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今回は京都府京都市のとあるマンションで行われた、ロジャーロックサービス・吉野さんの「防犯監視カメラの新設・取り付け工事」を取材させて戴きました。
此方は七階建てで一フロア辺り10部屋ある大きなマンションですが、一階・二階のエレベーターフロアが外から直接出入り可能な構造なため、防犯対策として監視カメラと録画機器を設置することになり「防犯設備士(00-6344号)」と「第一種電気工事士(第11579号)」の有資格者である吉野さんが工事を担当される事になりました。
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防犯カメラの取り付けは、電源ボックスや分電盤を開けて、配線や配管等をしなければならない為「電気工事士」の資格がなければ施工する事が許されない、専門的な工事である事を先に申し上げておきます。
先ずは一階と二階の各エレベータフロアに設置されている電源ボックスから、監視カメラ用の電源を取る配線をつくります。
電源用の配線に加えて画像録画用のデジタルハードディスクレコーダーを設置する為、監視カメラとレコーダーを繋ぐ映像ケーブル用の配線穴等も新設します。
これらは壁面の電源ボックス内だけでなく、配線作業用の天井板(50センチ角程度の面積)を外し、狭い天井裏にある様々な電気配線と天井吊りパイプ等の位置・材質などを確認しながらの作業になります。
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下準備的な作業が終わる頃、吉野さんの同業者さんで師匠でもある、電気工事士の増井さんが大阪から京都に応援に駆けつけて来られました。
防犯カメラの取り付けは、二階から一階まで映像ケーブルや電気配線を引き込んで繋げなければならないうえ、カメラのセッティング等、吉野さん一人では作業が困難な部分もある為です。
増井さんが現場に到着後、お二人は直ぐに一階と二階を行き来しながら、この日の工事手順を確認されていきます。 |
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一階は吉野さん、二階は増井さんがそれぞれ分担して配線工事(先ずは一人で行える作業から)を進めていきます。
二人で同じ工程の作業を同時進行する事で効率が良いのはもちろんですが、どちらかで問題が発生した場合の対処も対策しやすくなるそうです。 |
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各階での一人での作業がひと通り終わると、防犯監視カメラ本体の取り付け作業は二階フロアを先に行います。
一階フロアでは分電盤や電源ボックスの作業とまとめた後、録画機器の設置とモニターで確認しながらの録画セッティング等もする必要があるためです。
ドーム状のケースに収まるように造られた小型のカメラですが、これは本体にもメモリーカードを利用して録画が出来る優れ物です。
そのメモリーカードは吉野さんの判断で、信頼性の高いメーカー(サンディスク)の大容量メモリーカードが使われていました。
これは高解像度と記録日数を両立させる事で、万が一の対応に役立てられる映像を記録する目的があるとの事です。
防犯設備士の資格も所有する吉野さんが「万全の防犯監視対策」を考慮した結果、それぞれのパーツ選択も慎重になされます。 |
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更に映像コードにも注意が図られていました。
このカメラに繋がれた映像コードは、外部からの電気信号等による影響でノイズが発生し難いように質の高い物が選ばれており、金メッキが施された、見るからに高品質な映像端子もカシメた後、吉野さん自らハンダ着けをして、更にネジ込み式のカバーをする手の込んだ仕様です(業務用高級オーディオ機器や映像機器等に使われる程の物)
これらは更に金属部分をビニールテープで覆い、絶縁効果と湿気等の影響を徹底的に抑える配慮がなされています。
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ひと通りの配線作業が終わった後、防犯カメラ本体を天井板に仮止めして、動作確認用のモニターディスプレイを見ながらカメラが画像を捉える範囲を決めるセッティング(フレーミング作業)を行います。
フレーミングを決定すると、防犯カメラ本体を取り付けるビス穴を空ける位置決めの印をします。
そして、仮止めされた防犯カメラを一旦取り外し、天井板の印に合わせてドリルで穴開け加工が施されてから、スクリュービスでしっかりと防犯カメラ本体が取り付けられました。
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最後に電気配線と映像ケーブルを綺麗にまとめてから電源ボックスを閉じて、二階部分での「防犯監視カメラ取り付け工事」は終了です。
数々の施工経験がある、吉野さん、増井さんのチームワークでも、一つのフロアだけで半日近くの時間を用する工事でした。
でも一つ一つの作業が丁寧に行なわれているのが素人の私でも判るお二人の仕事ですから、その分、時間は掛かってしまうのかも知れません。
しかし、吉野さんが多くの業者さんから信頼を受けて仕事をされている理由が判る取材でした。
持ち込んだ様々な工具を片づけ、フロアの掃除をしてから工事は一階へと移ります。
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さて、防犯カメラの取り付け工事は一階へと移ってまいりました。
一階の電源ボックスや配電盤は此方のマンションビル全体の電気配線が集約されています。 石膏ボードで覆われた天井裏の一角だけを撮ってみて、入り組んだ様々な配線が通っているのが分かりました。
吉野さんが天井裏を観察し、防犯カメラの取り付け工事をイメージされています。
