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大阪府高槻市沢良木町にある、(有)石田建具の石田秀諭社長は、建具がメインですが、表具職人でもあり、二本立てで、毎日の作業に邁進しています。
今回は、表具職人として、活躍する石田社長をクローズアップいたします。
お客様から注文を受けた、障子の貼り替えの作業をみていただきます。
お客様から引き揚げた障子をまず、水洗いをして、古い障子紙を全部綺麗に、取り除きます。
石田社長は、十分に乾燥した障子の枠を、作業台の上に置き、糊を必要な分だけ取り出し、刷毛に付けて塗っていきます。 |
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石田社長は、刷毛に塗った糊を、障子の桟に塗っていきますが、途中での休憩は一切無しで、塗っていきます。
その際、塗り方は、桟に対して、均等に塗っていき、薄めに塗っていくのです。
よくお客様が個人で、塗られる場合は、均等に塗れなくて、糊が厚めになっていたりします。
また障子紙まで滲み出たりします。障子を引き取って、洗いをかけて、綺麗にした時、すぐに判ります、とのことでした。 |
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石田社長は、刷毛に糊を付けて、障子の枠から桟へと、桟から桟へと、均等に糊付け作業を進めていきます。
塗り始めから、塗り終わるまで、約5〜7分位です。
大変、迅速に作業を進めますので、安心して作業を見ていられます。
石田社長は、一枚の障子の糊付けが終わるまで、糊は十分に持つとの事なので、つぎは、障子紙を貼る工程に移ります。
石田社長の仕事ぶりを見ていますと、大変、素早く次から次へといった感じの動きをされます。
途中での失敗は、皆無であり、安心して見ていられます。 |
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障子の枠から桟、桟から桟への糊付けが終わった、石田社長は、次にロール状になっている、障子紙を取り出してきました。
その障子紙ロール紙の端を、障子の上部の枠に合わせます。
その後、しっかり位置取りを決めて、ロール紙を、下の方へ転がすように、持っていきました。
最後の位置の所は、障子の下の枠の所です。
その場所までロール紙を持ってきたので、カッターで障子ロール紙を切断しました。 |
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その後、石田社長は今、障子の上に乗せた、障子紙を素手で優しく桟の場所や枠の場所などをなぞっていきました。
きつく押すのではなく、優しく、丁寧に、押して、桟や、枠と障子紙をくっつけていきました。
しばらくして、石田社長は、長尺の直定規を取り出してきて、枠の部分にある、障子紙をカッターでカットしていきました。
上下左右の障子の枠にかかっている障子紙を直定規を当て、間違いのないように、断裁していきました。
その後、枠についている糊を、手ぬぐいで綺麗に拭いました。 |
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一枚目の障子の貼り替えを終えて、石田社長は、次の障子を持って来て、作業台の上に置きました。
障子の枠と桟を素手で触りながら、チェックしていきます。
そのチェック方法の中から、石田社長は、枠の箇所で、写真にあるように、木が剥がれている箇所を見つけました。
すぐに、作業台横にある、小さなカンナを手に持ち、木が剥がれている箇所を注意深く、削っていきます。
何回かカンナを往復させて、枠の木が剥がれていた部分を綺麗にしました。全く判らない状況になりました。
お見事です。 |
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石田社長は、素手で障子の枠と桟を撫でながらチェックしていき、以前に塗られた糊が残っていたり、表面がざらついている箇所にはカンナをかけて、綺麗なツルツルの状態にします。
それが終了すると、一から糊を塗る作業に入っていきます。
それらの作業の繰り返しで、障子の貼り替え作業を進めていきます。
一旦、始めると休憩をとることは、出来辛くなりますので、大変です。
石田社長は、一連の作業を迅速に、無駄のない動きで、確実に前に進めていきます。その姿には、自然と拍手を送りたくなります。 |
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大阪府高槻市沢良木町にある、(有)石田建具の石田社長は、出来上がった障子の前でカメラに納まっていただきました。
社名は、(有)石田建具となっていますが、石田社長はその器用さを存分に発揮して、表具職人としても、一流の職人さんです。
全国的にも、建具と表具とを一緒にこなされる職人さんは、珍しく 貴重な存在です。
お客様にとっても、建具と表具をいっぺんに、相談できることは、大変要領がよいし、リーズナブルな価格が出てくるのではないでしょうか?
生まれつき、器用な才を持つ、石田社長は、地元に貢献できる才能を存分に発揮されて、皆様に可愛がっていただけるように、切に願っております。 |
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