます。 |
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組立の最終工程に入りました。山中社長は、組み立てた建具を電動組み立て機(プレス機)の所へ持って行き、建具を置きました。
その際、L字かね尺を所定の位置に置いてチェックしていきます。
それから建具に直接プレスが当たらないように、同じ厚みの当て木を建具に上に置いて、プレスをかけていきます。
その際、L字型金尺が90度を保っているか、常に観察しながらプレスをかけていきます。
正常であれば、建具部分の完成です。後は、ステンレス製の網戸を通すだけとなります。 |
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