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和歌山県紀の川市にある
築43年になるこちらのお宅では
前々から少しずつ
床板が軟らかくなっていることが気になり
海南市を拠点に活動する大工職人
Mサービスの西岡さんに相談
経年劣化による
床板の交換だけと思われていたものが
西岡さんが実際に床を捲ってみると
風呂場にある脱衣所の洗濯機から
排水が漏れている状態で
それが廊下を伝い
奥の和室の床下にまで浸水していました。
和歌山県紀の川市にある
築43年になるこちらのお宅では
前々から少しずつ
床板が軟らかくなっていることが気になり
海南市を拠点に活動する大工職人
Mサービスの西岡さんに相談
経年劣化による
床板の交換だけと思われていたものが
西岡さんが実際に床を捲ってみると
風呂場にある脱衣所の洗濯機から
排水が漏れている状態で
それが廊下を伝い
奥の和室の床下にまで浸水していました。
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西岡さんはまず水浸しとなっている
床下作業から着手
木造住宅で雨水などが侵入して
湿気が帯びてくるとシロアリが発生したり
後々建物に重大な影響を及ぼすことから
床下をキレイに清掃し
洗濯カスや泥が
基礎や土間に纏わりついていたので
臭いが残らないようしっかりと除去し
更に扇風機で確実に乾燥
西岡さんはまず水浸しとなっている
床下作業から着手
木造住宅で雨水などが侵入して
湿気が帯びてくるとシロアリが発生したり
後々建物に重大な影響を及ぼすことから
床下をキレイに清掃し
洗濯カスや泥が
基礎や土間に纏わりついていたので
臭いが残らないようしっかりと除去し
更に扇風機で確実に乾燥
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廊下に使用する床板はアカシア材
西岡さんは基本 既製品ではなく
予算内で無垢材を使用することを信条とし
既製品には出せない高揚感は
無垢の木ならではの魅力だそうで
アカシアの木は比較的
他の無垢に比べて安価ながら
独特の色味が味わえる木材で
フローリング材としても人気があって
家具や食器にも使用されています。
廊下に使用する床板はアカシア材
西岡さんは基本 既製品ではなく
予算内で無垢材を使用することを信条とし
既製品には出せない高揚感は
無垢の木ならではの魅力だそうで
アカシアの木は比較的
他の無垢に比べて安価ながら
独特の色味が味わえる木材で
フローリング材としても人気があって
家具や食器にも使用されています。
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西岡さんは現在 海南市を拠点とし
和歌山県だけでなく依頼があれば
大阪や奈良にまで行くこともあり
曾祖父の代から続く大工一家の4代目として
幼少期から職人仕事が身近にあったことから
将来、大工になるというより
自然とその道を歩むという状況だったそうで…
実家の近くに今もある工場には
様々な加工機器が置いてあるため
現場や状況に応じた木材の加工が
自由自在にできる環境で育ち
学生時代から手伝いをしつつ
建築関連の高校を卒業後には
父親の下で本格的に大工職人として
そのキャリアをスタート
西岡さんは現在 海南市を拠点とし
和歌山県だけでなく依頼があれば
大阪や奈良にまで行くこともあり
曾祖父の代から続く大工一家の4代目として
幼少期から職人仕事が身近にあったことから
将来、大工になるというより
自然とその道を歩むという状況だったそうで…
実家の近くに今もある工場には
様々な加工機器が置いてあるため
現場や状況に応じた木材の加工が
自由自在にできる環境で育ち
学生時代から手伝いをしつつ
建築関連の高校を卒業後には
父親の下で本格的に大工職人として
そのキャリアをスタート
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当時、棟梁だった父親の下には
スタッフが10人近くいて
今では考えられないような
厳しい環境だったにもかかわらず
それが当たり前だったことから
19歳の時には自分の中で
職人としてのスイッチが入り
先輩の仕事をその場で盗みながら
専門書を読んで勉強をするなど
大工の血を引く者として成長も早く
墨付け刻みという基礎の基礎から学びながら
二年目には現場へ一人で行くようになるも
これまで絶え間ない探求心で培ったモノから
生まれた自信によって不安は一切なく
その仕事ぶりは周囲が驚くほどだったそうです。
当時、棟梁だった父親の下には
スタッフが10人近くいて
今では考えられないような
厳しい環境だったにもかかわらず
それが当たり前だったことから
19歳の時には自分の中で
職人としてのスイッチが入り
先輩の仕事をその場で盗みながら
専門書を読んで勉強をするなど
大工の血を引く者として成長も早く
墨付け刻みという基礎の基礎から学びながら
二年目には現場へ一人で行くようになるも
これまで絶え間ない探求心で培ったモノから
