京都市山科区　　家のリフォーム工事

伺ったときには丁度、これから二階から三階へと続く
階段の取り付け作業をされるところでした。

築４０年になる二階建てのお家ですが
屋根裏を部屋としての機能を持たせるために
窓を造って採光を取り入れ

外の景色が眺められるよう減築して見晴らしを良くし
屋根も瓦からエバールーフの外張り断熱にするなど

建築士さんであるお客様の主導のもと進められました。

こういった複雑なリフォームの場合
家の構造を熟知した、トータルでできる確かな職人さんでないと
対応できない現場だったこともあって

今回、黒田さんにお声がかかったそうです。

１１年間勤め、３５歳の独立時には
二級建築士の免許を取得し

新築の場合であれば
家の形である建ぺい率から叩き図面を２～３種類示し
お客さんに間取りを自由に考えてもらったり

リフォーム工事であれば
棚を付けたり、机や化粧台を造ったり
工事途中の要望にも柔軟に対応するなど

打ち合わせを通し、お客さんと一緒になって
家を造り上げていくということを大事にされています。

大手ハウスメーカーやプレカットの登場などで
今の家造りは根本から大きく変わってしまい

現場で働く大工さんも基本が学べない環境下で働いているので
自分が間違ってることにも気付かず
誤った自信を持った職人が増えています。

仕口の構造や墨付け手刻みのできない・分からない職人
そんな未熟な大工さんに
自分たちの大切な住まいを任せることなんてできません。

これからどれだけ便利になったとしても
黒田さんのような誠実な人柄と腕のある大工さんが
必要だということは紛れもない事実であると感じました。


取材撮影＆文 ： とくおか じゅん