兵庫県西脇市　　町の景観保護（寺瓦の葺き替え、道や山の草木の手入れ、掃除など）

高度経済成長や都市部への若者の流出などにより
町民の高齢化と過疎化が進み
緑豊かな美しい町の景観を維持していくことが
難しくなっている今の日本の現状ですが

兵庫県北部に位置するここ西脇市では
池田瓦店の代表であり瓦職人の池田章二さんが
職人仲間と力を合わせて西脇の町を美しく保とうと

白雉時代、西暦で言うと６５０年頃に建てられた
元々 尼寺だったこのお寺の瓦の葺き替えと
周りにある木々の伐採や草木の手入れなど

少しでも良い状態を残そうという活動をされています。

丁度、お邪魔したときは
寺の屋根瓦の葺き替えをされているところで

パッと見、１４００年も前のモノだと思えないのは
池田さんたちがこれまで
仲間と定期的に手入れされていたからで

長年付き合いのある人たちだから
互いの仕事のことはよく分かってらっしゃるようで

和やかな雰囲気の中 作業が進んでいるようでした。

そんなちょっとした小物を
ちょちょいのちょいで作ってしまうのが
西脇のエジソンこと藤本さん。

現場から少し離れた同じ西脇市に住む藤本さんのお家を
昼休憩のときに少し見せていただきましたが

『 笑話浪漫 』 と書かれた看板が目印の
お土産物屋さん張りの数々のユニークな手作り小物から
囲炉裏、アンパンマンの石像（下画像）、子供の遊具から

鯉やメダカを飼うための池や
ご自宅には観賞用の小さな滝を作るなど
記事には載せきれないくらいの見所満載の楽園が広がってました。

小さい頃から物作りが大好きだったという藤本さん曰く
物を見るとすぐに閃いて作りたくなってしまうのだとかで
いやはや西脇にこんな人がいたなんて。。。

瓦の葺き替えと並行して行われた木の枝の伐採や
お寺に続く一本道の草木の手入れなど
池田さんは単なる屋根屋さんではなく

家に関する工事、修繕・修復から
掃除、ゴミや不用品の撤去などなど、なんでも屋として

人が困ったことには相談に乗って
責任を持って対応できる存在になっていきたいと仰ってました。

そんな想いを持った人たちがいる西脇という町は
これからも穏やかな雰囲気と共に美しく保たれていくはずです。


取材撮影＆文 ： とくおか じゅん