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本日は、秋晴れの澄みきった青空のもと…
岐阜県山県市のペンキ屋さん、吉田博樹さんの屋根塗り替えを取材しました。
屋根の種類は、鉄骨の建物に多用されている折板(せっぱん)。
厚さ、0.6〜1.2ミリの鋼板を成形した屋根材になります。
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岐阜県海津市、おちょぼ稲荷といえば食べ歩き。
南門の鳥居をくぐってすぐ左手に、串カツ屋のてっ平・よもぎ大判焼のちくりんなどがありますが、この建物の屋根塗り替えを吉田さんが請け負われています。
塗装に先立って高圧洗浄を行ないましたが、建物が直接参道に面しているため、その日は早朝に作業を始めて、参拝者が来る頃までには作業を終わらせています。
下から見上げているぶんには、上で工事が行われていることに気がつく人は少ないでしょう。 |
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洗浄後…
劣化したボルトキャップを撤去し、入念にさび落としをしたあとにサビ止め塗料を塗り始めます。
使用する塗料は、日本ペイントの「1液ハイポンファインデクロ」。
実のところ、長柄(ながえ)を使って作業するほうが身体は楽なのですが、目線が離れたうえにローラーからの感触も薄れてしまうと、塗装職人として納得いく工事ができません。
そういう訳で吉田さんは、腰が痛くなっても一貫してこの姿勢を保って仕事をします。 |
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昼休み…。
串カツのてっ平でご馳走していただいたあと、せっかくだからと吉田さん自ら、おちょぼ稲荷の参道を案内してくれました。
道中いろいろなお店がありますが、食べ物で目を見張るのは“なまずランチ”
うなぎ屋さんのメニューの一つのようですが、なまずの蒲焼は岐阜県海津市辺りの定番なのでしょうか?
お稲荷さんには、参道で買った“お揚げ”を供えて手を合わせます。
お千代保稲荷は商売の神様。
「ヨシダ塗装を宜しくお願いします!」 |
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この建物の折板(せっぱん)屋根は全体で370平米ほどありますが、本日昼までに下塗りを終え、ここからは上塗りの作業に入ります。
上塗りの塗料は、日本ペイントの「1液ファインウレタン」。
旧来の塗料(いわゆるペンキ)に比べると、塗膜に弾性もあり、対候性にも優れた塗料です。 |
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折板(せっぱん)の屋根面は、ほとんどローラー1本で塗り替えていきます。
ボルトの部分も含めて、巧みにローラーを転がしながら、均一に塗料を塗り付けていきます。
ちなみにボルトの部分には、上塗りまできっちり仕上げたあとで、「テンキャップ」というカバーを取り付ける予定です。
折板屋根の弱点の一つであるボルト部分からの雨漏り。
それを阻止するために開発された商品です。 |
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パラペットの笠木(=茶色の部分)を固定するスチールのアングルは刷毛で隈なく塗装します。
シンナーは少なめにして、濃度の高い(コミの良い)塗料を塗り重ねているので、厚みのあるギラギラとしたツヤが出ています。
本来、塗り替え直後の塗膜というのは、こういうものでなければいけません。
たまに、シンナーを大量に入れて、規定量よりはるかに薄く塗料を塗り拡げるような業者がおりますが、そういう仕事では、短期間でセロファン状に塗膜が浮いてきたり、必ず耐久性に問題が生じることになります。 |
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上塗りを終えた折板屋根参道側の写真です。
丁寧に塗り替えられた屋根面が、均一に眩しいほどに輝いています。 |
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屋根塗り替えは、職人の腕やハートの良し悪しで、ずいぶんと「仕上がり」と「持ち」に差が出ます。
最近は、大手ハウスメーカーでも低予算での下請け丸投げが横行し、ユーザーはいったいどこを信用して良いのかわかりにくい状況です。
岐阜や愛知にお住まいの方々。
ぜひとも腕利きの塗装職人・吉田博樹さんをお見知り置きください。
(取材撮影;加納一正) |
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