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今回は「野村内装」の野村さんが、滋賀県野洲市のテナントフロアで施工された間仕切り工事を取材させて戴きました。
店舗等の内装壁やフロアの間仕切りには通称【軽鉄】と呼ばれる【建築用軽量鉄骨】を材料にして、天井から床まで鉄骨製のフレームを何本も通し骨組みを造り、その骨組みに【間仕切り下地材(クロス下地材・石膏ボード・プラスターボードとも言う)】を貼り付けて、新たに壁を造る事が多いそうです。
写真上が天井に通された軽鉄と、軽鉄の骨組みに貼り付けられた間仕切り下地材(以後、下地ボード)です。
下写真は通路と部屋を仕切る為に施工された間仕切りですが、軽鉄の骨組みを利用して、ドア扉や窓サッシも設置する事ができます。
軽鉄での建築内装工事は、 @工事スピードが早い。 A防火・耐火性・耐久性に優れる。 B建物の形状に合わせ加工・施工しやすく、また貸しフロア等の退去時に現状復帰がしやすい。 等の利点があり、現在は相当に多くの商業建物で採用されています。
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今回は(も?)急ぎの工事であったらしく、取材で訪れた時には軽鉄工事(骨組みの施工工事)は全て終了しており、部分的に下地ボードの貼り付け工事が残されているだけとなっていました。
因みに縦1820×横910mmのサブロク板(3尺×6尺だから)を50枚用意して、フロア内に総延長23メートル分の間仕切り壁を施工されるとの事です。
前置きが長くなりましたが、その内の残り僅かの部分を取材レポさせて戴きます。
野村さんがメジャーで採寸しているのはフロア通路のドア扉部分の軽鉄です。ドア扉枠の外側に沿って壁を作るので、サブロク板の下地ボードをカットしなければなりません。
採寸作業ですが、ドア扉や窓設置等の変則的な加工工事が無い場合は、軽鉄の規格どおりに施工した間隔を見れば測らなくても判るそうです。
野村さんは「決められた材料と規格・工法を守り、基本に忠実に工事を進める」とおっしゃられます。
このポリシーが結果的に工事中に発生するトラブルやミスを無くし、余計な負担(作業のやり直し・建築材料のロスを少なく出来るのです。
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ドア扉外側の壁の採寸に合わせ正確に罫書きされた下地ボードを様々な加工機械を用いて切り出していきます。
カットを入れる場所や長さによって機械を使い分けるのですが、罫書き作業〜丸ノコやカッターを使用しての切り出し、までの一連の作業動作がとても早いのに驚きます。
サブロク板一枚辺り2分も掛からないでしょうか?カットする場所によっては10秒程だったりします!!
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上の写真は切り出した下地ボードの角を斜めに数ミリ切り落とす作業です。
これは下地ボードが隣合わさる、いわゆる継ぎ目部分の全てに処理されます。
貼り合わせ部分がV字の溝になるのでVカットと呼ばれますが、後に作業されるクロス貼りの業者さんのパテ盛り(クロス貼り下処理)の為だそうです。
このVカット施さない壁下地の内装は、経年変化によって、せっかく張られたクロスが浮いてしまったり、最悪は継ぎ目に沿って敗れたりするリスクが多くなるそうです。
次に下地ボード専用のヤスリで切断面を整えます。 素人眼ですが僕が見る限り、切り出しの段階で既にシャープなのでヤスリは殆ど必要無いように見えます・・・が、これらの作業も丁寧にされるのは、基本を大切に工事をされる野村さんの軽鉄・下地材貼りに対する「プロ意識」の表れではないでしょうか?
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