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関東取材撮影の旅 第三弾。
今回は埼玉県川口市にあります
アサヒホームの大工職人、清水さんのお宅に伺いました。
清水さんはパッシブハウスという
自然エネルギー(採光や断熱、遮熱)を取り込んだ
排熱、換気まで無理なく行う省エネ住宅を建てたいと
材木を選定するところから間取りなども含めた
全てにおいて自分が目指した
たくさんのこだわりと想いが詰まったお家となっています。
関東取材撮影の旅 第三弾。
今回は埼玉県川口市にあります
アサヒホームの大工職人、清水さんのお宅に伺いました。
清水さんはパッシブハウスという
自然エネルギー(採光や断熱、遮熱)を取り込んだ
排熱、換気まで無理なく行う省エネ住宅を建てたいと
材木を選定するところから間取りなども含めた
全てにおいて自分が目指した
たくさんのこだわりと想いが詰まったお家となっています。
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L字型の建物の広さは約60坪。
屋根は長い目で見てやはり瓦が一番だと思われ
外壁はジョリパッドになっています。
表の駐車スペースは車が数台止められるだけでなく
奥さんの趣味であるガーデニングができるよう
玄関前と、道路に面した場所にも造られました。
丁度、交差点に面したお家で角地になるため
壁をご覧のように低くすることで道路からの視界を良くするという
周りに配慮した造りになっているだけでなく
散歩途中の方が時々ここで腰を下ろして休憩するなど
ちょっとした憩いの場にもなっているそうです。
L字型の建物の広さは約60坪。
屋根は長い目で見てやはり瓦が一番だと思われ
外壁はジョリパッドになっています。
表の駐車スペースは車が数台止められるだけでなく
奥さんの趣味であるガーデニングができるよう
玄関前と、道路に面した場所にも造られました。
丁度、交差点に面したお家で角地になるため
壁をご覧のように低くすることで道路からの視界を良くするという
周りに配慮した造りになっているだけでなく
散歩途中の方が時々ここで腰を下ろして休憩するなど
ちょっとした憩いの場にもなっているそうです。
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断熱性のあるYKKの無垢の木が張り付けられた玄関扉。
実際に見ると厚みがあってしっかりとした印象です。(左画像)
家全体の軒天は不燃材が使われてますが
2Fの住居スペースの下になる駐車場部分だけは
不燃材の上に檜(ヒノキ)を張った二重構造になっていて
建物の色とは違うため良いアクセントになってます。(右上画像)
ちなみに駐車スペースのレンガ調の土間の石は
奥さま自身が砕いて撒かれたということでした。(右下画像)
断熱性のあるYKKの無垢の木が張り付けられた玄関扉。
実際に見ると厚みがあってしっかりとした印象です。(左画像)
家全体の軒天は不燃材が使われてますが
2Fの住居スペースの下になる駐車場部分だけは
不燃材の上に檜(ヒノキ)を張った二重構造になっていて
建物の色とは違うため良いアクセントになってます。(右上画像)
ちなみに駐車スペースのレンガ調の土間の石は
奥さま自身が砕いて撒かれたということでした。(右下画像)
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中に入ると
奥さまともうすぐ2歳になるというお子さんのお出迎え。
玄関の天井はdaiken、壁は漆喰でどちらも調湿性が優れていて
清水さんたちが立っている上がり框は
高級感のある独特の模様が浮かび上がった桜の木と
保管されていた床柱を利用して造られています。
入った瞬間思わず 『 広いですねぇ 』 と言葉に出るほどで
左手に見える入口を抜けると清水さんの仕事スペースとなっていて
次にそちらを案内していただきました。
中に入ると
奥さまともうすぐ2歳になるというお子さんのお出迎え。
玄関の天井はdaiken、壁は漆喰でどちらも調湿性が優れていて
清水さんたちが立っている上がり框は
高級感のある独特の模様が浮かび上がった桜の木と
保管されていた床柱を利用して造られています。
入った瞬間思わず 『 広いですねぇ 』 と言葉に出るほどで
左手に見える入口を抜けると清水さんの仕事スペースとなっていて
次にそちらを案内していただきました。
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玄関を左に入ってすぐにある事務所スペース。
資料や本がキレイに整理整頓され、
カウンターはイチョウの木、天井はaicaの調湿材
天井角の三角形が上手くできましたと清水さんのお気に入りで
ここは事務作業だけではなく
お客さんとの打ち合わせをする場でもあることから
