三重県鈴鹿市　　近日納入予定の建具を製作する

三重県鈴鹿市加佐登３丁目にある、市野建具店の市野社長は、奥さんと、笹木さんと３人で、近日、納入予定の建具を製作中なので、取材を兼ねて、その様子を見ていただきます。

市野社長は、まず「モルダー」と呼ばれる機械に木を通して、目標のサイズへ、綺麗に削っていきます。
この「モルダー」と呼んでいる機械は、木を一回通すことによって、上下・左右の４面を、一挙に綺麗に削ってくれる優れ物の機械なのです。

モルダーに入れる前にきっちりしたサイズに仕上げておくことは、言うまでもありませんが。
その後、モルダーに通していきますが、まず、その木の底面を綺麗に削っていき、次に横の左右を一挙に削っていきます。

最後にその木を上面を削っていきますが、その際、鴨居などのレール受けをつくるため、特殊な替刃を使った箇所を通過する際、鴨居などを、一挙に削って、完成させてしまします。

大変な驚きの機械で、効率を大いに上げてくれる設備機械なのです。

市野社長は、大きなプレーナーの機械に、鴨居を作るための、長い木を入れていきました。

向う側には、市野社長の奥さんがおり、市野社長が、手前から入れた木を受け取ります。

木の上下を綺麗に削ってくれますが、カンナ掛けと同じくらいの精度で、削ってくれます。

工場の東端に色々な建具が置いてありますが、市野社長の奥さんが担当している、表具師の領域のものも結構あります。

障子建具もあり、障子紙の張り替えが主にその内容になると思いますが、今は、建具を優先して、作っていきます。

笹木さんが、作った木編み建具もあり、納入完了した際の完成写真が大変楽しみになってきました。

沢山の建具製作が、控えているため、沢山の在庫の木々をすぐ近くに置かざるを得なかったので、雑然としているようですが、お互いが邪魔をしないように、しっかり境界は、設けてありました。

笹木さんは、この４月から、市野建具店に修行する新人の職人さんとして、頑張っています。

最近は、お客様が手書きで書かれた絵図面を基にして、建具扉を作っています。

まだ、納期などを考えると、もう少し早く仕上げる事が、課題となっていますが、もうすぐ一人前の仕事をするようになります。

市野社長から、モルダーに入れられた木を受け取り、所定の位置に置いていきます。

この写真に載っているのが、赤い回転刃です。

回転刃の先の刃の部分は、一定の規則正しい方向へ、向いているのではなく、ランダムに回転円の一番外側に付けられています。

鴨居や敷居の凹の部分を作り出すための、回転刃なのですが、私ども素人では、回転刃の刃の部分がどのような役目を果たすのか、皆目見当もつきません。

モルダーに木を通した速度のままに、鴨居や敷居を作ってくれるのは、大変な驚嘆です。

笹木さんは、パネルソウで縦に裁断する際、当て木をして、赤い部分（大切な部分）を残すように、その当て木を短い釘を打ち込んで、仮の固定をします。

市野社長の奥さんも、その作業を手伝っていきます。

作業終了後、すぐに、パネルソウにその木を立て懸けて、ゲージに合わせます。

その後すぐ、ＳＷを入れて、パネルソウを縦に稼働させます。

終了後、裁断された木は、所定の場所に置かれて、新たな在庫として、活動するのです。