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令和元年6月14日(金)午前6時過ぎに、京都を出発し、鈴鹿峠を経由して、午前11時位に会場の名古屋国際会議場に到着しました。
この日は天候に恵まれて、大変蒸し暑かったです。名古屋国際会議場は大変広く、イベントホールを探し、到着するまで、結構時間がかかりました。
市野社長の作品が展示されているブースに到着し、市野社長に挨拶し、どんな評価を受けられたのかなどを聞きました。
「公益社団法人日本建築士会連合会会長賞」でしたと、少し残念そうな表情で「賞は、頂きました。」と明るく返答いただきました。
市野社長には、早速、出展作品の前に立って頂き写真に納まっていただきました。
大変、清々しい表情で、写真に納まっていただき、感謝でした。 |
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お昼前に、市野建具店の展示ブースに、ええ職人ドットコムに登録してもらっている、奈良県の建具屋さんの杉森建具店の山中貴彦社長と、長男さんの山中悠紀さんの二人が来てくれました。
息子の山中悠紀さんは、杉森建具店に入って、3年を過ぎました。社長の山中貴彦さんは、もう一人前だと、思っていると言っていました。
二人を市野建具店の市野社長に紹介して、社長同士が色々話しをしていました。
名刺交換もしてもらいました。展示されている組子パネルについて、色々な質問がされ、二人で、話し合っていました。
特に、細かい組子の製作の仕方や、その細かい組子の組み立て方などを熱心に聞いて、いました。
お互いに会ってもらって、大変良かったというのが私の感想です。 |
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この日の展示会には、市野社長と奥さんと、修行にきているS青年の三人で対応しています。
ブースには、次々と見学者が訪れますので、目が離せません。特に細やかな組子のサンプルも置いているので、質問も出てきます。
市野社長は、他のブースの作品も気になったり、来場者に知り合いがいないかを、気にしたりしていました。 |
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市野建具店のブースでは、他の作品には、市野社長のような作品はないので、余計に見学者が作品に近づいて見られるのでしょう。
作品名は、「新沙織形組子」と命名されています。
この作品の大きな特徴は、4枚の組子パネルを上下左右を色々回転させて、セットする事によって、色んな流れのデザインを見せてくれます。
見学者の皆さんは、作品に出来るだけ近づいて、細かい組子がどのように、組み込まれているのかを、じっくり見ています。
展示作品の下には、作品案内とA4のクリアーホルダーに入ったこの作品のデザイン類が3枚、組子パネルに組み込まれている実際の細かい組子のサンプルが置かれています。説明していきます。 |
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市野建具店の市野社長の出展作品の前には、A4のクリアーホルダーが3枚「並べ方いろいろ」と書いてあります。
組子パネルを上下左右色々な並べ方をする事によって、こんな変わり方になりますと、写真に撮って見せています。
この作品の基になっている細かい組子のサンプルを厚めの木片に貼り付けています。
作品の案内表が同じように、表示されていました。
作品名「新沙織形組子」売価「4、800、000」となっていました。
今回の展示会の全国建具からの売価は、バイヤーが入ったりして高くなるのだと、説明いただきました。 |
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市野建具店の市野社長の出展作品には、沢山の見学者が来られて、夫々目を近づけてゆっくり、じっくり見ていかれます。
お昼休みが近づき、全く見学者が一瞬、途絶えた所を狙って、再度市野社長の「新沙織形組子」と名付けられた出展作品をカメラに納める事ができました。
私も他の色々な出展作品を見て回りましたが、市野社長のような、組子の原型そのものの作品は、他にはありませんでした。
私の率直な感想は、これが木で出来上がっているのだろうか? と、思いました。
ある一定の距離から見ると、流れを的確に捉えたデザインがうねっており、綺麗な図案を描きだしています。 |
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市野建具店の出展作品の前には、見学者が、常に一杯の状態が続いていきます。
建具職人さんも結構多く、皆さんは、作品にくっつくくらいに近づいて、組子の状態をじっくり観察しています。
写真はその一部を撮らせていただき、掲載させていただきましたが、これから将来の建具業界において、市野建具店の市野社長の技術は、建具業界に大きな影響を与えることは、間違いありません。
他の作品のブースで、このような混雑を見せる箇所はありませんでした。
滋賀県でええ職人ドットコムに登録してもらっている、(株)浅尾建具店の浅尾計夫(かずお)さんが、会場に来訪されました。
市野社長と名刺交換をして、展示されている組子パネルについて、色々話し合いされて、有意義な面会だったようです。
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お昼すぎ、1時30分近くに、京都の竹中建具店の竹中朗社長が来訪されました。
