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今回はええ職人.COMの生みの親でもある加納さんが運営されている カノウ塗装店で働く一人のスタッフさんをご紹介します。
塗装職人の宮川さんです。
宮川さんはこの世界に入って30年近くなる 塗装職人としてとても経験のある 写真同様 ホッとするようなオーラを持った人です。
宮川さんのお人柄はまた少しずつお話しするとして この日はアルミ製の玄関建具 ( 扉 ) を黒色から緑色へ カップガンを使って吹付塗装して塗り替える工事取材のため 京都府宇治市にあります閑静な住宅街のお家にお邪魔しました。 |
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ご依頼主の奥さまにお話を伺うとこちらのお宅は築20年。
外壁と屋根の塗装はこの日までに終わっていて すでに宮川さんの仕事ぶりにとても喜んでおられる様子でした。
まず宮川さんは塗料を吹付ける前の作業として 玄関扉をシンナーでキレイに汚れを拭いていきます。
防犯シールなども貼ってあったので、それも剥がします。
※ その後、出来上がった玄関扉を見て 奥様は 『 もうシールは貼らないようにします 』 と その仕上がりのキレイさにそう仰ってました。 |
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拭き取り作業が終わると次に養生していきます。
養生とは今回で言えば 玄関建具以外に塗料がついてはいけない外壁や柱などに マスカーという粘着テープが付いた透明シートやマスキングテープ 養生テープを使って保護するための作業です。
宮川さん曰く このマスカーは塗装職人さんたちにとって画期的な道具らしく マスカーによって作業効率が大きく変わったそうです。
マスカーは地域によって別名があって 必殺仕事人になぞらえて 宮川さんが修業時代は先輩に 『 必殺 取って 』 と言われ はじめ何のことか分からなかったそうです(笑) |
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塗装業者さんの中では 『 養生7割 』 という言葉があります。
塗装するための下準備として養生作業があるのですが この後、塗料を吹付けるまでの全体の作業割合の中で 養生作業が7割も占めるということらしいです。
つまり、養生作業をキッチリやっておけば 後の塗装もやり易く、仕上がりにも大きく影響してくるため 宮川さんは細かなドアノブまで丁寧に養生されていて その言葉の意味を実際に見させていただき実感しました。 |
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養生作業がようやく終わり・・・ 宮川さんは当たり前のようにやってられましたが 見ている方はその作業の丁寧さに感服しっぱなしでした。
次はカップガンを使って アルミ製の玄関建具と塗料との密着性を高める為の 下地作業としてプライマーを吹付けていきます。
みなさん塗装は見た目だけキレイにするモノだと思ってませんか?
もちろん見た目もキレイになりますが 雨風や紫外線などのダメージから家を保護する役割もあります。
そんな塗装職人さんは汚れることも多く 屋外の施工の場合、夏は暑く冬は寒いとても過酷な業務ですが 他の業種の職人さんと同様、出来上がったものを お客さんに喜んでもらえるところにやりがいがあり
宮川さん本人も 『 塗装が好きだからここまで続けてこれたんでしょうねぇ 』 と。 |
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今回はこの緑色の塗料を使用します。
吹付作業に使用しますカップガンは 車の塗装などに使われていて、経験の浅い職人さんや 経験があっても繊細な感覚の乏しい職人さんには扱えない とても難しい道具だそうです。
宮川さんは物腰も柔らかく もちろんこれまで培ってきた経験があってこそのモノも 大きく影響していますが 元々の性格が塗装職人さんに適していたのかもしれません。
大変なこともたくさんあったはずなのに お話を伺っているとそんなに苦労してないよという風に聞こえるのも 宮川さんが持つお人柄なのかなと感じました。 |
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吹付塗装はホントに流れるような作業で 先ほどの養生に比べれば時間にして数分で終わり 色ムラや液垂れなどがないよう 経験と感覚を頼りに一気に進んでいきました。
一度、吹付けるとしばらく乾くのを待ち その後、再度 吹付けるという二度塗りが定石だそうです。
乾くのを待っている間 奥様が差し入れしてくださった飲み物とおやつを頂きながら 更に宮川さんの人間性を伺っていると
甘い物と動物が大好きだそうで 今まで爬虫類など聞きなれない動物も飼っておられ 一時、お家の中は小さな動物園のような感じだったそうで 車にもカエルやワンちゃんのフィギュアが飾ってありました。 |
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ついつい魅力ある宮川さんと話し込んでしまいましたが これで完成です!
養生テープを外すとより仕上がり具合が鮮明になり 玄関建具に新たな命が宿ったような感じになりました。
奥様のお話によると、ご近所さんもこの仕上がり見て 『 うちも同じ方にお願いすれば良かった 』 というお声があったそうで カノウ塗装店さんにはこんな素敵な職人さんがいらっしゃいます。
今回の宇治に限らずカノウ塗装店さんは 京都山科を拠点に遠方への出張もされていますので お気軽にご相談の上 是非、プロフェッショナルの技を直に見てください。
取材撮影&文 : とくおか じゅん |
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