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大阪市を中心に鉄に関する様々な相談を受け
日々活動を続ける
創業65年を迎える田口鉄工建設の
鉄工溶接職人・田口さん
今回の現場は大阪市住吉区にある
アパートのオーナーさんからの依頼で
鉄階段の出張溶接修繕工事です。
田口さんが見たところ
築40~50年は経っている感じで
建物全体的に老朽化が進み
かなり年季が入った印象のアパート…
大阪市を中心に鉄に関する様々な相談を受け
日々活動を続ける
創業65年を迎える田口鉄工建設の
鉄工溶接職人・田口さん
今回の現場は大阪市住吉区にある
アパートのオーナーさんからの依頼で
鉄階段の出張溶接修繕工事です。
田口さんが見たところ
築40~50年は経っている感じで
建物全体的に老朽化が進み
かなり年季が入った印象のアパート…
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二階へと通じる鉄階段には屋根があり
普通の雨であればそれほど濡れないものの
横殴りの強い雨の場合だとそうはいかず
長年の雨ざらしによって鉄階段が腐っていき
支えきれなくなったことで
踏み板の一部が今にも崩落しそうな
とても危険な状態でした。
このままだと
人が上り下りするにも危なく
丁度2階に引っ越してきた入居者の方の
家財道具を運び込むことができません。
二階へと通じる鉄階段には屋根があり
普通の雨であればそれほど濡れないものの
横殴りの強い雨の場合だとそうはいかず
長年の雨ざらしによって鉄階段が腐っていき
支えきれなくなったことで
踏み板の一部が今にも崩落しそうな
とても危険な状態でした。
このままだと
人が上り下りするにも危なく
丁度2階に引っ越してきた入居者の方の
家財道具を運び込むことができません。
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築年数の古いアパートとあって
鉄階段の造りも今とは仕様が異なり
鉄のプレートの上に
コンクリートが流し込まれていて
そのプレートが受け皿となり
徐々に雨水が溜まっていったことが
腐食の大きな原因になったようで
今回の溶接修繕工事では
損傷が激しい踏み板3枚分の交換をされます。
築年数の古いアパートとあって
鉄階段の造りも今とは仕様が異なり
鉄のプレートの上に
コンクリートが流し込まれていて
そのプレートが受け皿となり
徐々に雨水が溜まっていったことが
腐食の大きな原因になったようで
今回の溶接修繕工事では
損傷が激しい踏み板3枚分の交換をされます。
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作業はまず
既存の踏み板を撤去するところから始まります。
作業はまず
既存の踏み板を撤去するところから始まります。
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田口さんが何より注意するのが
「 安全に配慮した施工 」
鉄は1300℃を超えたあたりから
徐々に溶け出し
普段 工場で作業をするのとは違って
出張で溶接作業ともなれば
現場によって状況も様々…
火の粉は当然四方八方に飛び散るため
屋外作業の場合は
常に天候や風の強さなどを気にかけ
遅くとも15時ごろまでには
溶接作業を切り上げるようにし
そのあとしばらく現場の様子を見て
火種が残ってないことを確認しているそうです。
田口さんが何より注意するのが
「 安全に配慮した施工 」
鉄は1300℃を超えたあたりから
徐々に溶け出し
普段 工場で作業をするのとは違って
出張で溶接作業ともなれば
現場によって状況も様々…
火の粉は当然四方八方に飛び散るため
屋外作業の場合は
常に天候や風の強さなどを気にかけ
遅くとも15時ごろまでには
溶接作業を切り上げるようにし
そのあとしばらく現場の様子を見て
火種が残ってないことを確認しているそうです。
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そしてもう1つが現場の状況
出張で溶接作業をする場合
大容量バッテリーを積んだトラックが
どこまで入っていけるか?
道具の搬入のし易さなど
今は現場調査した段階か
それともお客さんに教えてもらった住所から
Googleストリートビューを使って
道路の様子を事前に確認し
仮に道幅や作業スペースが狭い場合は
可動式の小型バッテリーを使用するなど
出張修理の場合だと現場での下準備によって
料金も変わってくるそうです。
そしてもう1つが現場の状況
出張で溶接作業をする場合
大容量バッテリーを積んだトラックが
どこまで入っていけるか?
