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今回は、京都市西京区大枝沓掛で鉄鋼材を使用してテント用のフレームなどを加工製作されている「有限会社 島田鉄工所」を取材しました。
窓や入り口、店先に設けられるテントは、軒先での日除けや雨除けの役目はもとより、装飾になったり、お店の看板としても活躍しています。 様々な用途で利用できるテントですが、設置される箇所は、直射日光や雨風に曝され、人が真下を潜り抜ける環境です。 想定外の事象が氾濫する自然界だから、安全性を重視した鉄骨枠を使用します。また、鉄骨枠は比較的どのような場所にでも形を合わせた製作が可能だそうです。
島田喜夫代表取締役には鉄鋼業界用語をわかりやすく説明していただきながら、インタビューにお答え頂きました。 |
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訪問したときには、全長20メートル奥行2メートルほどのテント用フレームの加工をされていました。 建物に応じたサイズのテント用フレームの図面を引き、鋼材を採寸し加工、仮組して溶接、ペイントして仕上げるそうです。
おおよそ7〜10日間の製作時間を要し、大物製作では、運搬時を予測して分割した製品を作り、設置現場で組み立てられるそうです。
工場内の作業台に上がれば、気持ちに隙を与えない厳しい眼で安全に作業を進めます。 |
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材料として鉄やステンレスの鋼材を用います。
主に丸棒、丸管(STKM)、角管(STKMR)、Lアングル(等辺山形鋼)の形状で使用箇所に適した鋼材を経験から選び出します。 |
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工場内の加工機械には、それぞれに応じた役目があります。
鋼材に穴をあける「ボール盤」、鋼材の切り口がもつ様々な形状にあわせてプレスカットする「ミニカッター」、鋼材ののこぎり「バンドソー」、丸棒、丸管、フラットバーを滑らかなアールを持たせながら曲げる「ベンダー」が加工に応じて『職人の手』となります。 |
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鋼材を繋ぐ溶接には、使用目的に応じた手段があります。
・「鉄素材」は、ガス溶接、アーク溶接、半自動 溶接の手段。 ・「ステンレス素材」はアルゴン溶接の手段。
鋼材の種類と使用される部分に適した方法で一筋の鋼材を立体に接合します。 |
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いよいよ製品となるよう仕上げられます。
サンダーで溶接部の凸凹を削り滑らかにします。
ペンキ塗布は、明るい天井下で色具合をチェックしながら、刷毛、ローラーで仕上げます。 |
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加工製作の一例として、次に掲げます。
・学校、幼稚園の日除け雨除けテントのフレーム 加工。 ・店舗用テントのフレーム加工。 ・開閉式テントのフレーム加工。 ・ステンレスの加工。 ・看板の枠・柱の加工・作製。 ・鉄骨修理 その他 鉄に関する加工・作製。 |
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先代が京都市二条城近郊で創業され、島田代表取締役が2代目を継がれ、大枝沓掛の見晴らしの良い高台に移転されて24年が経つそうです。
ご子息の島田尚樹氏が作業に向かわれる姿に厳しさを感じ、鉄工所を営まれるなかには島田代表夫人の影なる支えを垣間見ることができました。 |
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