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草津田上インターを降りて車で5分
追分南にある「かがやき通り」沿いの
少し細い道の一番奥まで進むと
創業50年になる建具屋
建築工房 建孝/小堀昇さんの作業場があります。
今でこそ高速道路の出入り口からJR南草津駅
スーパーやドラッグストア、飲食店などなど
利便性が良く、生活のしやすい街ですが
以前の姿をよく知る小堀さんによれば
昔は家が建っているだけで何もなく
街並みの雰囲気が大きく変わったそうです。
草津田上インターを降りて車で5分
追分南にある「かがやき通り」沿いの
少し細い道の一番奥まで進むと
創業50年になる建具屋
建築工房 建孝/小堀昇さんの作業場があります。
今でこそ高速道路の出入り口からJR南草津駅
スーパーやドラッグストア、飲食店などなど
利便性が良く、生活のしやすい街ですが
以前の姿をよく知る小堀さんによれば
昔は家が建っているだけで何もなく
街並みの雰囲気が大きく変わったそうです。
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小堀さんの父である今は亡き先代の孝さんが
1970年に建孝を立ち上げたのがはじまりで
以前は建築会社からの依頼で
栗東市にも作業場はあったそうですが
今はこの草津市が活動拠点となり
日々建具製作をされていて
作業場ということでノミやカンナ
木を加工するための機械が何台も置いてあり
この場所からこれまで
数多くの建具が生み出されてきました。
小堀さんの父である今は亡き先代の孝さんが
1970年に建孝を立ち上げたのがはじまりで
以前は建築会社からの依頼で
栗東市にも作業場はあったそうですが
今はこの草津市が活動拠点となり
日々建具製作をされていて
作業場ということでノミやカンナ
木を加工するための機械が何台も置いてあり
この場所からこれまで
数多くの建具が生み出されてきました。
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左が建孝の代表で二代目の小堀昇さん
そして右が
息子で三代目となる琢矢(たくや)さん
琢矢さんは高校卒業後
クリーニング屋に勤めていたそうですが
父親の仕事が忙しくなってきたことで
20歳からこの世界に入ってこられました。
父である昇さんがこの仕事を始めたのが
丁度 今の琢矢さんと同じ25歳…
今やそのキャリアは40年を越え
後継者不足と言われる建具屋の世界で
代々伝わる熟練の技に現代思考を取り入れた
これからの時代に対応した
建具屋さんを目指しておられます。
左が建孝の代表で二代目の小堀昇さん
そして右が
息子で三代目となる琢矢(たくや)さん
琢矢さんは高校卒業後
クリーニング屋に勤めていたそうですが
父親の仕事が忙しくなってきたことで
20歳からこの世界に入ってこられました。
父である昇さんがこの仕事を始めたのが
丁度 今の琢矢さんと同じ25歳…
今やそのキャリアは40年を越え
後継者不足と言われる建具屋の世界で
代々伝わる熟練の技に現代思考を取り入れた
これからの時代に対応した
建具屋さんを目指しておられます。
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昇さんもはじめから
この世界に入った訳ではなく
以前は電気関係の仕事をしていたそうです。
しかし、朝は早く帰りは終電のような日々で
将来への不安を感じていたところ
琢矢さんと同じく父親の建具仕事が
忙しくなってきたことで、はじめは簡単な加工から
現場への搬送・はめ込みなどの補佐として手伝い
その腕の評判が良かった父だからこそ
仕事に対してはかなり厳しかったそうです。
昇さんもはじめから
この世界に入った訳ではなく
以前は電気関係の仕事をしていたそうです。
しかし、朝は早く帰りは終電のような日々で
将来への不安を感じていたところ
琢矢さんと同じく父親の建具仕事が
忙しくなってきたことで、はじめは簡単な加工から
現場への搬送・はめ込みなどの補佐として手伝い
その腕の評判が良かった父だからこそ
仕事に対してはかなり厳しかったそうです。
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建具は
工場で大量生産される既製品の扉とは違って
職人さんが1つ1つ
寸法を測ってその家、その場所に適したモノを
最初から最後まで手作業で作り上げる
いわばこの世に1つしかないオリジナルになることから
基本的な知識やスキルはやる気次第で
2~3年で覚えられとしても
小堀さんの中では40年経った今でも
建具は奥が深く、毎日が気付き発見、学びの連続で
職人である限り終わりがない仕事だと仰っています。
建具は
工場で大量生産される既製品の扉とは違って
職人さんが1つ1つ
寸法を測ってその家、その場所に適したモノを
最初から最後まで手作業で作り上げる
いわばこの世に1つしかないオリジナルになることから
基本的な知識やスキルはやる気次第で
2~3年で覚えられとしても
小堀さんの中では40年経った今でも
建具は奥が深く、毎日が気付き発見、学びの連続で
職人である限り終わりがない仕事だと仰っています。
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今の家…
特にハウスメーカーが造る家には
ほぼ100%既製品のモノが使われているため
若い世代の人の中には
