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奈良県奈良市池之宮にある、杉森建具店の山中貴彦社長と、その長男の山中悠紀さんは、お茶室の建具を一式受注・製作・納品する事になりました。
奈良市押熊町にあるT邸で、お茶室を新たに作るとの事で、大工さんからの依頼で、お茶室に関する、建具一式を製作することになりました。
お茶室と言えば、典型的な日本文化の粋であり、その建具を製作するので、その出来具合をしっかり、見届けたいと思います。
この写真は、お茶室の内部の障子ですが、外側には、アルミの窓があって、二重の窓となっています。
障子の出来具合も綺麗に上がっており、大変結構だと思いました。 |
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お茶室内の同じ障子を違う角度から、撮影しています。
お茶室の壁は、通常の壁色(黄土色)ですが、壁面には、腰紙が貼ってあり、その色が濃紺です。
お茶室内部の雰囲気が、ぐっと落ち着いて感じられます。
日本文化の象徴のような雰囲気をかもし出しております。 |
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お茶室の中の雰囲気は、純日本風で、茶室へ、お庭から入る、「にじり口」も付けられており、本格的なお茶室です。
これらの建具の材質は、全部、杉材で製作しております。
お茶室が、あまり暗くならないように、障子を上手く配置して、明かり取りをしています。
腰壁の濃紺の色が、お茶室をぐっと、落ち着きのある雰囲気にしています。
純日本家屋の神髄が見えてくるようです。
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お茶室と、隣の部屋の仕切りの襖の仕切りの上は、半円になっており、和風建築の象徴のような雰囲気をかもし出しています。
日本建築とりわけ数寄屋造りの流れをしっかり引き継いだ技法が用いられております。
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この写真は、数寄屋造りの象徴でもある、床の間が設けられています。
床の間の右サイドには、「掛け障子」があります。
「掛け障子」とは、障子の向こう側には、壁しかなくて、わざと、デコレーションとして、障子を作って掛けてあるだけです。
まだ完全に出来上がっていないため、壱輪挿し、などに花が無いため雰囲気が出ていませんが、完成すれば、美しい感じがキット出ると思います。 |
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お茶室の外側を見てみます。「にじり口」がしっかり取り付けられています。
「にじり口」は、頭から、お茶室に入っていきます。
障子の窓には、格子として、縦に竹が使われており、竹格子として日本風の雰囲気をだし、同時に外部からの、侵入も防ぎます。
お茶室の角には、竹で編んだ「竹垣」が設置されています。
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歩いて庭に入ってきて、「にじり口」に向かう時に、お互いが出くわさないように、奥ゆかしく、竹垣に隠れて、待つのです。
このように、純日本家屋、特に数寄屋造りは、お茶室そのものなのです。
今回のお茶室の建具の工事で、日本の建築美がよく理解でき、山中親子の建具にかける思いも、一層強くなったことでしょう。
山中貴彦社長・息子の山中悠木さんの健闘を心より、願っております。 |
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この写真は、令和元年6月14日・15日の両日、名古屋国際会議場にて、第53回全国建具展示会が行われ、その会場を訪れた、杉森建具店の山中貴彦社長と、息子さんの山中悠紀さんです。
三重県の市野建具店の市野社長の「新紗織形組子」の作品の前で写真に納まってもらいました。
3年前に、杉森建具店に入って来た時と比べると体が二回りほど大きくなったようです。
山中社長も、「悠紀はもう一人前です。」と断言しています。
色々な製作過程で、悠紀さんに任せている作業も多くなっています。
これから二人で頑張って大きくなっていくように、祈っております。 |
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