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厳冬の2月、京都市西京区御陵のK様邸へ取材撮影にお邪魔しました。
今回取材する職人さんは、日本瓦から板金までオールマイティーに対応できる屋根工事のスペシャリスト・松田勝資さんです。
現場には午前10時丁度に到着しましたが、松田さんは既に足場のはるか上で作業中であり、人懐っこい笑顔で迎えていただきました。
松田さんのお話ですと、一月に降った大雪で、K様邸の雨樋(あまどい)が壊れて下に落ちたとのことです。
(京都市では19年ぶりの積雪でした。)
今回は、その落ちた樋(とい)の撤去と修理・交換などが主な工事の内容です。 |
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松田さんは、挨拶もそこそこに、施工している場所に戻って作業を続けます。
K様邸の庭の木々が剪定前だったので、木々が足場まで生い茂っています。
そんな中、松田さんは大屋根の軒樋(のきどい)をささえる金具を取り付けていきます。
レベルで、軒樋(のきどい)の傾斜を設定し、両端に支柱を取り付け、糸を張りました。
その糸に支柱の頭を合わせて、インパクトドライバーで穴を開け、支柱を合わせて、木ビスを打ち込んでいきました。 |
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松田さんは、雪の重みで壊れた以前の雨樋(あまどい)を外し、取り付いていた支柱を取り外し、新しい支柱を取り付け、新しい樋(とい)も取り付けます。
レベルで十分にチェックの後、その傾斜を設定し、屋根の軒下の両端にまず支柱を取り付けます。
その後、ピンク色の糸を両端の頭に張っていきます。両端の距離を測定し、支柱を何個付けるか、割り出します。
新たな支柱の頭を糸に合わせて、先程印を付けた箇所に合わせて、インパクトドライバーで穴を開け、次に別のインパクトドライバーで、木捻子を打ち込み固定します。
・・・それらの作業が根気よく、11時半位まで続けられました。 |
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松田さんは、大屋根の軒樋(のきどい)の支柱を取り付け終えると、下に降りて来ました。
つづいて行われるのは、玄関右側の雨樋(あまどい)の取り付けです。
まず2階の作業と同じように、赤いレベルを持って、しっかり傾斜を測ります。
1階屋根の軒先の両端に、支柱を取り付け固定すると、ピンクの糸を支柱の頭の部分に結び、ピーンと張りました。
両端の支柱の距離を測り、何当分出来るか割り出し、印をつけました。
その印の箇所に、新しい支柱の頭を糸に合わせて、インパクトドライバーを2台使用し、支柱を固定していきました。 |
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この写真は、上の項目で説明した作業を、違う角度から撮影したものです。
松田さんの作業のスピードは大変早く丁寧です。
特に、インパクトドライバーの使い方の迅速さは、目をみはるばかりです。
本日の、K様邸の雨どい修理工事は、すこぶる順調に進んでいるようです。 |
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お昼の休憩後、松田さんは、雨どい取替え作業を再開しました。
樋(とい)をジョイントする部品、サンダーで切断する事、接着剤で部品を貼り付ける事、金属ハサミでカットする事などテキパキと進めていきます。
ここで、松田さんに質問し、樋(とい)本体の材料について聞きました。
驚くべき材料である事が判りました。薄い鉄板の両サイドから、プラスチックでコーティングされているとの事でした。 |
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それで、松田さんが、サンダーで切断していた事や、金属ハサミを使って樋(とい)を切っていた事に納得しました。
松田さんは、加工した樋(とい)を持って、足場の上に上がり、取り付けた支柱にはめ込んでいきます。
樋(とい)を支柱の奥に引っ掛けるようにして、手前に回して、カチッと音がするまで、行き来させてはめ込みます。
樋(とい)の接続部分には、ジョイント用の部品を取り付け、繋いでいきます。 |
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つづいて松田さんは、一階右側にある縦樋(たてどい)の排出口への繋ぎの作業に取り掛かりました。
壁に止め金を取り付け、樋(とい)から排出口へのパイプの誘導をしっかり測りながら、その通りにパイプを加工していきます。
最後に、土間から立ち上がっている排出口に縦樋(たてどい)を接続すれば、作業は完了です。 |
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・・・午後からは、北西の風に乗って冷気が来て、大変寒くなってきました。
屋根工事のスペシャリストである松田勝資さんは、寒さに負けず、一生懸命に樋(とい)の取替え作業に邁進しています。
後は、大屋根の軒樋(のきどい)の設置だけとなりました。
作業は明日には完成するでしょう。
現場を離れる際、松田さんに笑顔で写真に納まっていただきました。
職人さんの中でも、指折りの笑顔の持ち主であり、素晴らしい笑顔で応えていただきました。
働き者の松田さん、寒さの中大変お疲れ様でした。 |
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