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前項の同日に「横山工務店」横山さんが新築で手掛けられた空手道場の取材も致しましたので御紹介致します。
場所は兵庫県の神戸市北区有野町で、車を20分程走らせて空手道場へと向かいます。
山と川と野に囲まれた長閑な場所に、その道場は現れました!
建設中のお話をお聞きすると、空手道場の新築工事にあたっては現場の草刈りから横山さんが手掛け、真夏の日差しの中屋根の瓦葺きをしたりと御苦労もあったようです。
写真は横山さんからお借りした工事中の様子。
在来工法の合掌組みという空手道場に相応しい工法の建物であるのがお判りかと思います。 |
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完成後の道場外観。
外壁には焼杉板が貼られた本格的な和風の外観、焼杉板の色効果もあってか道場らしく武道家のように引き締まったイメージに見えます・・・が、写真では伝わり難いかもしれませんが、実はとても大きな道場となっております。
この新築工事にあたっては基本的に横山さんと応援の大工さんの二人で新築工事をされたそうです。
もちろん左官屋さん等、その道のプロに任せるべき所はプロに任せていますので、工事のクオリティには全く問題はありません。
因みに横山さんは在来建築を手掛ける親方の元で修行を積まれた大工職人さんなので、この手の新築工事は最も得意とするところだそうです。 |
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さて扉を開けて中にお邪魔します。 ここでようやく広さが伝わるでしょうか?なんと40畳の広さがありますが、「これでも小さいほうかもしれないなぁ」とおっしゃる横山さん。
実はご本人もこの道場で空手道に精進する空手家でもありました!!
入り口の左手には200センチ×180センチの鏡が四枚つらなった鏡張りになっており、型の確認やトレーニングの姿勢の乱れ等を意識しながら稽古に励む、道場にはなくてはならない存在ですね。
壁に取り付けられた窓はサッシですが、全てがシャッター付き窓にされ防犯対策も施されています。
メインは当然ながら道場の稽古場ですが、もちろんトイレと給湯室も別室として備えられております。
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道場の床はL45フローリングが張られています。
この床は防音床なので空手の稽古中に発生する音を圧える効果があり、さらにクッション性に長けており柔らかいので衝撃吸収の役目も果たします。
マンション等のコンクリートを伝わって響いていく振動や騒音を軽減するのに主眼を置いた床材だそうですが、空手道場の床材としても効果的に能力を発揮しているとの事です。
大工さんが空手家で、さらに御自身が門下生として稽古する道場との事でとても説得力がありますね。
L45フローリングに寄ってみました。 歩いてみると柔らかい感触が足裏に伝わるのに、ちゃんとしたフローリング床であるのが不思議です。 |
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玄関は本石床タイルが敷かれているので重厚感を醸し出しています。
もしかするとこういった施設では玄関は機能を満たせば良いと云う考え方で、あまり重要視されない部分かもしれませんが、安めの素材を使うと途端にチープになりがちなのだそう。
建物全体のバランスを見て最適な素材選びをされているのが伺えました。
敷地への入り口はコンクリートが敷かれていますが、遊び心がある少し凝ったデザインです。
単に一枚のコンクリート舗装にしてしまわず、縦に直線・横に波型で区分けし、さらに一枚は洗い出し仕上げと云う工法に。
これは種石と呼ばれる小さくて丸い小石がコンクリート表面に浮かび上がる物で、様々な場所で見掛けるので御存知の方も多いはず。
これも横山さんが?と思いましたが、左官職人さんの手によるものでした。
プロはプロを認めて仕事を進めていく姿勢が、職人さんとの信頼関係を深め、高品質の仕事が成し遂げられているのです。
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空手道場の新築では建物の用途からすると、一般住宅建築にはない、または少ないであろう仕様も多々あるのだと思います。
例えば40畳もある部屋なのに柱が一本も見当たりません!これは合掌組みができる大工さんだからこそ建てられる新築道場なのが容易にわかります。
一つ一つの建材・工法を見て質問しながら説明やエピソードを伺っていると、横山さんいわくどんな物件でも「自分の住む家を建てた時よりもよりも丁寧な仕事を心掛ける」に行き着きます。
コストとの兼ね合いが難しいと思うのですが、先に取材したお宅の施主様が「良心的な大工さん」とおっしゃっていたのが思い出されるところです。
実はリフォームの施主様は此処の空手道場の理事長なのです。 「なんだ知り合いじゃないか!?」と思うのは早合点!
敷地の整地からはじまり三ヶ月かけて完成した空手道場ですが、横山さんの仕事ぶりをずっと見てこられ、完成度の高さ、もちろん予算の全てを知った上で御自身の自宅のリフォームを御依頼されたのですから、そのことは横山さんの一番の「信用」と云えるのではないでしょうか?
兵庫県北区で腕利き大工をお探しなら是非、「横山工務店」の横山さんをご指名ください。
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