|
|
岐阜県羽島市を拠点に 愛知県、三重県などで日々大工仕事をされている 奥村さんのお家リフォーム取材の続きです。
先ほどの 梁を架けて無垢材を床に貼る施工が終わった後 次に向かうはカウンターの取り外し。
かなり分厚い木が使用されていて ビッチリと壁に差し込んであり
一筋縄ではいかない状態だったため 木の筋にハンマーで打ち込み 割りながら取り外すことになりました。 |
|
|
奥村さんは何度も何度も叩いて 木の筋に亀裂を作って作業を進めていきますが それでもなかなかビクともしません。
こちらの家主様もリフォームすることを前提に 家を建てておられないので 逆にカウンターが簡単に取り外せてしまったら それは明らかに手抜き工事になってしまうので 取り外しに時間がかかって当然のこと。
『 リフォームは3倍かかる 』 と 奥村さん。
解体というひと手間が加わってくるため 新築とは作業内容が大きく変わってきます。 |
|
|
実際には解体だけでなく 取り外したカウンターや端材を下の階まで運び キレイに掃除をしないと次の工程に行けません。
だからこそ長年数多くの現場を経験されてきた奥村さんは その解体作業の重要性を知っておられます。
次にカウンターを取り外し後にできた 溝の部分を埋めるための作業も 年数が経てば経つほど木の歪みが生じ 真っ直ぐな新しい木が思い通りに入らない為
寸法を測りながらノミを使って微調整をし 何度もその工程を繰り返しながら 細かな溝への木の埋め込みをされていました。 |
|
|
とても仕事に対し厳格だったお兄さんの影響で 大工職人としての道を諦めかけていた奥村さん。
大切な人に支えられたことでひとつの壁を乗り越え 今の自分があることを改めて実感されていますが
今現在も友人の宮大工職人さんの仕事に対する姿勢。
それは仕事の中だけでなく 日々の生活にも常に気を配っている己との向き合い方に 奥村さんはとても大きな影響を受け
自分はまだまだ・・・という 謙虚で新たな向上心が生まれてくるそうです。 |
|
|
作業されている姿はただ黙々と進み 正直とても地味です。
しかし、日々現場に向かい続ける職人さんは このように時折、仲間と助け合いながらも 目の前の仕事に対しては孤独の中
時折 疑問を投げかけながら もう一人の自分と向き合い作業をされています。
それが明日へと繋がっていき 積み重なることで技術や経験値が高まり お客様への安心、満足、感動に繋がるからです。
こちらのリフォーム完成は後日 追記させて頂きますのでお楽しみに。
取材撮影&文 : とくおか じゅん |
|
|
※ 追記
後日、奥村さんに完成写真を送って頂きました。
こちらは檜の腰板を貼る施工でした。
|
|
|
こちらはカウンターがなくなり 撤去後にできた跡には木がキレイに埋め込まれ スペースが広く取れるようになりました。
|
|