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埼玉県さいたま市の内装屋さん「古谷内装」の古谷さん。県内はもとより、東京都・千葉県などでも施工することが多い、経験豊富な職人さんです。 今回、拝見したのは、三郷市にある戸建てのクロス(壁紙)貼り替え工事。お邪魔したときは、すでに古い壁紙が剥がされ、天井・壁の一部にはすでに新しいクロスが貼られた状態でした。 残りの壁にクロスを貼るにあたって、古谷さんはまずクロスを貼る場所の寸法を測って壁に書き込みます。そして、それをもとにして、使う分のクロスに自動壁紙糊付機でノリを塗布していきます。 |
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拝見する作業は、お風呂の手前にある洗面所のクロス貼り替え作業です。右下写真が、お伺いしたときの状態。天井と壁の一面には、すでに新しいクロスが貼られていました。 下地の不陸(凸凹)をなくすためのパテ埋め作業も、すでに済んだ状態。パテが乾いていることを確認し、その部分をサンドペーパーでさらに平滑にします。下地を平滑にすることが、クロス張り替え工事の一番のキモなんだとか。とくに薄い壁紙を貼る際は、以前の壁紙の裏地が残っているところと剥がれているところの、わずか薄紙1枚の差でも、貼ったあとに凹凸が目立ってしまうそうです。 |
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古谷さん曰く「下地づくりが大切」。新築では、大工さんがきれいに下地をつくってくれることもあるそうですが、貼り替え作業では自分でやることが多いんだとか。もちろん、あまりにひどい状態のときは大工さんに依頼するものの、穴埋めくらいは古谷さん自身が行なうそうです。 写真は、居室の壁の一部分。大工さんにベニア板で下地を張ってもらい、古谷さんがパテ埋めしました。パテは下地用と仕上げ用を使い、最低2回は塗ります。仕上げ用は、より平滑に仕上げられるだけでなく、接着性がいいので、あとでクロスが浮いてくることがないとのことです。 |
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下地ができたら、クロスを貼っていきます。水平・垂直をさっととれるのは経験のなせる技。一度貼ったが水平・垂直がとれていないから貼り直す、なんていうことはありません。 撫でバケで空気を追い出しながらクロスを貼り、余分はヘラで押さえてカッターナイフで切ります。カッターナイフは、少しでも切れ味が落ちたら先端を折り、常によく切れる状態に。切れ味が悪いカッターナイフでは、仕上げがきれいにならず、時間もかかってしまいますからね。 |
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クロスを貼り終わったら、コーナー部分にコーキング材を入れる作業。コーキング部分を指で押さえ、濡らしたスポンジで余分を取り除きます。同時に、クロスの周囲も、接着剤がはみ出していることがあるので、スポンジできれいに拭き取ります。 古谷さんによると、以前はコーキングを入れないのが一般的だったそうです。コーキングが外に出ているのは、むしろみっともないとされたんだとか。次項で紹介するクロスの貼り合わせ部分も、裏にコーキングをして、見えないようにするのが「職人」の仕事。ですが、近年は確実に施行されていることが目で見て分かるよう、コーキングするのが普通になっているんだそうです。 |
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クロス同士の継ぎ目の処理も大切な作業です。今回、使用しているクロスは、ごく一般的に使われる廉価なもので、継ぎ目も目立たないとのこと。確かに、継ぎ目をローラーで押さえたあとは、どこが継ぎ目か分からなくなるほどでした。 クロスによっては、柄を合わせる必要があるなど、継ぎ目の処理に手間がかかることもあるそうです。もちろん、古谷さんなら問題なし。次回はその熟練の技も拝見したいものです。 順調に作業を進める古谷さん。クロスを貼る前に下地を必ず確認し、釘の頭が出ていることに気づいたら修正します。スピーディなだけでなく、確実・丁寧な作業を見せてくれました。 |
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浴室側の壁にクロスを貼って、作業は終了。洗面所の壁3面にクロスを貼るのにかかった時間は、わずか2時間程度です。今回、工事を行なっている八潮市の戸建ては、4人家族が住める規模の2階建てですが、これくらいの家であれば、すべての部屋のクロス貼り替えは2日ほどで終わらせることができるそうです。 経験豊富な古谷さん。前述の通り、どんなタイプの壁紙でもきれいに施工し、床の張り替えなども行なってくれます。ちょっとしたお部屋の模様替えから本格的なリフォーム、新築のクロス貼りまで、対応の幅も広いですから、ぜひ一度、相談されてみてはいかがでしょうか。 |
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