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前回 に引き続き今回もカノウ塗装店で働く 塗装職人 宮川さんのお仕事っぷりをご紹介します。
この日も前回 玄関建具の塗装を施工された 京都府宇治市にありますお宅にお邪魔し 同じくカップガンを使っての吹付による門扉の塗装になります。
現在の門扉の状態ですが、色が剥げたような感じになっていて 作業効率を上げる為、すでに少しだけ養生もされていました。
この日 宮川さんは午前中、滋賀県で別の塗装作業されていた為 こちらのお宅の施工は14時過ぎからになり
少し早く着いた僕は現在の門扉の状態を確認しながら 綺麗に咲いた紫陽花といっしょに撮っていると 門扉の向こう側に到着した宮川さんの車が見えました。 |
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到着した宮川さんは準備を終えると 早速残りの養生を施されていきました。
『 養生7割 』
前回お話しましたように 塗装業者さんの中では当たり前になっている言葉で 全体の作業の中で養生作業が7割も占めていて
この作業をこれでもかっていうくらい丁寧にすることで 後の吹付塗装作業がより完成度の高いモノになります。 |
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この日の宮川さんは滋賀県での塗装作業を終えて 取材撮影があるからとおにぎりを齧りながら すぐに宇治に駆けつけていただきました。 ( ホントありがとうございます )
作業時間の短い塗装の場合 一日に現場を3つも4つも回っておられるそうで 『 休みはいつですか? 』 と尋ねると あまり決まった曜日はないらしく まとまった休みも年末年始くらいで
『 あまり休み過ぎるとリズムが崩れるので 毎日仕事をしている方が良いです 』 と、仰ってました。 |
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養生が終わると奥様が差し入れしてくださったおやつを頂きながら 少し休憩を取り、お話を伺いました。
塗装職人として30年近くのキャリアを持つ宮川さん。
これまで様々な現場で経験したことをお聞きし その中で出会った人とのことから 塗装職人としての道のりのエピソードなど 京都の桃山城の塗装にも携わったことがあるそうです。
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休憩後、カップガンの準備をし 塗料との密着度を高める為にプライマーを散布していきます。
塗料は前回の玄関建具と統一するため 同じ色のモノが使われます。 |
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塗装には今回のカップガンを使った吹付塗装と ローラーを使った塗装があり 作業スピードを考えると 吹付塗装の方が見た目の仕上がりも良いそうですが
屋外の作業の場合、風が強かったりすると 周りに広く飛散するため近隣の方との兼ね合いなども含め お客様と相談しながらどちらにするのか決まるそうです。
工事となるとどうしても音が響いたり 様々な業者さんが出入りしたりなど そういった問題が出てくるためお客さんと職人さんだけでなく 近隣の方々のご理解があってこそ成り立つものであり 工事を無事に終わらせるためにとても大切なことです。 |
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二度塗りが終わってカップガンを手入れする宮川さん。
カメラを扱う僕も同じく 道具の手入れは使う人にとってはとても重要なポイントです。
道具がないと仕事にならないし 道具がいつも同じ状態でないと続けていくことができない。
お客さんから見ると、できて当然と思われる中で キッチリと仕事をこなす ( 結果を出す ) ために 毎回、いつもと同じように道具の手入れをする。
前回と変わらぬ宮川さんのルーティーンに 普段の自分が重なり、とても近い匂いを感じました。 |
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養生を剥がし門扉塗装の完工です。
後ろに写る玄関建具 ( ドア ) と同じ色に塗り上げられ 統一感が際立って見事に生まれ変わりました。
実際に門扉の細部を見させていただきましたが 側面の細い部分にも綺麗に塗装されていて ホントに宮川さんのプロフェッショナルの技が感じられました。
丁度、完成した時に奥様も表に出てこられ 『 いやぁ〜キレイになって〜 』 と、とても喜んでおられ
その姿を見る宮川さんも ひとつの仕事をキッチリと終えてホッとしつつ 充実感に満ちた表情が印象的でした。 |
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前回少し話しました 甘い物と動物が大好きの宮川さんの車内です。
助手席窓際にカエルちゃんが 運転席向かいにはワンちゃんが 車中に動物のフィギュアが飾ってあって 車の中も小さな動物園のような感じに装飾されていて ホントに好きなんだということが分かり よく見るとお子さんの小さな時の写真も飾ってありました。
カノウ塗装店さんには 確かな技術と想いを持った職人さんがいらっしゃいます。
良い業者 ( 職人 ) さんに出会うためには お客さんの選ぶ目と気持ちが大切です。
分からないまま周りに流されるのではなく 納得するまで探すことが住む人の幸せに繋がっているような気がします。
取材撮影&文 : とくおか じゅん |
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