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2016年の11月に入って、亀岡市の三恵院の耐震工事も佳境に入りつつあります。
9月中旬から始まった耐震工事は、一か月半経って、松本社長は、「だいぶ形が見えて来たでしょう」と少し自慢げに話しています。
今回、取材に訪問して驚いた事に、事前に聞いてはおりましたが、三恵院の本堂の大屋根に足場が組まれていました。
この日は、その大屋根に高圧洗浄機で瓦を洗っていました。
結構な広さですが、塗装職人さんが、一人で一生懸命に高圧洗浄機を扱って屋根を洗浄していました。 |
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松本社長は、西側に面している箇所に1本、縦柱を建てます。
助手の職人さんに手伝ってもらって、まず縦柱を建てる箇所の上下の横柱を上下に伸ばすために、金属の機具と別の柱を使って上下に伸ばす手筈を始めました。
松本社長は、その縦柱を立てる長さをきっちり計測し、縦柱を切っていきました。 |
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松本社長は、その縦柱に凸の枘を作るために、Lかね尺を使って計測し、枘を作っていきました。
元の横柱の凹の枘を十分に計測してから、製作にかかった事は言うまでもありません。
いつも温和で、笑顔の絶えない松本社長が、真剣な表情をして枘の製作に没頭しています。
また今回の耐震工事において、不可欠な用具となっている、レーザーレベルを今回も大いに活用することは言うまでもありません。
こうして松本社長は、凸の枘を綺麗に完成させました。 |
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松本社長は、出来上がった縦柱を一人で縦方向に持って建てる場所まで運びました。
そこへ、松本さんの要請で、この工事の最初から、手伝っている塗装職人さんが、手助けに入りました。
レーザーレベルを使っての作業なのは、言うまでもありません。
上下の横柱を広げている柱のすぐ横の下に作った凹の枘に、新しい縦柱の凸の枘をはめ込んで縦柱を立てました。
その後、横柱を広げていた当て木を器具を緩めていきます。その後新縦柱をレーザーレベルのポインターに合わせて木槌を使って真っすぐに建てました。
その後上部に大きな木ビスを斜めに二箇所打ち込むのですが、横柱を繋ぐために、後に作業をまわします。
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これから松本社長は、今建てた縦柱と左側にある旧の縦柱とを、繋ぐ作業に入ります。
写真は、左側の旧縦柱に凹の枘を作るべく、作業を進めます。
最初に枘の位置をしっかり計測し、電動の機械を使って、掘り下げノミで金槌を叩き、仕上げていきます。 |
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松本社長は、レーザーレベルを横柱をつける箇所に当てています。
しっかりした均一な場所に付けるために計測をしっかりやります。
その時、木材の材料が届きました。松本社長は、木材の搬入の手伝いを始めました。
搬入をするのに、一人では、大変な作業なので、躊躇なく手伝いに動きました。
今回の耐震工事では、責任者であり、親方でもありますが、搬入に来られた方が、比較的高齢な方でもあり、しっかり玄関口から肩に木材を担いで手助けしていきます。
二人で堂内の所定の場所へ、搬入された木材を綺麗に並べ終えました。 |
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今回の耐震工事では、全体の傷み具合を十分にチェックした結果、天井から上の部分も結構、傷んでいる部分もありました。
特に梁や天井から上の部分で、しっかり耐震工事をする事が肝心との事で、結構沢山の梁や柱を新しくしました。
耐震工事に伴って、外観もリフォームすることになりました。
その象徴として、お寺の本堂の大屋根を全部塗りかえることになりました。
大屋根全体に足場を組んで、この日は、高圧洗浄機で、洗いをしていました。結構な広さなので、大変な作業ですが、朝から始め、夕方には、無事完了しました。 |
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今回の耐震工事では、納期が来年1月末までとの事なので、今回は松本社長のお兄さんにも施工手助けを要請しました。
私もお兄さんに紹介されました。本堂の中で、正面右側奥と手前の床下の工事をお願いされたようです。
松本社長とお兄さんは、床下の高さについて綿密な打ち合わせをしています。
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松本社長は、横柱を繋ぐ作業に入っていきます。まずはめ込む横柱を乗せるために、両方の縦柱に、捻子式の固定台を取り付けます。
重たい横柱を一人で持って、脚立を使って上に昇り、横柱を固定台に乗せました。
この横柱の両端に凸の枘を作りますが、その為の計測を行いました。
身体を延ばして、凸の枘を製作のため、性格な計測が続きます。レーザーレベルも稼働したままで、作業は進みます。
下の左の写真は、縦柱に開けた凹の枘です。ここへ、今計測した横柱の凸の枘がくるのです。 |
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外が暗くなってきました。松本社長は、横柱を固定台から降ろして凸の枘を作るために、計測した長さに切りました。
その後、金尺で凸の枘の寸法をしっかり、印付けし、加工していきました。
両側の凸の枘が完成後、助手の職人さんの助けを借りて、縦柱にはめ込みました。
その後、レーザーレベルで横柱と、縦柱のレベルをみて、確認後、縦柱の一番上に、大きな木ビスを打ち込みました。
これで本日の作業は、終わりです。お疲れさまでした。 |
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今回、亀岡市の「曹洞宗 三恵院」さんの耐震工事及びリフォーム工事を請け負った、松本社長の事を述べさせていただきます。
平成12年、松本喜工務店として独立され、早16年が経ちます。
今回、松本社長を取材させていただくのは、初めてですが、これまでの取材での感想は、大変、気さくな方で、いつも前向きに物事を考えておられます。
また作業中は、親方として適時回りの状況を見ながら、自分の作業にかかっています。
一番感心することは、臨機応変だと言う事です。少し行き詰った時、すぐ違う方法を考え実行していきます。
この写真も、これからの工事の方向や、耐震工事についての質問をした際に、こちらが納得するまで、身ぶり手ぶりで教えていただけます。
松本社長の性格が良く出ている写真だと、思います。 |
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