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指物(さしもの)とは、釘を使わず木と木を組み合わせて作る家具・建具・調度類または その技法のこと を言います。
吹田市岸部にて昭和27年創業以来、常に木製建具と指物の技術に磨きをかけ「宗教施設(社寺)」「和風数寄屋茶屋」「和風住宅の窓」「小物」にまつわる{モノ創り}の木製建具指物業・匠芸の博物館です。
(株)サシヒロさんの事務所の南側2階にある、指物博物館を佐倉慎一郎社長の案内でご覧いただきます。
建具関連の会社で、このような施設にお目にかかるのは、初めてです。大変興味があり、期待します。
それでは、ご覧いただきます。 |
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指物博物館への2階への階段を上がった所には、ショーウインドウがあり、その中には、ミニチュアの建具類が並べられており、大変驚きました。
この指物博物館は、今から10年程前、旧中西家に納めたり、納められたりした建具を吹田市と協議の上、引き取り5年程前に、指物博物館として展示するようになりました。
(株)サシヒロが独自で製作した指物もこれらの中に、沢山含まれています。
表装された額や木製の額、置き台などがならべられております。 ミニチュアの建具は、後ほど詳しくご覧いただけます。 |
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指物博物館の南東側には、木製の完成品が色々並べられています。
左側に木製の車輪。奥から手前にかけて、小さい机が置いてあり、その上に小物入れが置かれています。
また木彫りの額なども置かれています。
変木を上手く使った置物も展示されて、変化をもたらします。
木の温もりを感じる展示がしてあります。 |
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変木の置物の前に、変わった置物が置いてありました。
この置物の枠は、細かい彫刻がされており、なおかつエンジ色の漆塗料が施されており、中に入っている風景画をクローズアップされています。 |
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これは、書庫兼机です。机になっている部分は、ふたと兼用になっています。
上の部分は、書庫になっています。沢山の書籍を収納できるようになっており、ガラス戸で書籍を保護しています。
その下のふたを手前に引くと机になり、座って書籍などを読むように、工夫されています。机の奥は、本立てや小物入れになっており、大変便利に設計されています。
一時代前の机兼書籍収納庫ですが、木の温もりを感じる、斬新な勉強机に見えてきます。 |
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指物博物館の南西部に、ひときわ目立つお神輿が置いてあります。
朱色の鳥居のせいかもしれませんが、他を圧倒するオーラーを感じさせます。
(株)サシヒロさんが、色々な神社と関わりを持っており、その関係から、お神輿の製作も沢山手掛けています。
これからの施行例で、神社との関係が、色々出てきますので、お判りいただけると思います。
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優勝と書いてある木箱を開けると、何と、木製のトロフィーが出てきました。
一般には、トロフィーと言えば、軽い金属製を言いますが、木製のトロフィーは大変珍しく感じます。
ネームプレートもしっかり一番下に貼られてあり、紅白のペナントもつけられて、少し変わった、トロフィーだと、感じていただけます。
木製の優勝トロフィーです。持ち回りのトロフィーです。 |
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その木製トロフィーを挟むようにして、ガラスケースに入った変わった置物があります。
これは、ある神社の大屋根の軒下の部分を修理した時に改修した木造物です。
由緒ある人の彫刻らしく、全体的にどっしりした風情を醸し出しています。
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今度は、指物博物館の西側を見ていきます。一番天井に近い所に、家紋入り、飾り欄間が展示されています。
木製の机の上には、飾り棚が2個置かれています。夫々段差と仕切りを考えて、うまく飾り棚をまとめ上げています。
その飾り棚には、小物の置物が色々並べられています。夫々趣のある置物となっています。
木製であるが故の温もりや趣を感じさせてくれています。
額に入れられている写真は、すぐ左に置いてあるお神輿の活躍している写真です。
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お神輿の展示してある、指物博物館の南西角をもう一度見て頂きます。
何と言ってもお神輿が燦然と輝いています。その前には、木製のロッキングチェアーが置いてあります。
トロフィーを挟んで、ガラスケースに入った置物が整然と置かれています。
また壁には、神社からの感謝状が掛けられてありました。 |
