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先日の取材から一週間ほど、再び大阪府箕面市での高級分譲マンションリフォーム現場へ訪れました。 既に間仕切りは完了し、壁には真新しいクロスが貼られて、各部屋が本来の明るさを取り戻していました。
今回は皐工務店と10年以上も仕事でお付き合いをされているフロア職人・岩永さんのお仕事を御紹介致します。 と云っても約105uもある床の殆どにフローリング床材を敷き詰めるフロア施工、完成には3日程を要するので今回は序盤を。
初日の今日はリビングとそこから廊下をを抜けて、先日に新設された部屋内までの割り付けから始めます。
リビングは床暖房が施工設置されてますので、割り付け作業直前までエコフルガードで養生されていました。 薄いアルミシートで覆われた床暖房システムを傷つけない配慮です。
今回施工されるフローリング床は24枚入りのダンボールが24ケース!実に576枚のフローリング床材が用意されました!!
フローリング張りに使用する床材は、もちろん防音性能を備えたL45直貼りシートフロアー(通称:L45)床材となっております。 |
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床張り替えの割り付け作業に使われる道具たち。 シンプルな道具ですがよく使い込まれています!もちろん刻み加工用の大きな道具も持ち込み済みです。
リビングの窓側からリビング入り口、そして廊下を抜けて新設した5.5畳の部屋へとメジャーで計りながらの割り付け作業。
フローリング割り付けはフローリング材の幅を確認してから基準になる場所を決めます。 皐工務店の福井さんいわく、プロのフローリング職人さんが割り付けをすると、完成後の見栄えがあか抜けており、出来栄えが全く違うと云います。 見た目の作業は地味に感じるかもしれませんが、割り付け次第で出来不出来が決まる!と言っても過言でなく、熟練の職人技が活きる場面なのです。
この部屋の基準になる場所に墨付けがされました。 部屋の横幅と、フローリング材の幅を考慮して、最後に貼るフローリング材の幅が細くなり過ぎないように、床板全体の幅のバランスが調節された場所に墨出しするのだそう。 |
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リビングと和室との敷居の段差を調べている様子。
L45はマンションなどのコンクリート床に直貼り施工できる床材で、主な特徴は防音機能が施されているとの事。
フローリング板の裏側にクッション材と吸音材が貼られており、コンクリート躯体へ音や振動が伝わり難くした構造の床板です。
硬いフローリング板の裏面に柔らかいクッション材が貼り合わされた構造で、フワフワした歩き心地がする程に沈み込むのも構造上の特徴なので、写真のような敷居や部屋の壁の立ち上がり部分では、踏んだ時にフローリングが沈み込んで大きな段差が発生しないように施工するのです。
その為には裏面のクッション材を数センチ幅で取り除いてから、代わりに薄い板を敷いて施工する必要があり、これはその板の厚みをどのくらいにするか?全て均一の厚みで施工できるかを調べている様子です!