扉は金具などを使って取付けるモノという認識があり
現場のはめ込みで削ったりなど微調整をしていると
不思議がれることもあるそうで
その辺りの世代間ギャップが
建具への興味・関心の薄さに繋がっている要因だそう…
今の家…
特にハウスメーカーが造る家には
ほぼ100%既製品のモノが使われているため
若い世代の人の中には
扉は金具などを使って取付けるモノという認識があり
現場のはめ込みで削ったりなど微調整をしていると
不思議がれることもあるそうで
その辺りの世代間ギャップが
建具への興味・関心の薄さに繋がっている要因だそう…
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「建具は暮らしに絶対必要な物ではないですが
あったら気持ちが和らぐホッとする存在…」
それが小堀さんが考える建具の魅力だそうで
確かに純和風な家や和室などに
既製品のモノでは全く合いません。
でも、それが建具であれば
決して派手さはないものの雰囲気を醸し出す上で
欠かすことができない特別な存在感を放っていて
日本という国が存在する以上
現代に残していかなくてはいけない文化の1つだと
小堀さんのお話と共に
手掛けられた建具を拝見し改めて感じました。
「建具は暮らしに絶対必要な物ではないですが
あったら気持ちが和らぐホッとする存在…」
それが小堀さんが考える建具の魅力だそうで
確かに純和風な家や和室などに
既製品のモノでは全く合いません。
でも、それが建具であれば
決して派手さはないものの雰囲気を醸し出す上で
欠かすことができない特別な存在感を放っていて
日本という国が存在する以上
現代に残していかなくてはいけない文化の1つだと
小堀さんのお話と共に
手掛けられた建具を拝見し改めて感じました。
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日本の家造りが時代と共に変わっていったことは
工期短縮、コスト削減など良い面だけでなく
それにより現場での負担が減ったことで
「職人の質」が下がるという問題点も起こっていて
メリットを考えると致し方ない部分もありますが
高度なスキルが特に求められる
建具の世界ではそんな甘えは許されません。
日本が誇る町家や社寺仏閣など
その空間に適した建具を生み出すためには
一朝一夕で学んだことなど通用せず
決して現状に満足しない、満足できない
貪欲な姿勢を持った職人さんの
技術と経験と気持ちが必要になってきます。
日本の家造りが時代と共に変わっていったことは
工期短縮、コスト削減など良い面だけでなく
それにより現場での負担が減ったことで
「職人の質」が下がるという問題点も起こっていて
メリットを考えると致し方ない部分もありますが
高度なスキルが特に求められる
建具の世界ではそんな甘えは許されません。
日本が誇る町家や社寺仏閣など
その空間に適した建具を生み出すためには
一朝一夕で学んだことなど通用せず
決して現状に満足しない、満足できない
貪欲な姿勢を持った職人さんの
技術と経験と気持ちが必要になってきます。
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10年前は
猫の手も借りたいほど多忙だった小堀さんも
この2~3年で取り巻く状況に変化が起こり
その要因は
建具を求めている人が減ったのではなく
どこに頼んで良いか分からない…
例えどれだけ高い技術を持っていたとしても
存在を見つけてもらえないと意味がなく
「今が職人人生の分岐点」と
これからはもっと今の時代に合わせ
ネットを使った宣伝といった
セルフプロデュースも必要だという想いで
今回 ええ職人ドットコムに登録したそうです。
10年前は
猫の手も借りたいほど多忙だった小堀さんも
この2~3年で取り巻く状況に変化が起こり
その要因は
建具を求めている人が減ったのではなく
どこに頼んで良いか分からない…
例えどれだけ高い技術を持っていたとしても
存在を見つけてもらえないと意味がなく
「今が職人人生の分岐点」と
これからはもっと今の時代に合わせ
ネットを使った宣伝といった
セルフプロデュースも必要だという想いで
今回 ええ職人ドットコムに登録したそうです。
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網戸と言えばステンレス…
でもそれが純和風な家にとなると当然合いませんが
建具だとご覧の通り!
小堀さんによると、例え似せて作っても
全く同じ物ができないのが建具だそうで
そうやって職人さんの
知恵と技術と経験から生み出される建具は
唯一無二の存在としてこの世に残っていく所に
本物だけが持つ価値があります。
代々伝わる建具職人としての技術を活かしながら
今の時代に合わせたアクションを起こしたとき
化学反応によって
新たな建孝さんの魅力が出てくるはずです。
取材撮影&文 :
とくおか じゅん
網戸と言えばステンレス…
でもそれが純和風な家にとなると当然合いませんが
建具だとご覧の通り!
小堀さんによると、例え似せて作っても
全く同じ物ができないのが建具だそうで
そうやって職人さんの
知恵と技術と経験から生み出される建具は
唯一無二の存在としてこの世に残っていく所に
本物だけが持つ価値があります。
代々伝わる建具職人としての技術を活かしながら
今の時代に合わせたアクションを起こしたとき
化学反応によって
新たな建孝さんの魅力が出てくるはずです。
取材撮影&文 :
とくおか じゅん