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今回は瓦職人の西堀さんのお仕事を紹介させて戴きます。 北区に在る、こちら西雲寺さんは山門の移設改修に伴い門瓦と塀瓦を葺き替える事になり、西堀さんが工事を担当する事になったとの事です。
私が取材に訪れた時は既に山門の屋根瓦は完全に葺き替えが完了しておりましたが、その山門に繋がる塀の葺き替え作業を取材させて戴きました。 最初の写真は山門の葺き替え工事を終えた時の様子です。 西堀さん御自身が撮影された写真をお借りして、掲載させて戴きます。 |
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ここからは私がこの日取材させて戴いた内容になります。
先ずは棟積みと謂われる作業です。
壁の上に屋根状に瓦を葺かしていく、前日からの施工作業の続きで、今日はその頂上付近を施工されます。
瓦の真ん中が割れたようになって二段置かれていますが、更に三段目の瓦を葺かします。
最初にコテを使い南蛮漆喰(南蛮漆喰は普通の白い漆喰に炭を混ぜあわせた和瓦との色の相性が良い漆喰です)を置いていき、その漆喰の上に瓦を積んでいきます。
漆喰には接着剤として瓦の固定を助ける役目に加え、瓦と瓦の隙間に雨水が入り難いようにする役目があります。
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この棟積みに使われる瓦、元は平べったい一枚なのですが西堀さんが現場で、瓦槌とディスクカッターを使い二枚に割る加工をして用意したものです。
西堀さんが使用している瓦はサイズを注文して焼かれた瓦ですが、それぞれ若干の個体差が在るのでいっぺんに加工する事が出来ないそうです。 なので作業の途中に全体のバランスを見ながら加工する必要があります。 (因みに質の良い瓦な程、高温で焼かれる為に個体差が現れやすいのだそうです)
この棟積みは門の正面側・裏側に施工されていますので、これだけで三段✕表・裏の枚数分の施工作業が必要です。
鬼瓦のある壁の末端から山門の木枠の部分まで、上記の作業を繰り返して積み終えたら、次は冠瓦(筒状の物を半円状にしたような形の瓦/下の写真参照 )を棟瓦の上に積んでいく作業に入ります。
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こちらは冠瓦の加工の様子・・・ほんの一部ですが!
ディスクカッターで5ミリ〜1センチ程度に切り落とされた瓦の端っこ部分と、写真下は瓦加工専門に使われる瓦槌でケガキを入れている所です。
この冠瓦も上記の瓦と同じように個体差が在るので、数回に分けて積む場所に合わせた加工を繰り返されていました。
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