-
埼玉県新座市の大工、中嶋五郎(なかじま・ごろう)さんに見せていただくのは、外部階段に手すりを設置する工事です。
中嶋さんは、さまざまなリフォーム工事に対応できるベテラン大工さんですが、なかでも得意なのは介護リフォーム関係の工事。
高齢者や障がい者が住みやすい住環境を提案する「福祉住環境コーディネーター」の資格をもち、介護保険適用のための書類を揃えたり、申請をしたりできるのも、中嶋さんの強みです。
とくに以前、施工例で紹介したような、屋内階段に手すりを設置する工事は数多く行なっています。
埼玉県新座市の大工、中嶋五郎(なかじま・ごろう)さんに見せていただくのは、外部階段に手すりを設置する工事です。
中嶋さんは、さまざまなリフォーム工事に対応できるベテラン大工さんですが、なかでも得意なのは介護リフォーム関係の工事。
高齢者や障がい者が住みやすい住環境を提案する「福祉住環境コーディネーター」の資格をもち、介護保険適用のための書類を揃えたり、申請をしたりできるのも、中嶋さんの強みです。
とくに以前、施工例で紹介したような、屋内階段に手すりを設置する工事は数多く行なっています。
-
お邪魔した現場は、埼玉県和光市の一戸建て。
駐車スペースから玄関までが階段でつながっています。
ここに手すりを設置するのが、今回の工事内容だそうです。
工期は4日を見込んでいて、この日は2日目。
近隣の大工、鈴木さんとふたりで作業にあたります。
実はこのお客さん、「ええ職人.com」を介して付き合いがはじまったのだとか。
最初のリフォーム工事以来、ずうっとリピートしてくれているんだそうです。
中嶋さんの仕事ぶりに満足されている証拠ですね!
お邪魔した現場は、埼玉県和光市の一戸建て。
駐車スペースから玄関までが階段でつながっています。
ここに手すりを設置するのが、今回の工事内容だそうです。
工期は4日を見込んでいて、この日は2日目。
近隣の大工、鈴木さんとふたりで作業にあたります。
実はこのお客さん、「ええ職人.com」を介して付き合いがはじまったのだとか。
最初のリフォーム工事以来、ずうっとリピートしてくれているんだそうです。
中嶋さんの仕事ぶりに満足されている証拠ですね!
-
通常であれば、外部階段に手すりを設置する工事は決して難しくはありません。
しかし、この住宅では少し事情が異なりました。
ひとつ目は、階段が大谷石でできていること。
もともと柔らかい素材である大谷石ですが、築年数がかなり経っていることもあって、さらに脆い状態になっています。
ここに通常の施工を行なうと、階段そのものが壊れてしまいます。
もうひとつは、階段が長く、途中でカーブしていること。
真っ直ぐな階段と比べて、施工に手間がかかります。
通常であれば、外部階段に手すりを設置する工事は決して難しくはありません。
しかし、この住宅では少し事情が異なりました。
ひとつ目は、階段が大谷石でできていること。
もともと柔らかい素材である大谷石ですが、築年数がかなり経っていることもあって、さらに脆い状態になっています。
ここに通常の施工を行なうと、階段そのものが壊れてしまいます。
もうひとつは、階段が長く、途中でカーブしていること。
真っ直ぐな階段と比べて、施工に手間がかかります。
-
そこで中嶋さん曰く「考えまくって作った」のが、写真の土台。
L字に曲げた鉄板に、手すりの支柱を固定するパイプを取り付けたものです。
「これなら階段を壊さずに支柱を設置できるし、万が一、壊れても補修しやすいんです」と中嶋さん。
土台は鉄骨屋さんに製作を依頼し、錆びないように亜鉛メッキが施されているそうです。
土台を設置するのは鈴木さんの作業。
階段の踏み面(上面)をサンダーでならし、ドリルで下穴を開けたうえで、ビスで固定します。
設置場所の自由度が高いのも、この方法のメリットだそうです。
そこで中嶋さん曰く「考えまくって作った」のが、写真の土台。
L字に曲げた鉄板に、手すりの支柱を固定するパイプを取り付けたものです。
「これなら階段を壊さずに支柱を設置できるし、万が一、壊れても補修しやすいんです」と中嶋さん。
土台は鉄骨屋さんに製作を依頼し、錆びないように亜鉛メッキが施されているそうです。
土台を設置するのは鈴木さんの作業。
階段の踏み面(上面)をサンダーでならし、ドリルで下穴を開けたうえで、ビスで固定します。
設置場所の自由度が高いのも、この方法のメリットだそうです。
-
ところで写真を見て、ずいぶん支柱が多いと思われた方もおられるのではないでしょうか。
