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東大阪市を拠点に大阪全域で 日々様々な業務をされています ツバキHOME代表であり大工職人の生島さんから 『 保育園を造りました 』 という驚きのご連絡をいただき
大阪市西区のビル前で生島さんと待ち合わせをし 新設された保育園へと案内していただきました。
園長先生ともご挨拶をし、いざ入ってみると ビルの6Fとあって大阪西区の街が見渡せ 西向きに面した窓からは外光が入り 保育園全体を包み込むような光が差し込んできてました。 |
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こちらは入口玄関です。(下画像)
後でもご説明しますが、保育園を造るにはいろいろと 手続きがとても大変だったそうで
こちらの玄関扉もステンレス製の重厚な扉で 一般的なアルミ製とはその値段が10倍近く違い 実際に生島さんも設置する際は何度も寸法を測って 間違いのないよう慎重に進められたそうです。
値段を聴いて僕もビックリしました(笑)
入って右手には先生たちのロッカーやパソコン 書類などが置かれた事務所になっていて 防犯カメラの映像や後にお話しする もうひとつの入り口窓も設置されています。(上画像) |
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今度は入って左手に続きます 各部屋を順番にご説明致します。
まず隣りの扉を開けると調理室となっていて 当初は窓を設置する予定はなかったそうですが
園長先生から調理室から食事など受け渡す際に 窓が必要だということで すでに取り付けてあったカウンターに新たに窓枠を造られ
調理室からも園内全体が見渡せるような 開放的な空間になってました。 |
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調理室とあって火災などの災害対策として 隣りの大人用トイレ、物置、子供用トイレと続く壁には 20数ミリの石膏ボードが2枚ずつ重ねられ
カウンター上には防火シャッターも設置されていて 安全面をかなり配慮した頑丈な造りになっているそうです。
生島さんに施工前の写真を見せていただきましたが コンクリートの壁と床、柱だけがガランとあった状態で そこに保育園を造るとなると施工ももちろんそうですが
申請許可を得るための様々な基準があり そういった手続きが生島さんも初めての経験とあって とにかく大変だったそうです。 |
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こちらは奥にあります子供用トイレです。
現在7人のお子さんが在籍してらっしゃるそうで MAXで15人まで対応できますと園長先生が仰ってました。
配置に関しては元々 横並びだったモノを 一つは横に持ってきたそうで 奥には赤ちゃん用の洗い場も設置されています。
保育園全体の白を基調とした延長線上に 壁紙も明るくて可愛らしく清潔感のある雰囲気になっています。 |
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こちらは奥に構えるコンクリートの柱です。
そこへ生島さんが信頼するクロス職人さんが 寸分の狂いもない確かな技術で 見事なまでにキレイに仕上がっていました。
生島さんもこの出来には大変感心しておられ 実際にこちらの保育園を造るのに 30人くらいの様々な職人さんが関わってできたのことです。 |
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園長先生にこだわられた部分をお聴きすると 白とピンクを基調としたことはもちろん 子供たちの動線を意識した段差のないフラットな造りで
どこにいても子供たちの姿が いつも見えるような形を希望されたそうで 生島さんもその点は特に注意して造られ
床はフローリングを一枚一枚張っていき その下には床暖房も入っています。 |
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見上げるとそこには折り上げ天井があります。
園長先生がどうしても造ってほしいということで 実際は3メートルほどあるコンクリート天井から 2.5メートルまで下げ
鉄の枠を作って天井に溶接してこのように設置されたそうで これもかなり大変な作業だったのことですが
丸みのある形によって 奥行きと保育園らしい可愛らしさが生まれました。 |
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こちらの保育園の中心にあります柱には 磁石を付けられるよう コンクリートの柱の周り囲むように石膏ボードを取り付け そして磁石が付けられるボードを張ったそうです。
こちらのクロスも先ほどの柱と同様 キッチリと見事に張り上げられていました。 |
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保育園の近くに公園がないことから 子供たちがアスレチックとして遊んで体を動かせるようにと こちらも園長先生のご要望により ボルダリングの壁が設置されています。
丁度、2歳くらいから遊べる高さで 合板にサンドクラストという砂が混ぜられた ざらざらした感触になっています。
もちろん安全面にも配慮した造りで 下には分厚いマットが敷いてあります。
生島さんによると 一般家庭にも取り付けることが可能だそうです。 |
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そしてこちらの2つの個室は どちらも風邪をひいたりした子が 他の子供たちにうつったりしないようにと用意され
右側の部屋の奥にはもうひとつ入口があって 先ほどの事務所の窓から見えるようになっています。
真ん中の物置の裏側に丁度トイレがあって 部屋の中も子供たちが不安なく過ごせるよう 天井も落ち着いた色で統一されています。 |
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全く何もないコンクリートに囲まれた一室から こちらができるまで約3ヶ月かかったそうで
音が出る作業は昼間に 静かな作業は夜にと
職人さんが入れ替わって 24時間体制で施工し続けた末に完成したそうです。
園長先生もその出来上がりに大変満足されていて 生島さんとのやり取りを見ていても信頼関係が厚く
コミュニケーションを大切にして お客様の想いをカタチにされていることが感じられました。
取材撮影&文 : とくおか じゅん |
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