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今回は京都市伏見区の連棟住宅の一角にある、築40年ほどの住宅の屋根葺き替え工事を取材しました。
お客様からのご相談は下記のようなものでした。
「瓦の下(ひさし部分)が朽ちて、2階の屋根の一部が落ちてしまいました。修理して頂きたいのですが・・・。」 |
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懸案の屋根の軒先は、瓦が落ちて下地の土まで露出している状態です。
まずは、在来の瓦をすべて解体して下におろす作業から始まりました。
屋根屋さんは、このような梯子型の昇降機を使って残材の荷降ろしを行います。
屋根をメクってからルーフィング(防水シート)を張るまでは一気に進めたいところなので、この機械は必需品です。 |
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瓦を降ろすと(上段写真)のバラ板が出てきました。
今ではどこでも下地にはコンパネ(中段写真)を使うようになりましたが、40年前ぐらいはバラ板を使うのが普通でした。
軒先の腐ったところは下地から補修し、その他の部分はこのバラ板の上からコンパネを張ります。
バラ板+コンパネなので、かなりガッチリした下地です。
コンパネを張ったら、次はルーフィング(下段写真)。
水分を寄せ付けないこのルーフィングを貼ることで、わずかな雨水や湿気も遮断します。
屋根の葺き替えに際しては、通常ここまでの作業は一日で終えてしまいます。
夜に雨が降ることがあっても、ここまでしておけば安心だからです。 |
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・・・3日目。
日を改めて取材すると、平場部分の屋根材(ガルバリウム鋼板)は既に施工済みでした。
この日は隣家との境界にある水切り板金を取り替えます。 |
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連棟のお家でそれぞれ屋根の高さが違うので、側面から雨漏りしないようにこの板金が取り付けてあります。
隣家に雨漏りさせないことが主な目的のように見えますが、連棟住宅では屋根の低いほうが割りを食うのでしょうか?! |
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立ち上がりの板金を取り外すと、平場を葺いたガルバリウム鋼板の立ち上り部分がよく見えます。
これだけの高さを確保しているうえに、先端は返しが付けてあるので、何があっても雨など漏れそうもありません。
下段の写真は、水切り板金を取り付けた完成時の写真です。
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今回の屋根葺き替えに用いられたガルバリウム鋼板は、鉄・アルミ・亜鉛・シリコンからなる合金で、耐久性が従来のトタンに比べて3〜6倍もあります。
瓦に比べると重量も相当軽くなりますので、今ではすっかり屋根葺き替えの主役になっています。
軒先のといも取り替えられました。
脆弱な軒先のプラスター部分は淡い色のガルバリウム鋼板で違和感なく補強されています。
「さすがっ!」
抜かりない正原板金らしい仕事です。 |
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最後はていねいに屋根を拭き上げる正原さん。
お客さんが上がってくることはなくても、キレイにして帰るのは気持ちのいいものですね。v(^o^)
取材撮影;加納一正 |
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