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京都市北区の戸建て住宅で行われた 内装の改修工事!
ここでは、 その中のクロス貼りについてご紹介します。
今回は特別に 昭和60年代ごろのクロス貼りを 実演していただきます!
右写真は、 まずクロスを裁断する際のものです。 今のクロス屋さんにとっては当然の糊付け機ですが、 当初はそれが無かったので 全て手作業によって行われていたそうです。 |
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裁断に続いては、糊付けの工程です。
糊付けには写真のような 幅の広いハケを利用して行われます。 一見難しくないように思われるかもしれませんが、 厚みを均一にしなければクロスの仕上がりに 支障をきたすことになるので注意が必要です。 |
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糊付け後クロスを丁寧にたたみ終えると… この作業一番の見せ場である 枠縁周りの「沿わせ切り」という工程に移ります。
現代はここでカッターを使いますが、 以前はカミソリを使用。
縁取りに沿ってクロスを裁断される際には、 カミソリ一つ片手に作業が進められました。 現代のやり方ですれば まずは木ベラで押さえ それに沿ってカッターを入れますが、 カミソリはそれのみで裁断。 正に職人技です!
ちなみに右写真のような持ち方だったので、 井上さんによると(昔の)クロス屋さんは 人差し指の一部分だけ皮が厚くなっていたそうです。 |
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クロス貼りの最後に、 ジョイントに和紙テープが入れられます。
→こうすることで、 クロスを繋ぎ合わせた部分(目地)が開き 目立ってくるのを避ける効果があります。
なお近年の糊付け機では必要な長さに調整して加工する機能 がある為“突き付け”と呼ばれる方法ができるわけですが、 井上さんは下地の状況を見極め 和紙テープを入れられる事もあるそうです。
― そして最後に、 クロス貼りで枠縁などに付着した糊を スポンジで拭き取ります。
井上さんは、 クロスへ糊が付かないようヘラを使用するなど 貼ったクロスを汚さないよう配慮されています。
※今回は特別にカミソリで実演して頂きましたが、 実際には糊付け機や市販のカッターや 下敷き・和紙テープを使用されています。
― 20年以上経った現在も、 過去に習得した確かな技術力は衰えることなく 井上さんの腕にしっかりと刻み込まれていました。
いまや知る人ぞ知る工法ともいえる“沿わせ切り” 年々それが出来る職人の方も 少なくなって来ているそうですが、 ぜひとも井上さんにはこの伝統を 後世にも残していって欲しいですね。
クロス貼りや貼替えなどご検討の際には、 お気軽に井上耕造さんへの お問合わせ(ご指名)下さい!
取材撮影;内海 |
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