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ここは
京都の七条通りと河原町通りが重なる
七条河原町交差点
丁度その北側の
細い路地を入ったところに
中京区を拠点に活動する大工
清水工務店の清水さんが手掛けられた宿
「 しづやKYOTO 」 があります。
京都駅から徒歩で約10分
京都タワーもよく見えるこの土地に
半世紀以上建ち続けてきた歴史ある家屋を
新たにフルリノベーションされ
旅人たちが疲れを癒す空間を造られました。
ここは
京都の七条通りと河原町通りが重なる
七条河原町交差点
丁度その北側の
細い路地を入ったところに
中京区を拠点に活動する大工
清水工務店の清水さんが手掛けられた宿
「 しづやKYOTO 」 があります。
京都駅から徒歩で約10分
京都タワーもよく見えるこの土地に
半世紀以上建ち続けてきた歴史ある家屋を
新たにフルリノベーションされ
旅人たちが疲れを癒す空間を造られました。
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総敷地面積:約50坪
以前はオーナーさんの祖母が
住居兼旅館を運営されていましたが
その後しばらく空き家になっていたところ
引き継がれたお孫さんが
ゲストハウスを造ろうと思い立ち
設計士さんからの依頼で
清水さんが携わることになったそうです。
骨組みだけを残して間取りをガラッと変える
大掛かりな工事とあって
清水さんが信頼する大工仲間が
常時8人体制で、多い時は30人結集し
解体から約7カ月の時を経て完成
総敷地面積:約50坪
以前はオーナーさんの祖母が
住居兼旅館を運営されていましたが
その後しばらく空き家になっていたところ
引き継がれたお孫さんが
ゲストハウスを造ろうと思い立ち
設計士さんからの依頼で
清水さんが携わることになったそうです。
骨組みだけを残して間取りをガラッと変える
大掛かりな工事とあって
清水さんが信頼する大工仲間が
常時8人体制で、多い時は30人結集し
解体から約7カ月の時を経て完成
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外観は漆喰の塗り壁など
和の雰囲気が残る造りとなっていて
屋根の瓦も締め直しをして補強
清水さん曰く
設計士さんのアイデアが
色濃く反映されているとあって
宿の看板から母屋までの通路には
石畳と共に鉄の板が等間隔で並んでいます。
そして通路右手のはなれ1階は
カレー屋専門店 「 アジパイ 」 さん…
外観は漆喰の塗り壁など
和の雰囲気が残る造りとなっていて
屋根の瓦も締め直しをして補強
清水さん曰く
設計士さんのアイデアが
色濃く反映されているとあって
宿の看板から母屋までの通路には
石畳と共に鉄の板が等間隔で並んでいます。
そして通路右手のはなれ1階は
カレー屋専門店 「 アジパイ 」 さん…
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はなれは
文化住宅だったこともあって
雰囲気は一変しましたが
店内にも柱がそのまま残されています。
はなれは
文化住宅だったこともあって
雰囲気は一変しましたが
店内にも柱がそのまま残されています。
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入口の引き戸を開けた母屋は
杉の木をメインに使用された
無垢材を魅せた和の空間が広がっていて
右奥にカウンターがあって
まずここで宿泊の手続きをします。
ちなみに母屋は
女性専用となっているため
安心して宿泊することができます。
入口の引き戸を開けた母屋は
杉の木をメインに使用された
無垢材を魅せた和の空間が広がっていて
右奥にカウンターがあって
まずここで宿泊の手続きをします。
ちなみに母屋は
女性専用となっているため
安心して宿泊することができます。
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清水さんが特にお気に入りという
テレビが置かれた共有スペース
残した柱にはオイルを塗って
内装の塗り壁は珪藻土となっています。
清水さんが特にお気に入りという
テレビが置かれた共有スペース
残した柱にはオイルを塗って
内装の塗り壁は珪藻土となっています。
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この空間で印象的だったのが
天井を見上げればよしずが
そして床は杉の殴り板となっていて
天井はオーナーさんの提案で
ボンドと針を使ってよしずを張り
床は機械ではなく
職人さんが手作業で1つ1つ削って
模様のようにされたということで
見た目だけでなく歩いた感触も楽しめる
興味深い空間に仕上がっていました。
この空間で印象的だったのが
天井を見上げればよしずが
そして床は杉の殴り板となっていて
天井はオーナーさんの提案で
ボンドと針を使ってよしずを張り
床は機械ではなく
職人さんが手作業で1つ1つ削って
模様のようにされたということで
見た目だけでなく歩いた感触も楽しめる
興味深い空間に仕上がっていました。
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バリアフリーとなっている床は
奥に進んだトイレも同じように段差がなく
スムーズな動線となっています。
バリアフリーとなっている床は
奥に進んだトイレも同じように段差がなく
スムーズな動線となっています。
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一番奥には共有スペースである
洗面台から洗濯機、レンジなどあります。
女性を意識した台の高さに調整され
一枚鏡の下には
ただ単に木板を張るのは面白みがないと
清水さんの提案で
黒の鉄板が張られアクセントに
一番奥には共有スペースである
洗面台から洗濯機、レンジなどあります。
女性を意識した台の高さに調整され
一枚鏡の下には
ただ単に木板を張るのは面白みがないと
清水さんの提案で
