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梅雨の合間をぬって、鈴鹿の建具屋さんの市野建具店の市野社長と、市野建具店に修業に来ている、S青年の二人が、京都市伏見の個人住宅のリノベーションの現場に来ました。
工務店とデザイン事務所の関係から、鈴鹿から、一時間三十分かけて、京都まで、出張してきました。
リノベーション(フルリフォーム)物件なので、建具も数多く作らなければならないので、市野建具の市野社長も、この物件を大事にしようとの気持ちから受けたそうです。
午前9時30分頃、現場に到着して、すぐに、大工さんに中を見せてもらい、建具採寸の作業にかかりました。 |
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上と左の写真は、シューズボックスの感じを受けますが、その蓋を作って欲しいとの希望で、採寸作業にかかっていきました。
修業中のS青年は、大変背が高く、本日の採寸作業には、大変役に立ちそうです。
S青年がもっている、レーザーの赤い光線を発する機械は、大変優秀な力を発揮してくれます。シューズボックスの内寸に合わせてその機械を当てて、測っていきます。 |
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市野建具店の市野社長と修業中のS青年は、シューズボックスの扉の採寸を終えました。
その場所から、廊下に出て、違う部屋の扉建具の採寸を始めました。
市野社長は、もらった図面を参考にして、漏れのないように、しっかりと採寸の大きさを記入していきます。
S青年は、市野社長からの、指示を注意深く聞いて、真剣な表情で採寸にあたります。右手に携帯用の採寸マシーンを持って、柱に当てて、採寸していきます。 |
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ここで、S青年が使用している、便利な携帯用採寸マシーンを紹介いたします。
使用していたのは、「MAKITA」製であり、使用方法を簡単に説明します。まず赤いONボタンを押して、機械を計る片側に押し付けて、レーザー光線の赤いポインターを計る先に当て、SWを押すと、その距離がmm単位で、表示されます。
市野社長の話ですと、その距離の平米数やリュウベ数も出てくれるとの事です。大変な優れものの機械です。
少し前までは、メジャーで測っていましたが、この携帯型採寸マシーンですと、正確にmm単位で数値が出てきますので、採寸する際には、大助かりの機械です。 |
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市野建具店の市野社長と、修業中のS青年の二人は、部屋の中に入って、次の採寸箇所へいきます。
市野社長は、図面を持って、S青年は、携帯用採寸マシーンを持って、採寸作業に向かっていきます。
S青年は、建具扉の一番上の部分に採寸マシーンを当てて、採寸作業を行います。彼は、背が高いので、楽々と上まで届いて、採寸できます。 |
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修業中のS青年と市野建具店の市野社長は、廊下から一番大きい部屋に入る、扉の採寸をはじめようとしています。
市野社長は、携帯用採寸マシーンを持って、片方を柱近くに当て、S青年に、測り方の注意をしているところです。
S青年は、大きな部屋に入る扉の採寸を行うために、フロアーに置かれている、養生のための、木板とシートの上に乗って、木枠の右端から、携帯用採寸マシーンを当てて、スイッチをONにして、採寸作業を始めました。 |
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S青年が、採寸し、その結果を携帯用採寸マシーンを見て、市野社長に、報告していきます。
建具の扉が入る木枠の4辺を全て、丁寧に採寸していくのです。左右の辺・上下の辺と4通りを、採寸し、市野社長に報告していきます。
市野社長は、それを最初の図面にきっちりと、書きとどめていきました。漏れのないようにしないと、何回も簡単に来れる場所ではないので、真剣そのものでした。 |
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市野社長とS青年は、大きな部屋に入って、その部屋の押し入れに付けられる襖建具の採寸を行う事に、なりました。
S青年は、携帯用採寸マシーンを持って、押入れになる手前の鴨居と敷居を測っていきます。その結果を市野社長に口頭で伝えて行きました。
柱に巻き付けてある、養生カバーを外して、携帯用採寸マシーンを柱に当てて、レーザーポインターを目標に当てて、SWをONにして測っていきます。
襖が入る木枠の上下左右の4辺をしっかり測って、市野社長に報告しました。市野社長は、そのデーターをしっかり、図面に書き込んでいきました。 |
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S青年は、ここで、メジャーを出してきました。
襖を入れる鴨居と、敷居のレールの幅と奥行きを測っていきます。
普通の引き戸などの扉には、鴨居や敷居はありませんので、簡単ですが、障子や襖は、鴨居や敷居に建具自体をはめ込むので、建具側に入れる凸の木片を作ってやらねばなりません。
そのための、敷居と鴨居のメジャーによる、幅と厚みの実測作業でした。 |
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S青年と市野社長は、今度は、今、押入れを測った大きな部屋と隣の部屋との境目に来る、襖(ないしは、障子)の採寸を行っていきます。
S青年は、携帯用採寸マシーンを持って、鴨居に近い部分の長さにポインターを当てて、採寸し、その数量を市野社長に報告しました。
次に、鴨居と敷居の寸法をキッチリ採寸し、市野社長に、口頭で寸法を知らせていきました。市野社長はそのDATAを素早く、図面に記入していきました。 |
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京都市伏見区の個人住宅は、平屋建てであり、今回の建具の新規作製は、17か所になっています。
その17か所の建具の寸法を測り終えて、市野社長は、工務店の社長と詳細な打ち合わせに入っていきました。
設計事務所を通じて、新規建具に取り付ける金具の一覧表と図面を預かっており、その図面に基づいた質問が、市野社長から、工務店の社長にされ、すぐ話し合いに入っていきました。 |
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その後、設計事務所の担当者も工事現場に来られたので、市野社長、工務店の社長、設計事務所の担当者の3人で、込み入った質問をし合ったり、材料の調達などで、応答を積極的に出し合いました。
市野社長は、図面に漏れのないように、色々な事柄を書き込んでいきました。
明日から早速今回の注文の製作にかかって行くと、3人の打ち合わせで、表明していましたので、設計事務所の担当者・工務店の社長も頷いていました。
今回は、新規の建具製作における、採寸作業を中心に見て頂きましたが、市野建具店では、営業〜採寸〜工場にての製作〜はめ込み作業と終始一貫した密着製作であり、それ故にリーズナブルに仕上げられるのです。
その上に、製作のレベルが高く、同業者からも信頼厚く、製作依頼が沢山くるのです。 |
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三重県鈴鹿市加佐登3丁目にある、市野建具店の市野社長は、昭和26年創業の市野建具店の社長として、日々建具の製作に精を出しておられます。
この写真は、令和元年6月14日・15日と名古屋国際会議場イベントホールにて、第53回全国建具展示会が開催され、市野社長が、「新紗織形組子」を製作し、出展した作品の前に立って頂きました。
今回の全国大会の中でも、市野社長の作品の注目度は大変高く、「新しい組子」として、評判になっていました。
市野社長の技術力は、ハイレベルであり、多くの同業者からの製作依頼も数多くあります。
それだけ建具の知識も大変豊富であり、皆様からのお問い合わせや、ご質問には、丁寧に答えていただけます。
皆様からのお問い合わせや、ご下命を心より、お待ち申し上げます。宜しく、お願いいたします。 |
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