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京都市北区で畳店を営まれている、釜子豊四郎商店(かまこタタミ)の釜子さんからデザイン柄畳の新色が完成したとの御連絡を頂き、撮影取材に伺ってまいりました。
以前、弊社ええ職人ドットコムのWEBページで、釜子さんが手掛けた色違い格子柄(市松格子柄)に編み込んだ畳を御紹介していますが、その新色の登場です。
かまこタタミ店の店舗上階は御住居とされていますが、各部屋には自らが丹精込めて造られた畳が敷かれているのは云うまでもありません(笑)
今回は和室をテーマにされた色目と云うことで「グリーン」を基調にした色使いの畳表となっております。 |
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一枚目の写真のとおり、障子・襖・漆喰壁(和壁)、そして木材柱で構成された純和室に敷かれた釜子さんの新色格子柄畳ですが、緑色が鮮やか過ぎず、また濃過ぎずと絶妙な色合いなので、部屋全体を見渡した時の色彩バランスがとても良いと感じました。
緑色は普段から私達が眼にする、自然界の草木の色として最も身近な色である事が、視覚的に落ち着きを感じる色なのかも知れません!
そして格子柄にした時に、眼に優しく飽きのこない色目になるようにと試作を重ねて出来上がった今回の緑色は、釜子グリーンとも呼べる絶妙な色合いとなっております。
格子柄畳表は単にデザイン柄要素だけに注目されがちですが、畳焼けが目立ちにくいと云う利点もあるそうです! これは意外に重要な事で、その分、張替え等のメンテナンスサイクルが長く保てるので、エコにも 貢献できると云うことです。 |
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格子柄畳を復活させた釜子建治さんです。
畳は日本固有の床材として古くから(現在のような構造になったのは平安時代辺りと云われています)日本人と深く関わってきた物ですが、近年では日本の住宅建築に和室が少なくなり、同時に床材に畳を敷く家庭も少なくなっていると云われます。
そこで畳の良さを改めて知って頂きたいとの思いが、伝統的であり、また和柄モチーフとして市松格子柄のデザイン畳表を手掛けるきっかけとなったそうです。
特に市松格子柄のような特殊畳表は、もともと貴族や富裕層だけの特別な品で(そもそも畳自体が高級で贅沢な物だった)、その分、材料の選別から製作まで非常に手間暇が掛かるデザインでした。
当然ながら手仕事を行える畳職人が減る中において、時代とともに消えてしまった畳表柄だったので、それを復活させるには数々の御苦労があったとお聞きします。 |
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今回は先代の釜子豊四郎さんにも御登場いただきました。 先代と云っても引退された訳ではなく、現役の畳職人として日々、その腕を振るわれています!
そして店舗入口には「京たたみ」の証明証が。 「京たたみ」は一定の基準を満たさなければ名乗れない(京都府知事から認定が必要)京都独自の伝統工芸品ブランドです。
伝統的な技術・技法により製造される事。 伝統的に使用されてきた原材料である事。 製造工程の主要部分が手工業、又はそれを応用した方法である事。
上記を満たして「京もの指定工芸品」としての「京たたみ」があり、かまこタタミさんも、伝統的な技術の保存・継承、そして次代を担う人材育成への取り組みをされています。
少し変わったデザイン畳が欲しい・・・でも和柄には拘りたい!そんな御要望をお持ちの方はいらっしゃいませんか?
たたみ造りの腕前は京都府知事のお墨付きとも云える、かまこタタミさんの確かな技術で一枚一枚を丹精込めて造られた市松格子畳でお部屋のイメージチェンジをされてみては如何でしょうか。 もちろん通常の畳や、メンテナンス等の御相談もお気軽にどうぞ。 |
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