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再度、西側の展示場に戻ります。木造りの机の上に、飾り棚が2個並べてあり、その右端には、桐の小箪笥が置いてあります。
その小箪笥の上には、ガラスケースに入った置物が、2個置かれています。
その右側には、私が一番気に入った標本があります。
それをじっくり見て頂きます。
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それは、日本と外国で生産される木材の種類を見本として、表示しています。
上下48種類に分けられており、上の48種類が日本国内の原木の種類です。
下の48種類が外国産の原木の種類でした。大変興味深い標本でした。
一つ一つの標本には、しっかりした年輪などが、刻まれており一目で判る標本でした。 |
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その日本と外国の木の標本の右側には、天井部分に、木製の額が展示されています。
大変年季の入った木製の額です。
その額の左下には、木製の表札が置かれていました。 |
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指物博物館の北側の壁面には、額ばかりが、展示されております。
夫々趣のある額だと感じて頂けると思います。
古印体文字で、仕上がっている額。標語が刻まれている額。
大相撲の番付表を例えにした、ある番付表などです。 |
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その右側には、大きな木製額の中に、円形を基調にした幾何学模様の飾り額が掲げられています。
シンプルなデザイン故に、大変印象深いものになっています。 |
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これらの壁面に掲げられた木製の額類の下に、ガラスケースに入れられた、ミニチュアの建具が展示されています。
指物博物館へ入る階段を上がった所に、ガラスケースが2個並べられており、その中に、ミニチュアの建具が3個づつ並べられています。
もう一つのガラスケースには、ミニチュア建具が4個づつ並べられています。
ミニチュアながらも、枘(ほぞ)もしっかり作られて組立られています。 |
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現在の展示場所の向かい側にも、ガラスケースに入ったミニチュア建具をご覧いただけます。
この展示場所にも、2個のガラスケースがあり、夫々にミニチュアの建具が展示されています。
小さいながらも大変込み入った建具であり、何か楽しい気分にさせてくれます。
これらのガラスケースのミニチュアの建具が置かれた前には、夫々ミニチュアの欄間が置かれており、ガラスケースの中を一層華やかにしてくれています。 |
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東側の窓辺に、木製の机が置いてあり、その上に飾り棚が置かれています。
その飾り棚には、小さな置物が置かれてあり、一輪挿しも見えています。
一番下には、大変小さい小屏風が置かれています。
小さい木造りの作品は、趣ある温かな木の温もりを周囲に発して見るものを落ち着かせます。 |
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最後に、これらの木造り作業を行うための道具類を紹介させていただきます。
ミニチュア建具が入れられていたのと同じガラスケースの中に、彫刻刀などが整然と並べられています。
小さなノミも含まれています。これらの道具を使って建具を製作していたのです。
下の写真には、大きなノミや、金槌などが見られますし、こんな道具が使われているのかと感動すら覚えてきます。 |
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ガラスケースの中には、木製建具を製作する道具類が、一杯並べられています。
上の写真には、鉋(かんな)を中心に置かれています。大きいカンナから小さいカンナまで、色々な種類があります。
木製の建具の表面を綺麗に削っていき、より高度な完成を目指して、鉋を引く様が想像できます。
その他金槌や、ノミや、メジャーなども並べられていました。
これらの道具類を使って、木製建具が作られていくにです。 |
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この日は、指物博物館に(株)サシヒロの佐倉慎一郎社長の案内で、色々拝見させていただきました。
私も色々感動を覚えましたし、他の建具屋さんで、ここまでされている建具屋さんは、全国的にも、珍しいと感じました。
最後にお神輿の前で、ロッキングチャーを持ちながら、佐倉社長に、写真に納まっていただきました。
これからの長いお付き合いを念じて、シャッターを切りました。
佐倉社長、宜しくお願い申し上げます。
お客様も、佐倉社長へのご相談、ご下命を宜しくお願い申し上げます。 |
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