|
|
杉森建具店の山中社長は、息子の悠紀さんを助手として、なら工芸館で、木工教室を開いて、女子4名、男子7名の方々が参加されて、午前10時から始まりました。
現在、木の部品の鉋かけの真っ最中です。皆さん夫々の作業台の所で、鉋かけを一生懸命にやっています。
作業台の上に止め板を置いて、木の部品を固定して、鉋で表面を削って綺麗にしていきます。
なかなか鉋かけの最後の部分がしっかり、かけられなくて悪戦苦闘している人が目立ちます。
山中社長は、各作業台を回って、上手く出来ない人に、要領を教えに回っています。
特に女性の方は、力が弱く、最後の部分の鉋の引きが足りませんので、その要領を教えています。 |
|
|
鉋を引く際の姿勢が大事だと、理解してもらうために、山中社長自ら見本を示して、鉋を引いて行き、最後の部分はしっかり強く引くように、教えていきます。
他の参加者の方達も、それを見て、早速鉋をかけていきます。
木の部品全てを鉋かけするのですから、大変です。鉋で削った後、手でその削り具合を確認して、もしまだザラザラしていれば、再度鉋かけをやります。
参加された全員が鉋かけを終わり、綺麗な木の部品が完成しました。皆さんホットした顔で、笑顔も出ました。 |
|
|
山中社長は、いよいよ「行燈」の組み立て段階に入っていきます。
各作業台ごとに集まってもらい、まず、組子を組んでもらうやり方を教えていきます。
息子の悠紀さんは、分厚い紙に木製用ボンドと塗るための細い木を用意して、各人が座っている場所に配布していきます。
行燈の一番表面の組子を組み立ててもらうやり方を教えています。
2面ずつ同じ組子を作っていきますが、木に溝が付いている部分に木製用ボンドを塗って組み立てていきます。
ボンドは余り塗りすぎても、外へ飛び出しますので、ほどほどに塗るようにと注意がありました。 |
|
|
山中社長は、次の作業台のグループへ行き、皆さんに組子の組み立て方を説明しています。
4名の方も真剣に聞いています。説明が終わり、早速作業にかかりますが、これまでの部品の製作と違って、組立と言う形になってくる作業なので、皆さん期待大です。
組子を組み立てるのに、該当する部品を綺麗に並べて、木の切れ目にボンドを塗って、そこへはめ込む組子の木をはめ込んで、金槌で切れ目を叩いて固定させます。
それを作業手順に従って、進めていきます。常に枘(ほぞ)の凹部には、ボンドを塗っておいて、そこへ枘の凸部を差し込んで、金槌で叩きますが、必ず添え木をしてその上から金槌で叩いて、固定させます。
|
|
|
この作業を続けていき、次々組子を完成させていきます。
その組子を行燈の一番外側の太い木の凹部にボンドを塗ってはめ込んで、添え木をして、金槌で叩きはめ込んで固定させます。
この際表裏を間違えないようにすることが大事だと、山中社長は教えていました。
すでに最初から、サンプルで完成していた「行燈」を持って来て、なぜ表裏なのかを懇切丁寧に教えていました。 |
|
|
山中社長は、違う作業台の参加者さんの所へ行って、組子の組み立て方や行燈の一番表面の組子の位置取り、表裏の間違いのないように詳しく教えていきます。
また金槌での叩き方なども強弱を付けて丁寧に叩くように教えていきました。
前に座っている女性の参加者の方も、しっかり見届けています。
また山中社長は、違う作業台の女性の参加者の方に、半分以上完成している行燈の表面をグラグラしないように、しっかり金槌で添え木を使って打ち込むように、アドバイスしています。
殆どの参加者の方が、同じスピードで完成に近づいています。もう少しです。 |
|
|
山中社長は、男性ばかりの作業台に移動して、少し遅れていた男性の参加者に、金槌の打ち方を教え、参加者の方は、一生懸命に金槌を注意深く打ち込んでいきました。
山中社長は、金槌を打たれる参加者の男性が作っている行燈の表面の木を自ら支えて、金槌を打ちやすいように固定させています。
他の参加者の方は、ほぼ出来上がっている様子ですが、行燈の組み方で、ゆがみがないか、山中社長がチェックしていきます。
この作業台の男性の方にも、行燈の表面の木を山中社長がしっかり固定して、金槌で打つのを助けています。
後は、紙を裏側から貼って灯りを載せる板を止めるビスを打ち込んで、完成ですが、もう少しで午後2時になっていました。 |
|
|
いよいよ行燈の製作も最終の段階にさしかかっています。
行燈の中心部に紙を貼るのですが、幅の狭い両面テープを一面の上下に貼ります。
4面とも全部上下に貼っていき、行燈の裏側から、少しプラスチックが入った紙を両面テープを剥がして、注意深く貼っていきます。
しっかり紙を貼らなければならず、注意深く、神経を使って貼っていきます。女性の参加者も真剣に貼っていました。 |
|
|
上の写真でお判りいただけますが、行燈の一番下の部分の指示されている所にビスを4本打ち込みます。
このビスは、灯りを載せる板を固定するためのものです。
その板の上に行燈の灯りとして、ボタン電池を使っている小さい灯りを載せます。
これで行燈の作製作業が終了するのです。皆さんも最後の追い込みで、必死になって完成させました。
山中社長の息子の悠紀さんは、作業台での行燈作りで発生した、木屑を掃除用具を使って、綺麗に掃いていきます。
前もっての山中社長の指示があったものと思われますが、悠紀さんは、黙々と木屑を履いて一箇所に集めていきます。 |
|
|
2016年11月4日、なら工芸館にて、11名の参加者の皆様が行燈作りの木工教室に集いました。
普段、使わない道具を使って、行燈を完成させました。
参加者の皆様にお願いして写真に納まっていただきました。
少し緊張されていましたが、行燈が無事完成した事の満足感溢れた写真が撮れました。有難うございました。
この木工教室は2週間後の11月18日にも同じ内容で行われる予定です。
最後に山中社長は、参加者のお一人お一人に杉森建具店の名刺を渡して、「どうぞ建具の事を宜しく!」と挨拶されていました。
山中社長、息子の悠紀さん、本日は大変お疲れさまでした。 |
|