福岡県志免町　　倉庫のクロス貼り

電話一本で確信するプロの人間性：明吉さんの信頼される理由

初めてお電話で打ち合わせをさせていただいた際、明吉さんから伝わってきたのは、まるで春の陽だまりのような優しさと、底抜けに感じの良いお人柄でした。

当日の撮影がスムーズに進むよう、クロス工事の作業工程や糟屋郡志免町の当日の現場について細かく質問を重ねました。
しかし、明吉さんはどんな質問にも一切の煩わしさを感じさせず、ゆっくりと、そして聞き取りやすい言葉で、丁寧に一つ一つ説明してくださいました。 その声のトーン、言葉選びの端々から、相手の状況を察し、少しでも分かりやすく伝えようとする細やかな気配りがひしひしと伝わってきました。

明吉さん、異業種からの転身

明吉さんがクロス職人の道を志したのは27 歳。
それまでホテルで接客業をされていた明吉さんにとって、建築業界はまったくの未経験でした。

しかし、人生の転機は突然訪れます。
それは、４０年ものキャリアを持つベテランクロス職人であるお父様からの「クロス職人をやってみないか」という誘いでした。
ちょうど「手に職をつけたい」と考えていた時期でもあり、まさに「縁とタイミングが重なった」と明吉さんは当時を振り返ります。

お父様の会社である株式会社インテクトに入社し、修行を始めた明吉さん。壁紙を貼る以外の仕事がどんなものか、まったく分からないまま飛び込んだ世界は、想像以上に厳しかったと言います。

未経験の作業の連続に戸惑いながらも、明吉さんは必死で食らいついていきました。
その厳しい下積み時代に明吉さんの心に深く刻まれたのは、お父様の揺るぎない「職人魂」でした。
「どんなに工期が短くても、父は決して手抜きすることなく、仕上がりに一切の妥協がなかったんです。
お客様に最高のものを届けるためなら、自分たちの時間を削って夜中も貼り続けていました。
その姿は、まさに鬼気迫るものがありましたね。今、自分も工期が短くきつい時に、そういう父の背中を思い出すと、不思議と奮い立つんです。あの時の父の姿勢が、今の僕の仕事に対する信念の原点になっています」。

明吉さんの言葉からは、深い尊敬の念が感じられました。

試練が導いた「チーム」の真髄、そして圧倒的な成長

独立後、明吉さんを待っていたのは、想像をはるかに超える大仕事でした。
それは、ホテル一棟、客室フロア１２フロア、延べ１３０００平米もの壁紙貼り替え工事。
総工期３ヶ月に及ぶ、まさに一大プロジェクトです。
明吉さん一人では到底対応しきれない規模だったため、彼は多くの職人さんを外部から招集して対応しました。

しかし、この大規模工事で明吉さんは大きな試練に直面します。
異なるグループの職人さんが多数入ったことで仕事の精度にばらつきが生じ、仕上がりの面でクレームが入ってしまったのです。
「自分一人なら完璧に統率できると思っていたのに、現実は違いました。大人数になればなるほど、意思疎通が難しくなる。自分の監督不行き届きだという思いと、誇りを持っていた自分がぐちゃぐちゃになるような感覚で、悔しくて涙が止まりませんでした」。
明吉さんは、この時のことを語る際、その悔しさが今も鮮明に残っているかのようでした。

しかし、この挫折が明吉さんをさらに強くしました。
彼はここで改めて覚悟を決めます。
「もう喧嘩するつもりで仕事をして、全てを完璧にする」。

明吉さんは、他の職人さんが施工した部屋を全て一人で見直して回り、一つ一つ手直しを加え、仕上がりの精度を徹底的に高めていきました。
夜通し作業をすることもいとわず、お客様に最高のものを届けるという一心で、泥臭く、しかし着実に仕事を進めていきました。

その結果、６フロアほどを終えた段階で、依頼主からの信頼を完全に取り戻すことができたのです。
この経験は、明吉さんにとって人生における大きな転機となりました。「職人さんを外注して管理することを覚え、一人ではできないことも人と協力すればこんな大きな仕事もできるんだという実感を得ることができました。これは本当に大きな収穫でしたね」。

この時、明吉さんは「チーム」というものの本当の力を肌で感じたのです。
単なる個人の技術の集まりではなく、同じ目標に向かって協
力し合うことで、想像以上の力を発揮できることを知ったのです。

未来を見据える職人像：技術と人間性を育む「最高の環境」づくり

明吉さんの今後の展望は、次世代の育成にあります。
お父様や先輩、そして共に苦楽を共にした仲間たちから、仕事の技術だけでなく、職人としての人間性も含めて育ててもらった経験があるからこそ、「業界を担っていく若い子たちが、技術や知識、そして人間性が育つ最高の環境を整えてあげたい」と考えています。

お客様との円滑なコミュニケーションを含め、より良い仕事をするために、上下関係なくチームとして遠慮なく意見を言い合える、フラットな環境を作りたい。それは、単に技術を教えるだけでなく、人として成長できる場を提供することに他なりません。
Ａ’ｓ　ｒｏｏｍは、単なる職人の集まりではなく、お客様の理想を形にするために「心を一つ」にできる、真のプロフェッショナル集団なのです。

あなたの空間を、Ａ’ｓ　ｒｏｏｍ に任せてみませんか？


お客様の想いを形にするため、技術を磨き、仲間との「絆」を深め、日々進化し続ける明吉さん。
彼の仕事には、職人としての揺るぎない誇りとほとばしる情熱、そしてお客様への深い愛情が、壁
紙の一枚一枚にまで込められています。
壁紙をただ貼るだけでなく、あなたの暮らしに「感動」という特別な価値を加えたい。そんな熱い想
いを共有できる職人、明吉さんだからこそ、あなたの大切な空間のリノベーションを任せてみては
いかがでしょうか。壁紙一枚から始まる新たなストーリーを、Ａ’ｓｒｏｏｍと共に紡いでみませんか？
あなたの理想を現実にする、最高のパートナーがここにいます。

撮影・記事＝ＬＩＢＥＲＴＹ 柊平直樹

※明吉さんご提供の完成写真