2段おき、場所によっては1段おきに支柱が立てられています。
支柱が多いのは、もちろん十分な強度を確保するため。
高齢の方は手すりに頼って階段を上り下りしますから、その肝心の手すりがグラグラしたり壊れたりしたのでは問題です。
「足腰が弱ってくると、手すりを両手でしっかり握らないと上り下りできないようになるんですよ」と中嶋さん。
高齢者のお客さんの身になって考えることができるのは、介護リフォームの経験が豊富な中嶋さんだからこそ。
手すりそのもの(笠木)の素材や形状なども、掴みやすさを考えて選んでいます。
ところで写真を見て、ずいぶん支柱が多いと思われた方もおられるのではないでしょうか。
2段おき、場所によっては1段おきに支柱が立てられています。
支柱が多いのは、もちろん十分な強度を確保するため。
高齢の方は手すりに頼って階段を上り下りしますから、その肝心の手すりがグラグラしたり壊れたりしたのでは問題です。
「足腰が弱ってくると、手すりを両手でしっかり握らないと上り下りできないようになるんですよ」と中嶋さん。
高齢者のお客さんの身になって考えることができるのは、介護リフォームの経験が豊富な中嶋さんだからこそ。
手すりそのもの(笠木)の素材や形状なども、掴みやすさを考えて選んでいます。
-
現場で手すりの取り回しを考え、高さをきちんと揃えて設置する中嶋さんと鈴木さん。
安全に上り下りしてもらうためには、高さも大切な要素です。
踊り場(カーブの部分)では、階段が狭くなりすぎないように、また、手すりの高さが急に変わらないように現場で何度も検討。
支柱や笠木をカットして長さを調整し、設置していきます。
時間をかけても、お客さんが満足できる仕上がりにする。
そうした仕事ぶりの積み重ねが、中嶋さんの信用につながっているのでしょう。
現場で手すりの取り回しを考え、高さをきちんと揃えて設置する中嶋さんと鈴木さん。
安全に上り下りしてもらうためには、高さも大切な要素です。
踊り場(カーブの部分)では、階段が狭くなりすぎないように、また、手すりの高さが急に変わらないように現場で何度も検討。
支柱や笠木をカットして長さを調整し、設置していきます。
時間をかけても、お客さんが満足できる仕上がりにする。
そうした仕事ぶりの積み重ねが、中嶋さんの信用につながっているのでしょう。
-
2日後、完工の連絡をいただいて、再度、現場にお邪魔しました。
手すりをこの複雑な階段の形状に合わせて設置するのは、経験豊かな職人さんでしかできないでしょう。
メーカー指定の資材だけを使うのではなく、工夫と検討を繰り返して必要な資材まで作ってしまうのは、これまで数々のアイデアを施工に活かしてきた中嶋さんだからこそです。
要所にある支柱は、土台をモルタルで固定。
土台に差し込んである支柱は、コーキング処理でグラつきをなくしてあります。
2日後、完工の連絡をいただいて、再度、現場にお邪魔しました。
手すりをこの複雑な階段の形状に合わせて設置するのは、経験豊かな職人さんでしかできないでしょう。
メーカー指定の資材だけを使うのではなく、工夫と検討を繰り返して必要な資材まで作ってしまうのは、これまで数々のアイデアを施工に活かしてきた中嶋さんだからこそです。
要所にある支柱は、土台をモルタルで固定。
土台に差し込んである支柱は、コーキング処理でグラつきをなくしてあります。
-
大谷石の階段は、ひび割れなどをモルタルで補修してあります。
「欠けがあると上り下りが危ないからね」という中嶋さん。
手すり設置工事の作業ついでに、しっかり固定されていなかった車止めにも手を加えています。
どこまでも高齢者のお客さんの安全を考えていることが感じられました。
工事内容はもちろん、予算についてもお客さんの視点に立って考えるベテラン職人、中嶋さん。
介護リフォームに限らず、家の悩みはどんなことでも相談に乗ってくれますよ!
*取材・文=加藤康一(Freewheel Inc.)
大谷石の階段は、ひび割れなどをモルタルで補修してあります。
「欠けがあると上り下りが危ないからね」という中嶋さん。
手すり設置工事の作業ついでに、しっかり固定されていなかった車止めにも手を加えています。
どこまでも高齢者のお客さんの安全を考えていることが感じられました。
工事内容はもちろん、予算についてもお客さんの視点に立って考えるベテラン職人、中嶋さん。
介護リフォームに限らず、家の悩みはどんなことでも相談に乗ってくれますよ!
*取材・文=加藤康一(Freewheel Inc.)