黒の鉄板が張られアクセントに
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以前あった階段を取り壊し
新たに新調された階段も
踏み幅が広く
傾斜も緩めになっているため
上り下りしやすい造りになってました。
以前あった階段を取り壊し
新たに新調された階段も
踏み幅が広く
傾斜も緩めになっているため
上り下りしやすい造りになってました。
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母屋の二階は外観から
全く想像できない空間が広がっていて
天井をぶち抜き開放的に
しかも天井にはラワンの板を
一枚ずつ寸法を測り隙間なく張っていくという
気の遠くなるような
神経をすり減らす作業だったそうで
梁や柱を残しつつこのスペースの中に
12室もあるようには見えないほど
凝縮した造りになっています。
母屋の二階は外観から
全く想像できない空間が広がっていて
天井をぶち抜き開放的に
しかも天井にはラワンの板を
一枚ずつ寸法を測り隙間なく張っていくという
気の遠くなるような
神経をすり減らす作業だったそうで
梁や柱を残しつつこのスペースの中に
12室もあるようには見えないほど
凝縮した造りになっています。
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どのような部屋になってるかと言うと
縦長の2つのスペースが
壁や物置で区切られ
片方の部屋は奥の下側に寝室が…
どのような部屋になってるかと言うと
縦長の2つのスペースが
壁や物置で区切られ
片方の部屋は奥の下側に寝室が…
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もう一方の部屋も同じ造りですが
寝室は奥の梯子を上がった所にあり
丁度、隣りと二段ベッドのような
壁を隔てて上下に造られていて
空間を活かした無駄のない設計に
これには清水さんも
「 上手い事されたな~ 」 と感心
室内の壁や天井も先程と同じよう
塗り壁やクロスを張らず
ラワンの板を一枚ずつ張るなど
丁寧な仕事が要求される
木を全面に魅せた造りに
もう一方の部屋も同じ造りですが
寝室は奥の梯子を上がった所にあり
丁度、隣りと二段ベッドのような
壁を隔てて上下に造られていて
空間を活かした無駄のない設計に
これには清水さんも
「 上手い事されたな~ 」 と感心
室内の壁や天井も先程と同じよう
塗り壁やクロスを張らず
ラワンの板を一枚ずつ張るなど
丁寧な仕事が要求される
木を全面に魅せた造りに
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部屋以外にも2階には
共有でお風呂場とトイレがあり
あくまで部屋は
一人で静かに過ごす場所となっています。
部屋以外にも2階には
共有でお風呂場とトイレがあり
あくまで部屋は
一人で静かに過ごす場所となっています。
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そして先ほど紹介した
カレー屋さんがあるのが 「 はなれ 」 です。
こちらは男女共有のスペースで
1階玄関を上がるとお風呂場が1つと
シャワー室が2つ
そして先ほど紹介した
カレー屋さんがあるのが 「 はなれ 」 です。
こちらは男女共有のスペースで
1階玄関を上がるとお風呂場が1つと
シャワー室が2つ
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ピーラ(松の無垢材)に
丸ノコで削った後が模様となった天井
つい見上げたくなる仕上がりです。
ピーラ(松の無垢材)に
丸ノコで削った後が模様となった天井
つい見上げたくなる仕上がりです。
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はなれの2階を上がると
テレビが置かれた共有スペースとなっていて
こちらも天井をぶち抜きラワンの板を張り
柱や梁を魅せ文化住宅の雰囲気を残した造りに…
奥のスペースが元々水回りとなっていて
解体するとかなり痛んでいたことから
その箇所は壁から全て造り直されたそうです。
宿泊スペースは
二段式ベッドがある4人の相部屋や
和室など、3つの部屋で構成
はなれの2階を上がると
テレビが置かれた共有スペースとなっていて
こちらも天井をぶち抜きラワンの板を張り
柱や梁を魅せ文化住宅の雰囲気を残した造りに…
奥のスペースが元々水回りとなっていて
解体するとかなり痛んでいたことから
その箇所は壁から全て造り直されたそうです。
宿泊スペースは
二段式ベッドがある4人の相部屋や
和室など、3つの部屋で構成
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奥には共有で
トイレと洗面台、キッチンがあります
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数寄屋建築を学び
和を大切に、和を活かした造りへの想いが
より強くなっていったという清水さん
オーナーさんも
ただ腕が良いだけでなく姿勢が真面目で
いろいろと相談しやすい方ですと
仕上がりやアフターフォローも含め
とても満足されているご様子でした。
人が良い大工さんはいるし
腕の良い大工さんもたくさんいます。
でも、腕が良くて人間性も兼ね備え
和の建築に精通した熟練の職人さんとなると
清水さんの存在は貴重だと感じました。
取材撮影&文 :
とくおか じゅん
数寄屋建築を学び
和を大切に、和を活かした造りへの想いが
より強くなっていったという清水さん
オーナーさんも
ただ腕が良いだけでなく姿勢が真面目で
いろいろと相談しやすい方ですと
仕上がりやアフターフォローも含め
とても満足されているご様子でした。
人が良い大工さんはいるし
腕の良い大工さんもたくさんいます。
でも、腕が良くて人間性も兼ね備え
和の建築に精通した熟練の職人さんとなると
清水さんの存在は貴重だと感じました。
取材撮影&文 :
とくおか じゅん