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2016年10月初旬、奈良市池之町の杉森建具店の山中社長を取材訪問した際、色々な情報を提供して頂きました。
人懐っこい笑顔で、話が弾みました。その中の話で、奈良市にある有名な高校の生徒に、障子の作り方を教えると言う、大変興味のある話が出てまいりました。
丁度、作業台の上にその教材が置いてあり、説明を受けました。
高校生たちは、木製品についての知識は皆無であり、2時間の講義のうち、最初の初期説明だけで、軽く1時間はかかります。
板目と柾目(まさめ)。順目と逆目など木の基礎的用語から教えることとなり、一向に前に進みません。
この調子だと時間通りに終わらないので、障子のパーツを作って、組み立てるだけに、簡略にしました。 |
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杉森建具店の山中社長は、作業台に置いてある、木のパーツを持って説明を始めました。
小さい障子を作って最終的に障子紙を貼ってもらう事になります。
障子建具の枠組みをしてもらうためのすでに用意されていた、パーツを並べていきました。
長方形の型で、真ん中に細い木が入ってきます。
正式に組立てないので、置くだけにして頂きましたが、高校生に教えるといった、ある種の愛情が感じられました。 |
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山中社長は、並べた木のパーツの内、右下の部分だけを組み込みました。
中枠には、縦に一本、横に2本の細い桟が入ります。そのための穴もすでに開けられていました。
高校生達は、簡単に組みたてるだけで、最後に障子紙を貼るだけで終わります。
至れり尽くせりの講義ですが、木の性質や木材の色々を教えてすこしでも高校生の皆さんに、木工品、木工藝を理解してもらう事が大事な事となります。 |
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山中社長は、高校生達に、建具にとって「枘(ほぞ)」が大変大事な事であると、アピールしたいと考えています。
建具を組み立てる際に、木同士がしっかり組みこまれることは、「 枘(ほぞ)」を作ってその凹凸をしっかり組み合わせることで、成り立ちます。
山中社長は、その部分を指で教えてくれました。こんな小さい障子ですが、高校生にとって障子の仕組みや建具の成り立ちを理解してくれるだろうと、想像しました。
全く木製品の知識がない、高校生たちに、少しでも興味を持ってもらえるように、山中社長は、がんばります。
がんばれ山中社長さん。悠紀さんも側面からの手助け宜しく。 |
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