どんな材料があるか直接実感していただくためにと
たくさん種類がある材木の現物見本が展示されているだけでなく
天井から壁と異なった色や材質になっていて
貝の粉末を利用したシェルウォールで一部 塗装されています。
トイレは丸太を並べた床で
見た目にも遊び心と楽しさが感じられました。(右下画像)
玄関を左に入ってすぐにある事務所スペース。
資料や本がキレイに整理整頓され、
カウンターはイチョウの木、天井はaicaの調湿材
天井角の三角形が上手くできましたと清水さんのお気に入りで
ここは事務作業だけではなく
お客さんとの打ち合わせをする場でもあることから
どんな材料があるか直接実感していただくためにと
たくさん種類がある材木の現物見本が展示されているだけでなく
天井から壁と異なった色や材質になっていて
貝の粉末を利用したシェルウォールで一部 塗装されています。
トイレは丸太を並べた床で
見た目にも遊び心と楽しさが感じられました。(右下画像)
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1F部分のメインはこちらの作業場兼道具置き場です。
一般的な材木から変木など
今後、使えるかもしれないモノが保管されていて
大工道具も含めてそれぞれが棚でしっかりと分類されてるので
どこの何があるか一目瞭然。
『 道具を大切にできない人は良い仕事ができない 』
と強く信じてる僕がとても共感した所で
清水さんの仕事に対する丁寧さと優しさ
何より向上心を持った情熱のある職人さんであることが
話の中からも感じられました。
ちなみに清水さんのここでのお気に入りは
壁の上に設置された
それぞれの部屋までの距離を記した案内板です(左下画像)
1F部分のメインはこちらの作業場兼道具置き場です。
一般的な材木から変木など
今後、使えるかもしれないモノが保管されていて
大工道具も含めてそれぞれが棚でしっかりと分類されてるので
どこの何があるか一目瞭然。
『 道具を大切にできない人は良い仕事ができない 』
と強く信じてる僕がとても共感した所で
清水さんの仕事に対する丁寧さと優しさ
何より向上心を持った情熱のある職人さんであることが
話の中からも感じられました。
ちなみに清水さんのここでのお気に入りは
壁の上に設置された
それぞれの部屋までの距離を記した案内板です(左下画像)
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玄関側に戻って
いよいよ住居スペースにお邪魔します。
コの字型の階段は一般的なモノより
少し高さを低くするだけでなく手すりもあり安全面も配慮。
留め金具は鉄製で
手すりに合わせて注文されました。
玄関側に戻って
いよいよ住居スペースにお邪魔します。
コの字型の階段は一般的なモノより
少し高さを低くするだけでなく手すりもあり安全面も配慮。
留め金具は鉄製で
手すりに合わせて注文されました。
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2Fに上がってまずは左手奥にある寝室で
床は肌触りの良い柔らかみのある杉の木を使用。
直接光だと眩しいということから
折り上げ天井にして間接的に照明が部屋を灯すように工夫され
そして、漆喰は基本的に白色が多いですが
アクセント部分は調湿壁材の 『 さらりあ~と 』 が施されるなど
1Fから2F、家全体の内装の壁は一切クロスを使用せず
調湿性の高い漆喰のみで構成するという徹底ぶりで
この他にも漆喰の良さはありますので改めてご紹介します。
2Fに上がってまずは左手奥にある寝室で
床は肌触りの良い柔らかみのある杉の木を使用。
直接光だと眩しいということから
折り上げ天井にして間接的に照明が部屋を灯すように工夫され
そして、漆喰は基本的に白色が多いですが
アクセント部分は調湿壁材の 『 さらりあ~と 』 が施されるなど
1Fから2F、家全体の内装の壁は一切クロスを使用せず
調湿性の高い漆喰のみで構成するという徹底ぶりで
この他にも漆喰の良さはありますので改めてご紹介します。
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完全な個室にはしたくなかったということで
隣りの子供部屋とも光だけは通るように障子窓があるだけでなく
(※ 実はこの後の全部屋がそのようになってます)
トイレ、お風呂までの動線も一直線の廊下(上画像)
日々の生活のメイン通りとなるその廊下は
ダンスフロアなどの床材としても使われる硬くて摩耗性に強い
メープルというカエデに木から切り出された無垢材。
寝室の窓から出れば、L字型の家と同様
奥のリビングまでベランダ・バルコニーが一直線に繋がっていて
中からも外からも行き来できるようになっています。
完全な個室にはしたくなかったということで
隣りの子供部屋とも光だけは通るように障子窓があるだけでなく
