東京都八王子市　　民泊の造作工事

取材に伺ったのは、これから民泊施設へと生まれ変わる建物の現場。

そこでは川幡さんが中心となって、リフォームのための造作工事が行われていました。

木材の加工、柱の組み上げ、間取りの工夫、すべての作業がまるで“作品”のように丁寧で美しい。

現場の空気に漂う緊張感と集中力のなかに、職人としての誇りがにじみ出ていました。

●技術だけでなく「人柄」でも選ばれる存在に

現場で一緒に働く他の職人さんたちからは、「まじめで性格もすごく良い」「納期や時間をしっかり守るから安心」といった声が多く聞かれました。人としての信頼感と、技術者としての責任感。その両方を大切にしていることが、自然と周囲にも伝わっているようです。

●忘れられない現場での経験

これまで数々の現場を経験してきた中でも、特に印象に残っているのが、ある飲食店のリフォーム工事。さまざまな事情が重なり、短期間での工事が必要となった現場では、泊まり込みで連日作業を行い、なんとか無事にオープンに間に合わせたとのこと。

「本当に大変でしたけど、途中で投げ出さずにやりきれたことが、今の自信につながっています」と川幡さん。
その経験から、信頼・リスク管理・達成感——さまざまなことを学び取ることができたそうです。苦労の中から培った強さと冷静な判断力が、今の仕事の中でも確実に活かされています。

また、柱の加工やプレカット（工場でのあらかじめの切断）だけでなく、「きざみ（現場で木材を手加工する伝統技術）」も得意としています。現代では減りつつあるこの技術を今なお大切にし、木と対話するようにして一本一本を丁寧に仕上げる姿勢には、まさに“職人魂”が宿っています。

●家は、人生の舞台。

そこに安心と温もりを届けてくれるのが、大工という存在であり、川幡正也さんです。
あなたの住まいにも、そんな“信頼できる手”を。


取材＆撮影：栗田カメラマン