建具屋　佐倉慎一朗の施工例

大阪府吹田市岸辺中４丁目にある、（株）サシヒロさんでは、吹田市内の神社から、神社のための沢山の建具を受注したので、会社の総力をあげて、製作にかかりました。

まずこれまで深い取引のある製材屋さんから、十分に計算され積算された分量の材木を納入してもらいました。

分量が多いので、夫々色んな場所に分散して置きました。

木製建具工場の前、事務所横の指物博物館の下のスペースなどへ、分散して置きました。

木製建具工場の２階では、すでに製作にかかっていた、神社向けの格子の建具が一部完成して置かれています。

（株）サシヒロさんでは、客先での打ち合わせ、現場での採寸、材木の調達、工場での製作、完成後の現場へのはめ込み作業と、一貫した流れで、動いています。

従って、価格的にもリーズナブルに出来るのです。

建具を製作する上で、絶対に大事な事柄は、枘（ほぞ）と言う言葉です。

木を取り扱う大工さんや建具屋さんは、枘（ほぞ）と言う言葉がいかに大事かをよく知っています。

釘などを打たないで、木々を固定させるために、枘を作る事は不可欠です。

写真で見ていただいて、お判りいただけますが、枘には、凹と凸の二つを総称して、枘と言っています。

木の格子や組子建具などは、枘を沢山作製します。木々の枘を一旦はめ込みますと、外すのは、大変に困難になります。

それだけしっかりと釘を使わずに木々を固定できますので、建具屋さん大工さんは、枘の技法を色々な所で使っています。

最初は木製建具の工場内の２階で、建具の組み立てをやっていましたが、徐々に大きくなってきたので、１階に降ろして、組み立てを再開しました。

木製建具の責任者である佐倉会長さんが、組み上がっている格子建具を細かい所をチェックし、修正・補正を行っています。

佐倉会長は、今回受注した神社への建具は、本殿の窓格子になるため、より一層精根込めて、製作にあたっています。

そのため格子の一つ一つは勿論、少しの不具合があっても、ノミを持って削って綺麗に補修をしていきました。

組み上がった格子建具を今度は、その周囲の木枠をはめ込む作業に入っていきます。

出来上がった格子の凸の枘の先に、木工ボンドを塗り、周囲の木枠の凹の枘の中にも木工ボンドを塗り込みました。

その後、添え木を木枠に当てて、金槌で叩いて、徐々に木枠を格子の枘に入れていきました。

格子建具が二連になると結構な重量となるため、何人もの職人さんで力を合わせて、作業を続けていきました。

出来上がった格子建具を吊り下げ式の格子にするために、格子建具の上部に当たる木枠に、細工を施します。

佐倉会長さんを助けて、社長の佐倉慎一郎さんはじめ、建具職人さんが必死に動いています。

社長の佐倉慎一郎さんが、電動カンナに手を添えて、佐倉会長を助けます。

出来上がった格子建具、二連式を３人がかりで、指物博物館の下の駐車場に立てかけました。

今回、吹田の神社から格子建具を受注しましたが、他に引き戸の扉も受注しています。

扉の上部は、格子建具ですが、少し変わった格子になっていますので、紹介いたします。

格子が直線ばかりでなく、半円の部分もあって、見た目には、大変変化のある、格子扉になっています。

ほぼ完成した格子建具の最終の仕上げのため、佐倉会長は、他の建具職人さんの協力を得て、仕上げていきます。

社長の佐倉慎一郎さんも佐倉会長を助けて、手を添えています。

格子建具の一面だけでも、結構大きく、重量も結構あります。

そんな状況の中、皆さんの協力で、しっかりした格子建具が綺麗に完成しました。後は、納品と取り付けだけです。

納品日には、大変な晴天で、佐倉会長も大変喜んでいました。

吹田の神社に出来上がった格子建具を建具職人全員で、トラックに積み込んで、納品にきました。

神社の本殿に、格子建具を取り付けます。向かって右側には、上下二段に分けて、はめ込み取り付けました。

佐倉会長は、建具職人さんの力を借りて、格子建具をはめ込みますが、重量があるため、気の合った建具職人さんと二人で、呼吸を合わせて、はめ込みます。

上の写真で左側の格子建具は、完成した吊り下げ式格子建具です。

この格子建具は、二連式で、大変重量があり、事故を起こさないように、四人がかりで、納入取り付けを行いました。

今回の格子建具の一連の作業・納品は、ボリュームもあり、重量もあったため、（株）サシヒロの社員全員で、協力し合って生産作業・取り付け作業をやり遂げました。

（株）サシヒロは、一般の木製建具にも積極的に対応しております。

皆様からの質問に丁寧にお答えし、アドバイスさせて頂いております。皆様からのご用命・ご下命を心よりお待ち申し上げます。

宜しくお願い申し上げます。