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| 今回、ご紹介するのは、埼玉県和光市の大工・渡辺仁さん。御年71歳の超ベテランですが、年齢を感じさせない快活なお人柄が魅力です。現場での動きもキビキビしていて、作業の速さは若手に負けません。渡辺さんが行なう作業は、マンションや店舗、戸建ての内装リフォームが中心。通り一遍の施工ばかりでなく、アイデアを要求される仕事の依頼が数多く舞い込むそうです。これも、依頼主が渡辺さんの豊富な経験に大きな価値を見出しているからなのでしょう。耐震リフォームにも意欲的に取り組み、建築士が考えつかないような工事の方法を提案したこともあるんだとか。難しい現場でこそ真価を発揮する。これぞ職人、ですね。 |
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取材に伺った現場は東京都内のマンション。渡辺さんは埼玉県内はもとより、東京都内にも出張します。
今回はマンションの内装リフォームということで、間仕切り変更、下地張り、枠入れ、建具の吊り込みを行ないます。現場に到着すると、古い間仕切り壁が撤去され、下地パネルを取り付けている作業の真っ最中。築50年にもなるマンションとあって、天井が低い感じがしますが、渡辺さん曰く「マンション自体は、とてもしっかり造られている」とのこと。内装リフォームを行なえば、活用できる年数はまだまだ伸びそうです。 |
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撮影させていただいたのは、クローゼットの下地張り作業。壁は既存の下地のを残し、天井部分はコンクリートの躯体がむき出しになっている状態からスタートです。
関連業者と打ち合わせを行ないつつ、作業を進めていく渡辺さん。まずは扉用の枠の取り付けです。渡辺さんは、マンションの狭い作業スペースを苦にする風もなく、素早く作業を済ませます。枠を仮止めしたら、次は下地となる耐火ボードの取り付けです。 |
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| 下地に使う耐火ボードは、既存の壁の上から、木工用ボンドを使って仮止めし、タッカーで固定します。木工用ボンドは、小学校の木工の授業でも使われるポピュラーな接着剤で、我々一般人からするとあまり強度がないような気がしますが、渡辺さんによれば使い方次第なんだとか。実際、過去に施工した現場では、解体業者が剥がすのに苦労するほどしっかり固定されていたそうです。たかがボンド、されどボンド。使う人によって、強度も機能性も大きく変わるんですね。 |
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マンションリフォームでは新築と異なり、詳細な図面が得られないので、現場合わせになることが多くなります。複雑な形をした壁に合わせて耐火ボードをカットし、隙間なく貼っていく作業をスピーディに行なえるのは、現場での経験が豊富な大工さんだからこそ。工期に余裕がない現場でも、渡辺さんなら安心して任せられます。
もっとも先述の通り、渡辺さんは難しい現場でこそ光る存在。スピードの速さは、言うなれば経験豊富な大工であれば当然のように持ち合わせている能力なのでしょう。 |
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| 作業を見ていて気になったのが、渡辺さんが使っている丸ノコ台。「測量用の三脚を利用して自分で作った」というコンパクトな丸ノコ代は、狭い現場でとても重宝しているそうです。他に脚立を利用した作業台や、自作の丸ノコ用ガイドなど、渡辺さんが使う道具にはアイデアが溢れています。渡辺さんのウリでもある、型にとらわれない自由な発想は、こんなところにも垣間見えます。 |
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作業も終盤。枠は水平・垂直を確認してから固定し、その上部に耐火ボードを取り付けたら、本日の作業はほぼ終了です。一日の取材では、渡辺さんが行なうマンションリフォーム工事のごく一部しか紹介できませんでしたが、丁寧かつスピーディな作業はもちろん、現場を和ませる快活なお人柄にも触れることができました。
経験豊富、多彩なアイデアをもつ渡辺さん。「こんな仕上がりにすることはできるのかな？」と、素人では解決策が思いつかないようなリフォーム工事をお考えなら、一度お話を聞いてみるといいのでは？ |
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