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京都のタイル屋「昭建装」の松井さんが京都市左京区で工事施工したタイル張りの完成の様子をお伝え致します。 ※前回取材時は他の工事の為に養生され、タイル工事の完成が撮れず、松井さんはわざわざこの為に亀岡市の現場から駆けつけてくださいました。
建て替え新築の工事予定地で施主様であるTさんと、京都に拠点を置き関西一円でタイル工事をされているタイル職人・松井さんが顔を合わせたのは今年夏七月の初めで、その時はまだ外構工事は手つかずの状態だったそうです!
施主さまの拘りを形にするためにタイル職人の高い工事技術が用いられた工事だったのは勿論、工事前の更地の段階から綿密な打ち合わせを行いながらのタイル工事! この都度ようやくの完成の日を迎えてTさんはもちろん、タイル職人松井さんも感慨深げでした。 |
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先ず始めに述べたいのは今回のタイル工事、施主様Tさんの材料支給で執り行われる事です。 本来はタイル屋さんが取引するメーカのタイルが用いられて工事が行われるのが一般的と思いますが、今回はそのタイル材が全て「施主支給」となるのが大前提のタイル工事でした。
実は昭建装の他にも数軒のタイル屋さんに工事の打診をされたそうですが、見積もりの話にすらならずに断られてしまったそうです。
ここでわかるのが松井さんは「タイル職人」であって「タイル売りの店」ではないと言うことです。 それはタイル張り工事技術を買って頂くというタイル職人のプライドがあるからこそ受注できる事ではないでしょうか?
玄関アプローチに敷き詰められたタイル工事の仕上がりにも、そのタイル職人魂が見え隠れします。 |
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タイル張り工事はただ単に接着剤を塗りタイルを貼っていくだけではありません。 工事が行われる空間の幅や長さはもちろん、傾斜や形状を考慮して完成を想像して仕上がりの美しさも求めて工事されます。 その一番の難所は「タイル張りの割り付け」にあると思いました。
写真は玄関アプローチ横のガレージスペース。 入り口にあった極端な段差はタイルで傾斜を設け段差を解消!もちろんタイル下地施工から松井タイルさんが手掛けております。 そしてガレージ全体も緩やかな傾斜になっており、それに対処するための細かな割り付けは、地面にではなく壁の立ち上がり部分に張られたタイルに対処されています。
壁のタイルに眼を移すとシャッター開閉スイッチも美しく収まっております。 前回お伝えしたタイル目地のコーキング施工の丁寧な仕事ぶりからも、こういった部分にまで手を抜かないで工事されたのが容易に想像できますね。 |
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タイル工事は設置する場所の構造・形状に合わせて細かな加工を施しながら工事される事も多いそうです。
Tさんの新築現場でも、その工事の様子が多く見て取れます。 玄関門を開けたすぐの花壇横には雨水の排水口と水道設備がありましたが、此処のタイル加工はとても精密で、工芸品の細工処理のような手の込みようでした。
大小の円が綺麗に収まるようにタイル切り加工されていますが、細い目地の幅が均一である事を見れば、タイル職人の加工技術が如何に優れているか?が御理解いただけると思います。
ガレージには屋根を支える金属の柱がありますが、それの周囲にもタイル職人の技が散りばめてあります。 壁の立ち上がりに沿った部分に張られたタイルは、幅3ミリから3センチ程へとテーパー状に加工されています。 サンダー等が使えない繊細な作業はタイル切りやハンマー等を用いてタイル職人技で加工していくのです! |
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玄関ポーチのタイル階段ではかなり凝ったタイル工事がなされています。 松井タイルさんがコンクリート下地施工から携わって工事されたからこそ実現した蹴込(けこみ)への階段照明埋め込み施工です。
屋根付き玄関ポーチとは云え、屋外ですから雨に晒され汚れ等のメンテナンス対策も視野にいれての工事だったそうです。
Tさんのアイデアを実現する為に「照明器具の選択」や「階段蹴込の形状」等、プロのタイル職人としてのアドバイスがされています。
ここで注目するのはアドバイスが「工事の手間を省く事」が目的ではなく「施主様の思いを形にする為のアドバイスと提案」であった事を申し上げておきます。 |
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夕方17時に待ち合わせをしてこの日の撮影取材となりました。
松井さんは亀岡市の現場から駆けつけているので、お疲れの筈ですが私の「ド素人」な質問にも丁寧に答えてくださいました。 それは施主様であるTさんも知らなかった話しも多かったようで、驚と感心と感謝を述べられておられました。
そういえば此方から尋ねない限り「工事の難しさ」は一切話さない松井さんで、むしろ楽しい・勉強になったと言う言葉を多く耳にしたのが今回の取材でした。
なにが大変とか苦労した等をいちいちアピールしない松井さんの人柄に「職人気質」とは本来こう云う人を言うのだと感じさせられた次第です。 |
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誤解がないように申し上げたい話ですが、「材料支給」の工事は施工する業者さんにとって旨味が少ない工事であると云えます。
それは当たり前の事で、それぞれの業者さんが「何処で利益を出すか」にご苦労され、「仕入れコスト節約」や「加工の少ない工事に特化する」等、事の大小はありつつも、それぞれが適正価格でタイル工事を提供する努力をされています。
その中で今回の新築タイル工事を受けられた京都のタイル屋さんは、昭建装の一軒だけと云うのが、工事の難しさを如実に物語っていると感じました。
タイル材料を施主支給が条件で受けられたタイル工事でも一切の手抜きをせず、むしろ施主様の想像した完成予想を越えた仕上がりにするタイル屋さんが「昭建装」の仕事なのです! |
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「昭建装」松井さんは京都市を拠点としてタイル工事一筋に20年のお仕事をされ、タイル工事の仕事を愛するタイル職人さんです。
松井さんは見習い職人であった当時「タイル職人の手業・手仕事」をしっかり覚えさせてくれた親方にとても感謝しているとおっしゃいます。
いまでも初心を忘れず、便利な道具だけを使ってタイル工事をするだけでは職人の腕が鈍ってしまう事を常に意識して、技の鍛錬を心 がける生粋のタイル職人でした。
そして「昭建装」には多くのタイル職人仲間がおられます。 いずれも腕利きのタイル職人さん達ですが、そんな職人さん達が松井さんと一緒に仕事をするのは、お互いに切磋琢磨できる関係だからなのでしょう。
京都市左京区のT様邸では昭建装のタイル施工技術がいかんなく発揮され施主様はもちろん、工事に携わった松井さんも大満足されたご様子でした。 そして今後のメンテナンスや部分修理等にも責任を持って対応させて頂くと念を押されていました。
京都で腕利きのタイル屋さんをお探しであれば「昭建装」松井昭尚さんにご連絡を。 自分で仕入れたタイルで工事して欲しいなど「施主様材料支給の工事もお気軽に御相談ください」との事ですので心強いかぎりです。 ※松井さん御自身が奥様には怒られるだけですのでご安心を(笑) |
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