茨城県日立市　　山縣さんの仕事にかける情熱

鐵庄工務店の電気工事、水道工事部門を担いながら大工仕事も併せて茨城県の北茨城から日立市を中心に活動されている職人山縣さんのご紹介記事の後半になります。
前半は施工事例を主にご紹介しましたが後半は、私が取材して感じた山縣さんの魅力についてご紹介いたします。

メインの照明一つで、リビングの脇に置かれた机で勉強するくらいなら事足りる明度はあります。
それでも山縣さん曰く、部屋の隅なので明るさは落ちるとのこと。

角度によってはペンを持つ手の影ができてしまい、勉強がしにくいかもしれません。
もしお子様が大きくなって勉強をこのテーブルでしなくなっても、ライフスタイルは変化していくから今後別の形でも活躍することもできます。

デスクライトを置くにしても利便性を考えると、天井にペンダントライトをつけてあげた方が良いという山縣さんの「気づき」がきっかけです。

他にも山縣さんからお伺いした気づきは、何故壁につける照明のON/OFFスイッチの高さは120cmなのか？

子供への躾で「電気を消しなさい」と躾をするにも120cmでは高くて届かない。
ならば少し下げて、80cmにすれば良いのではないか？
そうすれば子供も届き躾にも繋がり、大人でもわざわざ手を上げなくても手を下ろしたままスイッチのON/OFFが出来ます。
何故今まで気がつかなかったのか！？
確かに山縣さんの言うとおりなのです！

この記事を書いてる時点で、6歳と3歳の娘さんがいるからこその気づきですね！
実際にお客様からもかなりお喜びいただけたとの事です。
他にも、年配のお客様のお宅に伺った時。もう足腰も大分悪くなっていたみたいで、紐でON/OFFする照明を見てわざわざホームセンターでリモコン式のシーリング買って取り付けてあげたら、お客様からとても感謝されたと
の事です。

年配の方になるとリモコン式のシーリングの事すら知らない人もいる事を、山縣さんから聞いて初めて知りまし
た。
リモコン式のシーリングライトなんて当たり前に使っていたから、知らない人がいる事に気づきもしませんでし
た。
それに、山縣さんが行ったような事はめんどくさいなぁと見て見ぬフリをする人も少なくないと思います。
自分の事より、相手を想う優しさを感じさせるエピソードです！

職人さんの世界も同じなんです。

修繕を頼もうとした時、インターネットで検索して一番最初に出てきたところに頼みがちです。
検索で一番最初に出てくるという事は、実はそれだけお金をかけたり検索のトップに表示されるように色々「仕掛け」をしている事をご存知でしょうか？
大手の工務店や資金力がある大きな会社では、豊富な資金を使い戦略的にPRが出来るので、個人の職人には太刀打ち出来ません。

大きな会社という事は、長い歴史もあり実績があるという証でもありますが、裏を返せば組織化されているので、もし現場で「こうすることが出来たらもっといいのに」と思っても個人の判断がしにくいという事です。
山縣さんのような「何でも気づく」職人にとっては「こうしたい」と思っても上司の決裁がなければ何も出来ませ
ん。
「職人」と言っても組織に属している以上「サラリーマン」になってしまいます。
その点、個人で動いていれば自身の判断で仕事が出来ます。
大手の様に保証も無いからいい加減な仕事も出来ません。
なので、実は個人で独立している職人さんと言うのは、山縣さんの様な「独自の目線や発想力」のある職人さん
は、組織の枠の中ではポテンシャルを発揮しきれない「ええ職人」が多いのです。