床直貼り用のフローリング床板を、ただ単純に並べて貼っていくような簡単な仕事では無いのは知っていましたが、それでも想像よりも手間の掛かる作業ですね。 |
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福井さんとフロア職人の岩永さんは意見交換、検討しながら、各部の微調整を決め、仕上がりイメージを共有します。
内装屋さんではなく、床貼り・床貼り替えを専門に特化されてるので、これまで携わった仕事も半端な数ではありません! その分、スキルが大変に高く、床貼り・床張替えの専門家の名は伊達ではありません。
皐工務店の社員さんではない職人さんですが、仕事でのお付き合いが長いので、福井代表のリフォームに対する熱い思いを理解され、高い次元でそれを具現化してくださるそうです。 福井代表いわく「プロの自覚を持って仕事に接する、数少ない任せて安心の腕利きフロア職人さん!」ともおっしゃっていてました。 きっとお互いの信頼関係も深いので、共に刺激しを受けながら切磋琢磨されているのでしょうね!? |
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細かな調整の寸法が決まり、いよいよ各所の加工段階に。
和室の敷居に沿わせて張るので、方建(枠の部材)の出っ張りが邪魔になります。 そこで余分に出ている部分をノミで削って、敷居との段差を無くします。 こうする事でフローリングが枠の削られた凹みに潜り込む形となり、フローリング材をカットしないで済むのです。
以前の床材が貼られた際の、ボンドが残った場所ですが、僅か1mm程の出っ張りでも放ってはおきません。 フローリング張り替え時の注意点の一つは、下処理の徹底にあると言えそうです。
実際に床貼りされるフローリング材をスケールにして、沢山ある加工場所の一つ一つを丁寧に加工・下処理していきます。
割り付けに合わせて、真新しいフローリングにケガキが施されていきます。 淡々と作業をされていきますが、これを間違えると材料が全くの無駄になってしまいますから、見ている私は少し緊張しました(笑)
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墨付けされた基準に合わせて部屋の端に張られるフローリングが仮り置きされていきます。
長さや幅の調節の為、電動丸ノコと定規を用いて、一枚一枚をカット。
敷居やドア枠等がある面では、それぞれの凸凹に綺麗に沿うように、細かな加工がなされていきます。 こういった場面では薄い刃のノコギリを用いて手作業で切り出してから、ノミやカッターで切り口を整える丁寧な仕事をされていました。
全てを電ノコで加工してしまうと、切り口が余分に深く入ってしまう事もあるので、それを防ぐには手作業での仕事が確実なのです(もちろん熟練の職人さんであればこそです)
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割り付けどおりにリビングの長辺がわのフローリングを仮置きしたら、次はそれを基準に短辺がわ(窓際の床)に接するフローリング板をカットして、断面を整えながら仮置きが進められます。
それはカットした断面を単に綺麗にするだけでなく、窓際の壁の細かな凹凸に断面の形を合わせていく繊細な作業で、カンナを用いて部分的に薄く削る作業も含まれていました!
大きなリビングでこの作業が繰り返されていくと思うと、気が遠くなりますがプロの仕事とはこう云うものなのだと改めて感じた次第です。 |
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電ノコで刻んだ木くずは直ぐにゴミ入れに! 仕事場を綺麗に保ちながら施工工事を進めるのは、一緒に仕事をされる職人さんも徹底して実践されていました! 前回の取材で「散らかった現場ではプロの仕事はできない」とおっしゃる福井代表の言葉を思い出しました。
リフォーム工事中の様子は、リフォームが完成し施主様に引き渡される時には見えない事なのかもしれませんが「工事中の現場を綺麗に保つ事は、必ずリフォームの出来に直結する大切な要素である!」と云う考えを根底にしてるのが皐工務店です。
「現場を綺麗に保つ作業は意識だけの問題なので簡単な一手間」であり、「その簡単な一手間すら出来ない者が、難しい仕事・質の高い仕事ができる筈がない!」と福井代表は重ねておしゃられました。
こう書くと福井さんの押しつけを、岩永さんをはじめ、他の職人さん達が無理やりにやらされているように感じてしまうでしょうか? それは違います。
仕事に対する考えが福井代表と共通してるからこそ、長年のお付き合いがある職人さん達なのです。 |
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フロア専門のプロ職人・岩永さんに全幅の信頼を寄せて、この日の福井代表は脇役に徹します。
手すきになったからゆっくりするのではなく、その時に自分ができる仕事をする! それは材料運びであったり、掃除であったりと、見習い職人時代に福井代表が経験してきた事です。
自らが行動してみせる!のもありますが、根底には代表だからとあぐらをかいていては、いつか足元を掬われてしまう!と云う「真面目な危機感」を持っておられるのです。
皐工務店のフローリング張り、フローリング床貼り替えは、専門の床貼り職人さんが質の高い仕事を自身を持ってご提供します。 皐工務店の拠点である尼崎市はもちろん、大阪府箕面市でも御相談ください。
マンションリフォームの完成
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