道具の搬入のし易さなど
今は現場調査した段階か
それともお客さんに教えてもらった住所から
Googleストリートビューを使って
道路の様子を事前に確認し
仮に道幅や作業スペースが狭い場合は
可動式の小型バッテリーを使用するなど
出張修理の場合だと現場での下準備によって
料金も変わってくるそうです。
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バーナーで焼き切り
ドリルも使って既存の鉄階段の踏み板を
解体・撤去したあとは
サンダーを使って面を平らにしていきます。
この作業を怠ると
取り付けにくいだけでなく
新しい鉄板の設置面積が減って
耐久性にも問題が出るため丁寧に…
バーナーで焼き切り
ドリルも使って既存の鉄階段の踏み板を
解体・撤去したあとは
サンダーを使って面を平らにしていきます。
この作業を怠ると
取り付けにくいだけでなく
新しい鉄板の設置面積が減って
耐久性にも問題が出るため丁寧に…
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18歳から鉄工・溶接工として
父親の会社で働き出した田口さん
バブル絶頂の頃で休みがないほど忙しく
肉体的にも精神的にもしんどい中
当時、番頭だった先輩から
鉄の加工や溶接作業、図面の起こし方、
原寸図で展開する方法など様々なことを学び
キャリア30年を越える今では
頭の中に完成形がイメージでき
大阪市でも跡継ぎ問題によって
衰退する鉄工業界の中で希少な存在となり
その職人としての腕と経験、知識力を頼って
一般のお客さんからだけでなく
企業からの特殊な工事依頼も受けられています。
18歳から鉄工・溶接工として
父親の会社で働き出した田口さん
バブル絶頂の頃で休みがないほど忙しく
肉体的にも精神的にもしんどい中
当時、番頭だった先輩から
鉄の加工や溶接作業、図面の起こし方、
原寸図で展開する方法など様々なことを学び
キャリア30年を越える今では
頭の中に完成形がイメージでき
大阪市でも跡継ぎ問題によって
衰退する鉄工業界の中で希少な存在となり
その職人としての腕と経験、知識力を頼って
一般のお客さんからだけでなく
企業からの特殊な工事依頼も受けられています。
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朝の9時ごろから始まった作業も
12時には終了
事前に現場調査をしていたこともあって
作業は何の問題もなくスムーズに進み
無事に終えられました。
既存のコンクリートが流し込まれた鉄の踏み板から
今回は通常より厚みのある鉄板のみに交換
仕上げに錆止めも施されています。
こうすることで水が溜まることはなく
例え雨に濡れたとしても
10年20年は大丈夫だそうですが
それは定期的なメンテナンスがあってこそ…
本来であれば塗装屋さんに頼んで
塗料を塗れば更に良くなるということで
それはオーナーさんの方で段取りされるとのこと
朝の9時ごろから始まった作業も
12時には終了
事前に現場調査をしていたこともあって
作業は何の問題もなくスムーズに進み
無事に終えられました。
既存のコンクリートが流し込まれた鉄の踏み板から
今回は通常より厚みのある鉄板のみに交換
仕上げに錆止めも施されています。
こうすることで水が溜まることはなく
例え雨に濡れたとしても
10年20年は大丈夫だそうですが
それは定期的なメンテナンスがあってこそ…
本来であれば塗装屋さんに頼んで
塗料を塗れば更に良くなるということで
それはオーナーさんの方で段取りされるとのこと
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鉄階段の修繕作業のポイントは
溶接もさることながら
踏み板の高さをすべて均一にすること
実際、とある階段の話で
なぜか最後の段になると通る人の多くが
躓くという現象が起こっていて
専門家の人が調査をすると
最後の段だけ1cm他の段より高くなってたらしく
人は感覚的に一定の歩幅で上がっていくため
僅か1cmでもとても大きなことだそうです。
普段、何気なく上り下りしている階段の造りには
そんな理由があったんですね。
取材撮影&文 :
とくおか じゅん
鉄階段の修繕作業のポイントは
溶接もさることながら
踏み板の高さをすべて均一にすること
実際、とある階段の話で
なぜか最後の段になると通る人の多くが
躓くという現象が起こっていて
専門家の人が調査をすると
最後の段だけ1cm他の段より高くなってたらしく
人は感覚的に一定の歩幅で上がっていくため
僅か1cmでもとても大きなことだそうです。
普段、何気なく上り下りしている階段の造りには
そんな理由があったんですね。
取材撮影&文 :
とくおか じゅん