(※ 実はこの後の全部屋がそのようになってます)
トイレ、お風呂までの動線も一直線の廊下(上画像)
日々の生活のメイン通りとなるその廊下は
ダンスフロアなどの床材としても使われる硬くて摩耗性に強い
メープルというカエデに木から切り出された無垢材。
寝室の窓から出れば、L字型の家と同様
奥のリビングまでベランダ・バルコニーが一直線に繋がっていて
中からも外からも行き来できるようになっています。
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寝室隣りは子供部屋になっていて
廊下からだと2つ扉がありますが
中はごらんのように寝室同様、太陽の光がいっぱいに入る
広々とした1つの空間が広がっていました。
この部屋は今後、家族が増えたことを想定して
真ん中で間仕切りすることで部屋を区切ることができ
屋根の形状に合わせてロフトも完備。
こちらの壁ももちろん漆喰で
光沢と木目の美しい床は耐久性があって湿気にも強い
オイルステイン仕上げされたヒノキ材です。
寝室隣りは子供部屋になっていて
廊下からだと2つ扉がありますが
中はごらんのように寝室同様、太陽の光がいっぱいに入る
広々とした1つの空間が広がっていました。
この部屋は今後、家族が増えたことを想定して
真ん中で間仕切りすることで部屋を区切ることができ
屋根の形状に合わせてロフトも完備。
こちらの壁ももちろん漆喰で
光沢と木目の美しい床は耐久性があって湿気にも強い
オイルステイン仕上げされたヒノキ材です。
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キッチン、ユニットバス、洗面台、トイレはタカラスタンダード。
寝室、子供部屋、トイレ、お風呂場・・・
そして一番奥のリビングへと続いていきます。
キッチン、ユニットバス、洗面台、トイレはタカラスタンダード。
寝室、子供部屋、トイレ、お風呂場・・・
そして一番奥のリビングへと続いていきます。
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丁度、お風呂場とキッチンの間には
奥さんのご要望で実現した事務作業のスペースがありますが
キッチン、リビングへと段差のないフラットな床で繋がっているので
部屋のような区切られた感じがなく
キッチンも含めて1つの空間のような
そんな旦那として清水さんの心遣いが感じられる間取りで
奥の勝手口からも隣りにあるキッチンに行くことができます。
家族写真などが飾られた棚は上下可動式になっていて
本や置物の大きさによって高さ調節が可能。
写ってませんが、ワンポイントにステンドグラスの照明も。
丁度、お風呂場とキッチンの間には
奥さんのご要望で実現した事務作業のスペースがありますが
キッチン、リビングへと段差のないフラットな床で繋がっているので
部屋のような区切られた感じがなく
キッチンも含めて1つの空間のような
そんな旦那として清水さんの心遣いが感じられる間取りで
奥の勝手口からも隣りにあるキッチンに行くことができます。
家族写真などが飾られた棚は上下可動式になっていて
本や置物の大きさによって高さ調節が可能。
写ってませんが、ワンポイントにステンドグラスの照明も。
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リビングと子供部屋の間にも障子扉があって
開けると通気性も採光性も高まり
省エネ住宅としての機能が発揮される造りです。
窓もキッチンの入り口も半月状の形になってますが
これは清水さんなりのこだわりとして
円形だと洋風な感じがしたため、このようにされました。
タカラのホーローシステムキッチンは
汚れても掃除がしやすくて、湿気や熱にも強く
ホルムアルデヒドなどの有害物質を出さないので
人に対しても安心の素材でできています。
そして今や当たり前とも言える、収納棚もたくさんあるので
スッキリとした機能的なキッチンになります。
リビングと子供部屋の間にも障子扉があって
開けると通気性も採光性も高まり
省エネ住宅としての機能が発揮される造りです。
窓もキッチンの入り口も半月状の形になってますが
これは清水さんなりのこだわりとして
円形だと洋風な感じがしたため、このようにされました。
タカラのホーローシステムキッチンは
汚れても掃除がしやすくて、湿気や熱にも強く
ホルムアルデヒドなどの有害物質を出さないので
人に対しても安心の素材でできています。
そして今や当たり前とも言える、収納棚もたくさんあるので
スッキリとした機能的なキッチンになります。
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そのキッチンから一望できるリビング・ダイニングは
広くしたかったということから
梁や火打ちも見せて、天井もできるだけ高く
横だけでなく縦にも開放感のある広々とした空間。