生まれた自信によって不安は一切なく
その仕事ぶりは周囲が驚くほどだったそうです。
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ただ、その成長ぶりと共に
大工職人四代目、棟梁の息子という
レッテルを貼られたことで
「できて当然」という目で見られ
そのプレッシャーが西岡さんにとって
当時かなりの重荷となり
精神的にしんどい時期だったそうです。
しかし、「一度決めたらやる!」という
ストイックな性格を持っていたことで
現場を数多くこなしていく中で
徐々にその重荷を軽減させていき
20歳で独立したいといった時は
棟梁である父親から
「お前はまだ早い、何ができるんだ…」と
嗜められていたものが
その後3年スパンで言い続けると次第に
「(頼りにしているから)ここにいてくれ」
…と、その言動も変わっていったそうです。
ただ、その成長ぶりと共に
大工職人四代目、棟梁の息子という
レッテルを貼られたことで
「できて当然」という目で見られ
そのプレッシャーが西岡さんにとって
当時かなりの重荷となり
精神的にしんどい時期だったそうです。
しかし、「一度決めたらやる!」という
ストイックな性格を持っていたことで
現場を数多くこなしていく中で
徐々にその重荷を軽減させていき
20歳で独立したいといった時は
棟梁である父親から
「お前はまだ早い、何ができるんだ…」と
嗜められていたものが
その後3年スパンで言い続けると次第に
「(頼りにしているから)ここにいてくれ」
…と、その言動も変わっていったそうです。
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家(建物)で問題が起こったとき
施工する職人にとって重要なのが
原因を解明し、対処方法を見つける能力と
確実な施工をする技術です。
技術があっても
根本的な原因が分かっていなければ
いくら綺麗に仕上げても問題は再び起こり
知識や経験だけがあっても
技術がなければ解決のための施工ができません。
今回の工事に限らず
これまで様々な現場を通じて
その技術と経験を積み重ねてきた西岡さんは
周囲からの重圧を感じながらも
その苦しみや悩み、不安を背負って
自らを追い込み
職人としての能力を高めてこられました。
家(建物)で問題が起こったとき
施工する職人にとって重要なのが
原因を解明し、対処方法を見つける能力と
確実な施工をする技術です。
技術があっても
根本的な原因が分かっていなければ
いくら綺麗に仕上げても問題は再び起こり
知識や経験だけがあっても
技術がなければ解決のための施工ができません。
今回の工事に限らず
これまで様々な現場を通じて
その技術と経験を積み重ねてきた西岡さんは
周囲からの重圧を感じながらも
その苦しみや悩み、不安を背負って
自らを追い込み
職人としての能力を高めてこられました。
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便利な道具やプレカットなどの登場により
家づくりが簡略化され
現場で働く大工職人のレベルに
大きな差が生まれている今の建築業界
墨付け刻みはおろか
ノミやカンナすら持っていない
使ったことがないという職人が
「大工」と名乗って仕事ができたとしても
木造建築の多い日本では
まだまだ古い家はたくさんあり
家の構造はもちろんのこと
どうやったらいいのか?という
しっかりと問題を解決できる能力
これはいつの時代になっても
職人に求められていることであり
Mサービスの西岡さんであれば
そんなお客さんの不安を安心に変えられる
確かな腕を持った職人さんであると感じました。
取材撮影&文 :
とくおか じゅん
便利な道具やプレカットなどの登場により
家づくりが簡略化され
現場で働く大工職人のレベルに
大きな差が生まれている今の建築業界
墨付け刻みはおろか
ノミやカンナすら持っていない
使ったことがないという職人が
「大工」と名乗って仕事ができたとしても
木造建築の多い日本では
まだまだ古い家はたくさんあり
家の構造はもちろんのこと
どうやったらいいのか?という
しっかりと問題を解決できる能力
これはいつの時代になっても
職人に求められていることであり
Mサービスの西岡さんであれば
そんなお客さんの不安を安心に変えられる
確かな腕を持った職人さんであると感じました。
取材撮影&文 :
とくおか じゅん
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一足お先に完成していた
脱衣所の床リフォーム工事の
アフター写真です。
一足お先に完成していた
脱衣所の床リフォーム工事の
アフター写真です。
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水漏れをしっかり止め
床下に広がり溜まっていた排水を除去し
しっかりと乾燥させてから床板を張りました。
※西岡さん談
水漏れをしっかり止め
床下に広がり溜まっていた排水を除去し
しっかりと乾燥させてから床板を張りました。
※西岡さん談