こういった作業にはビルの設計図や配線・配管図等も無い為、全て現場の状況に合わせて施工が行われますが、さらに吉野さんは他の工事事業者の事も考慮し、予め施工されてある各工事の形を変えてしまうような事はありません。
逆に言えばソレにかまわないで施工工事をしてしまう方も、中には存在すると謂う事です。
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先ずは一階フロアの防犯カメラ用の電源コードを天井裏に引き込む作業です。
同時に防犯カメラを設置する場所の構造も確認していきます。
先に説明したとおり、天井裏には大量に様々な配線が張り巡らされているので、穴開け作業のドリルでそれらを傷をつけてしまう事が無いようにしなくてはいけません。
因みに一階エレベータフロアはとても暗いので、工事作業用の電灯で手元を照らしながらの作業になります。
※私もストロボを二灯同時発光させたり、壁や天井にストロボ光を反射させたりして、工事用電灯が照らす部分とその光が回らない部分との明暗差を相殺させて、なるべく自然に写るようにしています。 |
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細心の注意を払い採寸されて防犯カメラの設置場所を決められたのですが、一階での取り付け工事では少々問題が発生しました。
と謂うのは、防犯カメラ本体を取り付ける箇所の天井板のいち部分だけが若干もろくなっており、防犯カメラを固定する強度に不安が感じられたとの事です。
しかし吉野さん・増井さんのお二人にとっては想定の範囲内の事であるようで!予め用意していた大きめの板を天井裏に敷き、天井板を防犯カメラ本体と敷いた板でサンドイッチ状に合わせてからビス止めして頑丈に固定されました。
もちろん電源コードや映像ケーブルが新たに設置した板に干渉しないように、加工をされてからの施工です。
経験豊富なお二人なので、こんな場合に備えて、必要な補助材も予め各種用意されているのは流石です。
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防犯カメラが確実に取り付けられてから、電源コードや映像ケーブルの引き込み作業の為に取り外された、フロアランプの復旧を行います。(写真上段の天井中央はらぶら下がってる輪っかがそのフレームです)
その後、二階フロア同様にモニターを確認しながら、防犯カメラのフレーミング調整を行います。
かなり画角が広い防犯カメラですが、エレベータ扉付近とフロアに通じる出入り口をいっぺんに画像に収めたいので、正確に調整作業がなされました。
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さてこの日の施工工事もいよいよ大詰めです。
配電盤に記録ハードディスクレコーダーの電源と、監視カメラの電源が引きこまれ、それぞれの機器が正常に1年365日、24時間作動し続けられるようにプラグが接続されます。
配電盤とは車のヒューズボックスのような装置で、建物の全ての電気配線が此処に集まり、それぞれの用途別に配分されています。
新たなプラグを接続する時に予備の接続場所が無い場合は、他の電源に割りこませなくてはならないのですが、ソレの見極めも適切に行われます。 |
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その後、各階で撮影されている映像がハードディスクにリアルタイムで正常に送られ、録画されているかを、モニターデスプレイで確認します。
同時に、記録解像度やフレームレート(秒間あたりの記録コマ数)等、様々な設定を行なっていきます。
ここからの作業は吉野さんご本人から取材依頼を受けた私も、立ち会いが許されない作業工程になります。 もちろん、私がその内容に触れる事も出来ません。
これは「防犯設備士」としての吉野さんの立場・役割を考えれば当然の事で、徹底した防犯対策と秘密厳守を遂行されているのを感じる場面でもありました。 |
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今回の工事で取り付けられた防犯カメラが捉える映像は、だいたいこのような感じです。
御依頼主様の御要望とおり、エレベータと出入り口付近が完璧に捉えられ、この日から24時間体制で監視がされる事になりました。
写真を見てお判りのように、この防犯カメラは超広角なので、仮に防犯カメラ本体にイタズラをした場合でも、その相手を写す事が可能です。
そしてその行動は、動画映像としてカメラの内部に収められたメモリーカードと、更に別の場所に設置されたハードディスクレコーダーに記録され、万全の「防犯監視」が整いました。 |
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完璧な復旧作業の最後に、作業用天井板を閉じて、この日の「防犯監視カメラ新設・取り付け工事」は全て終了致しました。
晴れ空であったものの寒気が流れこんだ影響でとても冷え込んだこの日、ドアが開け放たれ風が吹き抜ける野外と同じような場所(・・・いや!太陽が当たらない分、此方の方が確実に寒い(T_T))での電気工事作業を朝から夕方まで、集中力を絶やさずにされるお二人に、電気工事士、防犯設備士としてのプロフェショナルな姿勢を垣間見ました!
普段は目に見えない部分の仕事結果に対して完成度を求めるのは素晴らしい事ですが、なかなか全ての方が出来るか?と謂えば、そこはやはり疑問が残る部分でしょう。
しかしプロ同士が見ればその仕事は一目瞭然。 吉野さんも、応援に駆けつけてくださった増井さんも、お互いが同じ価値観で仕事に向きあうからこそ良い仕事が出来、更にそんなプロの繋がりが仕事を広げて行くことを教えられたように思います。
セキュリティーと電気工事に関する事なら何でも、京都府向日市の「ロジャーロックサービス」・吉野光裕さんまでお問い合わせください。 |
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