テレビの後ろの壁は一枚一枚違う凹凸の板が嵌め込まれ
左右対称に取られた斜めのライン
ダウンライトも上下とも照らせるようにするなど
『 ちょっとしたデザインです 』 とは思えないほど
手の込んだ造りになっていました。(上画像)
そのキッチンから一望できるリビング・ダイニングは
広くしたかったということから
梁や火打ちも見せて、天井もできるだけ高く
横だけでなく縦にも開放感のある広々とした空間。
テレビの後ろの壁は一枚一枚違う凹凸の板が嵌め込まれ
左右対称に取られた斜めのライン
ダウンライトも上下とも照らせるようにするなど
『 ちょっとしたデザインです 』 とは思えないほど
手の込んだ造りになっていました。(上画像)
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その奥には和室があって
障子を閉めると完全な和室として独立した空間に(上画像)
開けるとリビング・ダイニング・和室とが繋がっているような
そんな雰囲気に早変わり。(下画像)
畳は、い草の琉球畳で、天井のライトも吊り下げ式ではなく
天井に組み込まれているので見た目もスッキリしていて
清水さん自ら手掛けられたヒノキやスサを混ぜた塗り壁は
見た目だけでなく香りも心地良いモノになっています。
その奥には和室があって
障子を閉めると完全な和室として独立した空間に(上画像)
開けるとリビング・ダイニング・和室とが繋がっているような
そんな雰囲気に早変わり。(下画像)
畳は、い草の琉球畳で、天井のライトも吊り下げ式ではなく
天井に組み込まれているので見た目もスッキリしていて
清水さん自ら手掛けられたヒノキやスサを混ぜた塗り壁は
見た目だけでなく香りも心地良いモノになっています。
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リビング・キッチンの大きな窓を出ると
そこには日当たり抜群なガーデンスペースがあって
フジやブドウなどが植えられ、暖かくなって実ってくると
雰囲気もガラッと変わってくるはずです。
建物の前が広々とした駐車スペースとなっているため
太陽の光を遮る余計なモノがないので風通りも日当たり抜群!
リビング・キッチンの大きな窓を出ると
そこには日当たり抜群なガーデンスペースがあって
フジやブドウなどが植えられ、暖かくなって実ってくると
雰囲気もガラッと変わってくるはずです。
建物の前が広々とした駐車スペースとなっているため
太陽の光を遮る余計なモノがないので風通りも日当たり抜群!
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1つ1つを完全に独立した部屋として区切るのではなく
ベランダや窓の動線を繋げること
廊下は電灯がないと薄暗いというイメージを覆す造りとして
入口ドアの上も壁を無くしたり天窓も取り付けることで
漆喰の白い壁が丁度レフ版のように反射し合って
家全体が明るく包まれているような雰囲気になります。
1つ1つを完全に独立した部屋として区切るのではなく
ベランダや窓の動線を繋げること
廊下は電灯がないと薄暗いというイメージを覆す造りとして
入口ドアの上も壁を無くしたり天窓も取り付けることで
漆喰の白い壁が丁度レフ版のように反射し合って
家全体が明るく包まれているような雰囲気になります。
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ずっと自分たちが暮らしていく大切な居住空間だからこそ
見た目の形や間取りだけでなく
材木を選ぶところから、クロスを使わず漆喰の壁にするなど
実際に漆喰は調湿性が高く、花粉なども吸着する効果もあるため
自然素材のモノに囲まれていると
小さなお子さんも急な体調不良やアレルギーもなく
のびのび、すくすく、元気に育っているそうです。
お客さんに自信を持って提案するためには
まず自分たちが体感することが大切だというコンセプトも含まれたお家。
家の耐震性はもちろんのことですが
それプラス、本当の安心・安全な家とは?いう1つの問いの答えを
今回、取材を通して見つかったような気がしました。
取材撮影&文 :
とくおか じゅん
ずっと自分たちが暮らしていく大切な居住空間だからこそ
見た目の形や間取りだけでなく
材木を選ぶところから、クロスを使わず漆喰の壁にするなど
実際に漆喰は調湿性が高く、花粉なども吸着する効果もあるため
自然素材のモノに囲まれていると
小さなお子さんも急な体調不良やアレルギーもなく
のびのび、すくすく、元気に育っているそうです。
お客さんに自信を持って提案するためには
まず自分たちが体感することが大切だというコンセプトも含まれたお家。
家の耐震性はもちろんのことですが
それプラス、本当の安心・安全な家とは?いう1つの問いの答えを
今回、取材を通して見つかったような気がしました。
取材撮影&文 :
とくおか じゅん