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発泡ウレタンを用いた結露防止対策の取材に、大阪西区・南堀江にある賃貸マンションの一室にやってまいりました。
この部屋は１Kの一般的な間取りですが、建物の西北・角部屋なため、部屋の片側全てが外気に直接触れている外壁（躯体）なので、外と部屋の温度差が大きく結露が発生する悩みを長年抱えていました。
そこで「いまがわ装飾」橋本さんが手掛ける発泡ウレタンを用いた「断熱壁」の施工により結露防止対策が行われる事になりました。
今回は既に完成済みの内壁なので「DK工法/発泡ウレタン注入工法」で施工されます。
DK工法は内壁に孔を開けて、内壁（石膏ボード等）と外壁(躯体)の間に発泡ウレタンを充填する工法の断熱壁・結露防止壁施工です。
橋本さんは数多くの断熱壁の施工実績があるので、壁の元々の施工状態も考慮し見極めながら、まるで壁の裏側の様子が見えているかのように作業を進めていきます。 |
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先ずは対策が必要な外壁（躯体）に面した内壁に、規則正しい間隔で発泡ウレタン充填用の孔が開けられた後、発泡ウレタンが充填されていきます。
DK工法では既存の壁を壊す事なく工事が出来るのですが、発泡ウレタンが充填される内側の様子はわかりませんので、このDK工法は見た目と裏腹に施工の技術力が必要であるため、まさに「職人技」が求められる工法でもあります。
外壁・空気層・内壁で壁が構成される建築の、結露メカニズムは皆さん御存知だと思いますが、ここでちょっとおさらい。
外気に触れる外壁は外気温の熱（冬は冷く、夏は暑い）を外壁内側の空気層を通して内壁に伝えますが、その内壁は人が暮らす室内の気温の影響（冬は暖かく、夏は冷たい）があるため、外気温が伝わった内壁表面には室温との温度差が発生します。
その温度が高い側の壁表面（夏であれば内壁の裏面、冬は内壁の室内側表面）と、さらに高湿度の条件が揃った箇所に結露が生じてしまいます。
そのことから、良い「断熱壁」を造ることは、良い「結露防止壁」を造る事なのです。 |
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今回の工事では押入れの施工も同時に進められて行きましたが、此方は少し厄介でした。
押入れの天井部分を切り取ると屋根裏であるコンクリート壁（躯体）が露出しました。
当然ながら断熱対策は施されていませんし、湿気の温床でもあったようで鉄の素材が腐食して錆が発生していました。
ここにも結露防止対策として発泡ウレタンが吹きつけられます。
天井以外には壁の三面が外壁（躯体）に面する構造ですが、内壁に貼られていたクロスが浮き、いかにも結露の影響を受けているのが分かる状態でした。
橋本さんの云われるとおり、頻繁に結露が起きていたようでカビも発生している無残な状態！（写真下）試しに指で触ってみるとかなり水分を含んでいるのが確認できました。
こういった場合は「DAT工法」が完璧な施工法としてお勧めなそうですが、管理者様と相談の結果、DK工法でウレタン充填をした後に、既存の内壁に更に石膏ボードを被せて貼り付けてからクロスで仕上げるという事になったようです。 |
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押入れの天井を隔てた屋根裏には室内からの排気用に通されたダクト配管があるのですが、細かく調べると、その配管と孔の間には１～５㎜粍程度の隙間が生じて外から光が洩れていました。
ここも気密性を高める為に完全に塞ぐ必要がありそうです。
念入りに押入れのチェックを行った後、橋本さんが発泡ウレタンの吹付け作業に入ります。
発泡ウレタンは硬化前には粘着力があるので、直接に壁面への吹付けが可能です！しかも湿気を吸収しながら化学反応を起こすことで硬化する性質なので、このような水気のある環境での施工にも適しています。
むしろ発泡ウレタン以外の材料では対処が不可能と言っても過言ではないようです
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