高圧洗浄は屋根や外壁塗装の仕上がりを左右する大切な下準備です。

外壁塗装の塗り替えは約１０年が目安と言われています。

今は塗料の性能も上がって１５年～２０年は大丈夫というモノもありますが
同じ塗料でも環境によってその耐用年数は変わってきますので
やはり１０年単位で専門家の人に視てもらうことで後の修繕費が抑えられ、家を長く美しく保つことができます。

２階建ての一軒家でも大体１００万円以上かかる工事費を考えるとお客さんの負担も大きいため
１０年ごとにしっかりとチェックしてメンテナンスする人よりも
雨漏り、水漏れ、ヒビ割れなど、目に見えるトラブルが起こってから相談する人が圧倒的に多いです。

今回はそんな外壁塗装工事（屋根も含む）で行われる高圧洗浄についてです。

工事が決まるとまずは足場を組み、それから高圧洗浄をします。
屋根や外壁は常に雨風にさらされているため、チリや埃、苔や藻、古い塗膜などが付着しているため
それをしっかり落とさないと新しい塗料の密着率が下がるので、職人さんにとってとても重要な下準備の作業となります。

実際に撮影で現場に行きましたが
屋根の高圧洗浄だけでも半日ちょっとの時間を要するので、家全体となると丸一日かかります。

そして、その名の通り高圧の水が強烈に噴射して汚れをかき落とす作業はかなり水が飛散するので
職人さんはみな長靴に雨合羽という服装でされていますし
作業中に近づいて撮ろうもんならカメラも自分もすぐビショ濡れになってしまう程の威力で
エンジン式ですから、みなさんが一般的に使われる家庭用の電気式とはパワーがまったく異なります。

高圧洗浄中は窓を閉め、洗濯物を干さないでくださいということを事前に周辺住民の方にもお願いしていても
それだけ強力なマシンですから水飛沫だけでなく音も出るので
作業中には気になって見に来たり、時にはクレームをしてくる方も時々いらっしゃいます。

そういった場面に遭遇するたびに、日頃のご近所付き合いの大切さを感じます。

付き合いのあるご近所さんだとおばちゃんが世間話をするかのように 『 すごいわねぇ 』 って感じで
興味本位で作業を見ながらいつか自分の家もそういう日が来るかもなんて話されてますが

水が飛んできた、音がウルサイなど、いくら防護シートを張っていても、職人さんが気をつけて作業していたとしても
隣りや裏の家との距離が近ければ近いほどその可能性も高まるわけで

そういったトラブルがあるといくらキレイに仕上がったとしても
これからまだずっと住んでいく人のことを考えると 『 本当に良い仕事 』 だったとは言えないと思いました。

家は建てたらそれで終わりではなく
時間の経過と共に必ず修繕や補修などのメンテナンスが必要になってきます。

工事となると作業する音が鳴りますし、普段とは違って職人さんや車の出入りも多くなります。

家に住む以上、大なり小なり誰もがそういった日が来る可能性があるので
その点はご理解していただければと、取材や撮影を通してずっと感じています。

人と人の関わりですから、当然 難しいこともありますがご安心ください。
道具も日進月歩で進化しています。

これはウェルビーホームさんが新しいブラシ付きの回転ノズルを使って高圧洗浄されているときの写真ですが

実際に使ってみた感想を職人さんに尋ねると
初めてということでまだ慣れてない部分はあるそうですが、水の飛散率はこれまでのモノより下がってるそうで
高圧洗浄後の仕上がりを見てもしっかりと汚れが落ちていました。

工事期間中は誰もが非日常の出来事に少なからずストレスを抱えて過ごしていることと思いますが
近隣住民の方だけでなく現場で働く職人さんの負担も軽減できる

そんな道具が少しづつ改良されては進化していき、広まっていってほしいなと思います。