名古屋市南区　　セイロの塗り替え作業

今回取材をさせていただくのは名古屋市南区で塗装屋さん、有限会社ヤスイの安井慎吾さんです。

様々なジャンルの話題を提供してくれて、聞き上手でもありお話上手な安井さん。
店舗を持つ塗装屋さんが増えてきているそうですが、ご自宅の駐車場奥に倉庫、その脇にアジアンテイストな事務所を構え、塗装業を営まれています。

今回はセイロの塗り替え作業の様子をみせていただきました。
うどん屋さんからの依頼だそうで、ざるを乗せるためのセイロだそうです。

食べ物に使用するセイロには今回カシューという塗料を使用します。
主に木材や金属、紙などの表面に塗布される塗料の一種で、カシュー樹から得られる天然樹脂を基にした塗料です。
これに顔料や溶剤が加えられ、色や光沢を調整し乾燥が早く塗布後短時間で硬化します。
水に対して強い耐性を持っており、基本的には屋内で使用するものに向いているそうです。
塗膜が柔軟でひび割れしにくい特性があり、漆のように艶やかで、塗っている最中の様子も滑らかでした。

匂いが強く、病院のようなツンとした匂いがするので、作業中は換気をよくします。
私は最初匂いに気づけなかったのですが、塗った後に気づきました。
匂いがなくなるまでじっくり時間をかけて乾かしていきます。

塗布前に表面を清掃し、やすりで禿げている塗料を削り下地処理を行い仕上がりを良くします。
白くなっている表面の粉を落とし塗り始めます。
カシュー塗料はその特性から多くの分野で利用されております。
職人技を活かした仕上げに適しているのも納得で、段々並べられていくセイロのツヤを見て、漆塗りに見える仕上がりだなぁと感じました。

ご家族揃ってスポーツ一家で、レクリエーションバレーボールで組織を発足し、名古屋ルールという4回目で必ず返すという面白い競技は広まっていき３００人規模にもなった頃、会長も務めたことがあります。

ゴルフをはじめ体を動かすことが好きとのことで、この日奥様はゴルフの練習から戻られて撮影に参加していただきました。

娘さんお二人とお孫さんも駆けつけてくれました。

ペンキを不思議そうに眺めて「おじいちゃんこれなあに？」と覗き込む二人に目をほそめるお顔は優しいおじいちゃん。
プライベート写真の撮影に近くの公園へ歩いていく道は両手に抱っこ、お若いおじいちゃんです。