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電気工事のスペシャリスト、神奈川県相模原市「オーエス ファスナー」の国吉浩四郎さん。横浜、川崎など、神奈川県内を中心に出張工事を行なっています。 今回、拝見したのは、防犯カメラの取り付け工事。外灯の交換を行なった(別の施工例で紹介)横浜市のTさん宅です。 Tさん宅が建つのは、横浜駅から歩いて10分圏内とあって、多くの人が行き交う地域。加えて、近所にコンビニエンスストができたことで、家の前の人通りが急に増えたんだとか。家の前に塀などがないこともあり、空き巣などが入らないか、不安を感じていたそうです。 |
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防犯カメラは、インターネット通販などでも購入することができ、設置する場所や状況によっては自分で取り付けることも可能です。しかし、死角ができないように設置場所を選定したり、さまざまな製品のなかから適切なものを選んだりするのは、経験豊富な職人さんでないと難しいこと。また、ケーブルを通すために壁に穴を開けるなどの工事が必要になると、とても素人では手に負えません。 国吉さんは事前にTさん宅を下見し、要望を聞いたうえで、機種と台数を選定。作業当日は、現場に届いた防犯カメラに不備がないか確認するところからスタートです。私が思っていたより、随分と小さい防犯カメラですが、解像度は非常に高いそうですよ。 |
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まずは防犯カメラのケーブルをフレキ管(自由に曲がるフレキシブルホース)に通す作業から。今回は、短いところは5m程度、長いところは20m以上、ケーブルを伸ばす必要があります。国吉さんは、通電ワイヤ代わりの配線用ケーブルを使って、手際よく防犯カメラのケーブルを通していきます。 「細いケーブルはちゃんとまとめておかないと絡んじゃうんだよね」と国吉さん。確かに、小さな輪にまとめられている防犯カメラのケーブルは、細くて柔らかいこともあって、すぐにグチャグチャになってしまいそう。こうした気配りで作業効率アップをはかるのは、経験豊富な職人さんならではですね。 |
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フレキ管にケーブルを通したら、防犯カメラを1台ずつ設置していきます。 フレキ管に配線用のボックスを接続。カメラとケーブルのコネクター(接続部分)は、この中に収納される形になります。これは、コネクター部分に雨が当たらないようにするためだとのこと。手間はかかりますが、耐候性は格段にアップします。なかなか素人では考えが及ばない部分です。 ボックスを取り付けたら、カメラ本体の設置。死角ができないよう、角度などを考えながら取り付けます。Tさん宅は軒下にまでモルタルが塗られていたので、ドリルで下穴をあけてからビス止めしました。 |
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カメラ本体の設置が終わったら、続いてフレキ菅の取り付けです。カメラ本体のときもそうでしたが、壁のモルタルが思いのほか硬く、ひとつひとつドリルで下穴をあけてから「サドル」と呼ばれる固定具を取り付けていきます。かなり時間がかかる作業ですが、国吉さんはていねい、かつ確実に作業を行ないます。 できるだけ目立たない場所にフレキ菅を這わせるのも、大事な気遣い。家の外観を損ねてしまったのでは、施主の側として不満が残ります。国吉さんは軒下に近い、目立たないところにフレキ菅を這わせていました。 |
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1台目の設置に続いて、2台目の設置です。2台の防犯カメラは建物の角に取り付けられ、1台は玄関側、もう1台は庭のある建物の側面を監視します。コネクターを収納するボックスは共用です。 2台目のカメラ本体を設置し、フレキ菅を敷設。フレキ菅は、1台目のフレキ菅の下に沿うように設置してあるので、ゴテゴテした感じはありません。 これで2台の防犯カメラが設置されました。ボックスの、カメラ本体のケーブルが通る穴は、雨水が浸入しないよう、あとでコーキングして埋めるとのことです。 |
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このあと、残りの防犯カメラを設置して、それぞれのフレキ菅を敷設したら、ケーブルをまとめて室内に通します。 実はこの日の作業、1日で終了する予定でしたが、資材の到着が予定より遅れてしまい、残りの作業は翌日に持ち越し。「防犯カメラ監視中」のステッカーを貼って、本日の作業を終了しました。 ステッカーは、それだけでも防犯の効果があるといわれるくらいなので、目立つ場所に貼ったほうがよいのですが、あまり目立たせたくないというのがTさんの希望。国吉さんはTさんと相談のうえ、建物の前面にある電気メーターの上部に貼りました。細かいことですが、家の工事は施主の方とのコミュニケーションが大切ですからね! |
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