滋賀県草津市　　ウッドデッキ改修工事

滋賀県草津市にご在住の施主様より、長年のご使用により経年劣化したウッドデッキの全面的な修繕について、ご相談をいただきました。早速、現地にて状態を確認させていただいたところ、デッキ床面だけでなく、その上部に構築される梁（はり）部分にも深刻な腐食が進行していることが判明いたしました。
特にデッキ床面については、このまま使用を続けると安全性に重大な懸念があると判断し、単なる修繕ではなく、構造体の一部を含む全面的なやり替え（交換）工事をご提案いたしました。

交換対象となる既存の梁の状態は、想像以上に深刻でした。長期間にわたる雨水の浸入により木質が変質し、例えるなら湿ったチョコレートのウエハースのように脆くなっていました。表面を手で軽く引っ張るだけで容易に引き裂かれるほどで、構造材としての耐久性は著しく損なわれた状態でした。

いよいよ腐食した梁部分の撤去に取り掛かります。電動丸ノコなどの専門工具を用い、細心の注意を払って切り落としていきました。同時に、梁を支える柱部分にも一部腐食が見られたため、その腐食箇所も撤去しました。幸いにも、構造全体の腐食は免れていたため、健全な部分を残すことができました。切り出した腐食材は、丁寧に現場から運び出されました。

まず、加工した新しい縦柱を、既存の束石（つかいし）の上に正確に乗せます。その後、強固な接着剤を束石上面に塗布し、柱を動かないようにしっかりと固定しました。

旧梁と新梁の接合部、および構造上重要な箇所については、専用の高強度ボルトを用いて、地震や風圧に耐えうる強固な固定を行いました。

後日、笠木を新たな梁の上に防水と保護を目的とした板金を丁寧に貼り付けました。その工程が完了した後、塗装作業に入り、組み上がった新旧全ての梁を含む構造材全体に均一な塗装を施しました。この塗装により、新旧の木材間に生じる色調の差を解消し、一体感のある美しい仕上がりを実現しました。

梁とウッドデッキの不良箇所はすべて再構築されました。
施工前の劣化していく状況から・・・