竹中社長は、ええ職人ドットコムに登録して頂いており、全国建具協同組合の役員さんでもあるので、本日の全国大会に来られたとの事でした。
竹中社長は、市野社長の作品を見て、感心され、サンプルの組子をじっくり観察しておられました。
市野社長の奥様を引き合わせて名刺交換をして頂きました。色々談笑され有意義な面会だったと思われました。 |
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午後3時より、名古屋国際会議場イベントホールにて、第53回全国建具展示会愛知大会の表彰式が行われました。
イベントホールでは、全国から集まった、建具職人さん達を代表しての面々が集まっておりました。
まず檀上では、愛知県建具協同組合の90歳を越えておられる大先輩が、奥さんを伴って、檀上に上がって、万歳三唱が行われました。
大先輩は、時々高齢からくる、とぼけた話しぶりになったりして、会場を笑わせていました。
しかし大先輩の両側の方々の応援も得て、無事万歳三唱を終えました。
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イベントホールの檀上の幕の上には、「第4階 一般社団法人 全国建具組合連合会業者大会・表彰式」と明記されておりました。
その下の左端には、全国建具組合連合会のマークがあり、右端には、日本国旗がありました。
檀上には、全国建具組合連合会の役員の面々が着席しており、司会者もすぐ傍に待機しておりました。
演壇の右側には、愛知県を中心にした、来賓の皆さんが着席されておりました。
これから行われる表彰式で、表彰状を手渡す準備が行われました。 |
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まず最初に、愛知県建具協同組合の組合長から開会の辞を兼ねての挨拶がありました。(上の写真です)
5月18日・19日に開かれた三重県建具作品展示会の事にふれ、今回の全国大会に100社もあつまるだろうか?との不安から、三重県には、全部の作品を出して欲しいとの要請に応えてもらった事には、大変感謝していると、述べていました。
それから、全国規模での、資金集めに、各業界からも大変な協力をいただき、まとめる事ができました。と、大変感激の面持ちで、感謝されていました。
下の写真では、公益社団法人 日本建築士会連合会の代表者さんが、今回の第53回全国建具展示会における審査方法の説明や、内閣総理大臣賞に始まる、主な上位の賞の決め手などを比較的詳しく説明されました。
また、これからの建具の将来についても、建築業界が引っ張っていけるように、がんばると、言っておられました。
お二人の挨拶は、皆を勇気づける言葉になったに違いありません。 |
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愈々、表彰状を手渡す場面がやってきました。
第1位の内閣総理大臣賞を獲得した「ステンドグラス組子戸」を製作した、ウッドクラフト・ゴトウが檀上に上がり、表彰状を受け取りました。
第2位の経済産業大臣賞・第3位の国土交通大臣賞と次々賞の名前が呼ばれ、表彰状が渡されていきました。
表彰状を受け取る方々は、緊張のなかにも、晴れがましさを覚えて、皆さん顔が少し赤みがかってみえます。 |
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次々と表彰状が手渡されていきました。市野建具店の市野社長は、今回「新紗織形組子」の作品で、4部門に分けられている中の、1部門の第5位であり、全体としては、第17位でした。
私ももっと上位になっても良かったのではないかと思いましたが、審査員が、色々変わって行くと、審査も変わっていくのだと、感じました。
市野社長の表彰の時がきましたが、名前と作品名が呼ばれて、その場に起立して、そのグループの代表者のみが、檀上に行って、表彰状をもらうという、簡略したやり方に変わっていきました。
少し拍子抜けの感じがしましたが、時間の関係もあるのでしょう。 |
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最後に、全国建具組合連合会の会長さんから、締めの挨拶として今回の展示会への愛知建具協同組合さんへの感謝と、この展示会に関わった職人の皆さん、業者の皆さんへの感謝を述べておりました。
来年は、新潟県に場所を移して全国大会が行われます。
これからの建具のあり方や、建具の盛り上げ方、建具の進むべき方向など色々考えての抱負を述べておりました。
これで午後3時から始まった表彰状の式典は、無事完了しました。 |
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第53回全国建具展示会に市野建具店の市野社長の「新紗織形組子」と言う作品で、皆さんに見て頂きましたが、今回の全国大会を拝見して、私は、大袈裟ではなく、市野社長が、建具製作に一石を投じた感じを持っています。
他の作品を見ても、完成品に近いものばかりで、人間を形成している細胞は一つもありませんでした。
組子といっても色々な種類がありますが、市野社長は、今回最も細かい、小さい組子に挑戦しました。
この細かい微小な組子が、将来、建具の製作を変える源になりそうな気がします。
これからは、この小さな組子でどんな夢のある、製品を作られるのか、注目してゆきます。
市野社長・奥様・修業中のS青年、大変お疲れ様でした。大変有難う御座いました。 |
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