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滋賀県近江八幡市船木町にある、株式会社 浅尾建具店に取材でお邪魔しました。
今回も、前回の施工例の時と同じく、浅尾社長の息子さんで、甥っ子の浅尾定利(さだとし)さんが、フラッシュドア製作しているとの事で、取材に熱が入ります。
浅尾定利さんは、第一工場のプレス機の場所で、木枠に接着剤を塗って、表面板の合板を上から、貼り付けました。そして、プレス機の下に移動させて、なおかつ、プレス機の重りを下に下げました。
定利さんに聞くと、最低でも、半日は、重石を降ろした状態で、置いておくとの事でした。
浅尾定利さんに、接着剤について、色々聞いてみました。 |
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大阪市中央区道修町にある、コニシ株式会社の製品で、「ボンド」と明記されており、★印4個の「ホルムアルデヒド」を使用していない安全な接着剤を使用していました。
もっと以前では、健康に良くない接着剤が使用されていて、色々、人の健康の問題が出ていました。
現在は。全く問題はなく、この接着剤を使ってフラッシュドアを作っているのです。 |
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二か所の柱の場所には、プレス機で、木枠に接着剤で合板を貼った、フラッシュドアの半完成品が、立てかけてあります。
大変綺麗に貼ってあるので、中が木枠だけとは、全然判りません。
これから色々半完成品のフラッシュに加工を施して、完成品としてゆきます。 |
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浅尾定利さんは、立てかけてある、半完成品のフラッシュドアを一枚を、作業台の上に置いて、明かり取りのガラスをはめる作業を始めます。
金槌のトンカチ部分で、軽く叩きながら穴を開ける位置を探していき、逆の釘シメの部分で、合板にちいさな穴を開けるのです。
そして、電動ルーターを使って、明かり取りのガラスの大きさにカットしていきました。
明かり取り窓の四隅を特殊なカンナで削って、角を綺麗にしました。
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次に、浅尾定利さんは、ペーパーヤスリを巻いたもので、今、電動ルーターで削った箇所を削って綺麗にしていきます。
明かり取りのガラスをはめるのですが、バリが出たままの状態では、駄目なので、しっかり、ペーパーヤスリできれいにしていきました。
明かり取りのガラスをはめるための、ガラス押えの木を探しています。
浅尾定利さんは、細やかな神経の持ち主であり、用心深く、丁寧に仕事を進めていくのです。 |
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浅尾定利さんは、その明かり取りを加工した、フラッシュドアをすぐ傍の「ダブルサイダー」の設備機械の所へ持って行き、両サイドを削る作業にかかります。
これまで、建具屋さんには、近畿2府4県と三重県と訪問しましたが、この「ダブルサイダー」を使ってられる建具屋さんに、お目にかかったことは、ありません。
この機械は、設置面積が大変広く、高価でもあり、需要が多くないとペイできません。
浅尾建具店さんは、この機械を導入して、フラッシュドアの需要に対応して行こうとしています。 |
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いつも使い慣れた「ダブルサイダー」ですが、浅尾定利さんは、ある種の緊張感を持って、フラッシュドアの両サイドの削りをやっていきます。
フラッシュドアをダブルサイダーにセットする際も、浅尾定利さんは、間違いのないように、しっかり位置取りをしてから、動かします。
その操作手順、特にスイッチを押す順番などは、見なくても判るようで、大変驚きです。
またダブルサイダーの削る刃とフラッシュドアとの当りの部分は、特に真剣にチェックしていきます。
最後にフラッシュドアをダブルサイダーの方へ押し込んでいきます。
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大きな音を出して、フラッシュドアの両側面が削られていきました。
浅尾定利さんは、機械の奥に回って、フラッシュドアが送り出されて来るのを待ちます。
出て来たフラッシュドアの削られた両面を十分にチャックして、所定の場所に置きました。
削られた側面をしっかり見て見ますと、きれいに両面ともに、削られており、後の化粧テープを貼るのにも、全く支障はなさそうです。 |
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フラッシュドアの縦面をダブルサイダーで削り終えた浅尾定利さんは、こんどは、そのフラッシュドアの横面すなわち短い面を両面削るために、横面をダブルサイダーにかけました。
そして、これまで通り、しっかりと色々チェックを慎重にしていきました。
そして、ダブルサイダーの奥へ向かってフラッシュドアを押し込みました。 |
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浅尾定利さんは、フラッシュドアの横面(短い面)が削られていくのをしっかり見届けています。
少しでも、トラブルが起これば、一からやり直しになるので、真剣にならざるを得ません。
奥へ回って、出て来たフラッシュドアを持って、所定の場所へ、置きました。今、両面を削った箇所をチェックして、満足そうな顔をしました。 |
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次に、浅尾定利さんは、フラッシュドアの横面の長い方を1枚と短い方を1枚とを、作業台の上に置いて、次の作業を始めました。
木で組んだ大きい三角定規を手に持って、フラッシュドアの上部に当てて、その角度が真っ直ぐなのかどうかを目視しています。
最初に2枚のフラッシュドアを合わせて、目視でチェックし、次に三角定規でチェックして、角度が両方とも合っているかをチェックするのです。 |
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その後、少し出っ張っている部分をカンナで、少しだけ削って調整していました。
その作業を時間をかけてじっくりと、慎重にやっていきました。
建具製作に関して、最終の仕上げは特に大切であり、見た目もそうですが、全体の組み立てや、バランスなどにも影響しますので、大変重要なのです。
これで、午後からの化粧テープをフラッシュドアのサイドに貼って最終の仕上げに大きく前進するのです。 |
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滋賀県近江八幡市船木町にある、株式会社 浅尾建具店は、建具三兄弟の長男で社長の浅尾嘉明(よしあき)さん、次男の浅尾計夫(かずお)さん、三男の浅尾三男(みつお)さん、社長の息子さんで、甥っ子の浅尾定利(さだとし)さんの4名で、木製建具に関して、滋賀県全域をカバーしています。
浅尾定利さんは、社長の息子さんであり、この建具業に入って15年になるそうです。
仕事振りについては、大変熱心であり、性格的に几帳面で、仕上りも、いつも綺麗に上がっています。
経験的にも、15年以上になりますので、知識も豊富なので、お客様からの質問にも、応対は、十分可能です。
若い浅尾定利さんが、叔父さん達を引っ張っていけるように、頑張っていただけるように、お客様の応援をお願いいたします。 |
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