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以前、一戸建てのトイレリフォームの作業を取材させていただいた、千葉県の大工「タスカット」の林由夫さん。先日、マンションリフォーム工事が完了したとのことで、取材に伺いました。 現場は千葉県成田市。築40年以上の古い分譲マンションの1室で、約14坪、2LDKと、2〜3人の家族向きです。外観からも古さが伝わりますが、マンション自体は強固な鉄筋コンクリート造。内装をきれいにリフォームして、賃貸にするそうです。 写真右下は、図面と仕様書、工程表。林さんはリフォームのプランを決定し、協力業者を手配。水まわりと電気工事以外の作業はすべて行ないました。 |
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現場は成田市の中心部から車で10分ほどのところにあるマンションの1階です。マンション群全体の設計が古く、エレベーターもありませんが、1階なら賃貸の需要は高いといえます。玄関の鉄扉はいかにも頑丈。取り替えることができないので、玄関の色に合わせて内側を塗装しています。 室内を見ると、むき出しになった排水管や、今ではあまり見られないタイプのガス栓など、随所に昔の設計が見受けられます。鉄筋コンクリート造であるために、これらは撤去することができません。この現場に限らず、マンションリフォームは制限が多いものなんです。それが林さんの腕でどのように生まれ変わったのか、まずはLDKから見ていきましょう! |
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玄関右手の引き戸を開けると広いLDKが現れます。ホワイト系で統一された壁と床が、実際の床面積以上の広さを感じさせます。 キッチンは従来のものを撤去し、新たに設置。キッチンまわりの壁には化粧板を貼り、清掃性を高めています。こうした設備品も、林さんのセレクト。予算を念頭に置いて、部屋の雰囲気にあったものを選んでいます。 キッチン前面の壁には、コンセントを増設。炊飯器や電気ポットなど、電気製品をいくつも使う場所ですから、コンセントは近くにあったほうが使い勝手がいいですよね。たくさんの現場を経験してきた林さんならではの気配りです。 |
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ところでこのLDK、古い設計の割には1室が広いと思いませんか? 実はこの部屋、間仕切り壁を抜いて2部屋をつなげたのです。鉄筋コンクリート造のこの建物では、間仕切り壁は耐力壁ではないので、抜くことが可能なんですね。 よく見ると、部屋の中央部を境に、フローリングの色が微妙に違っています。フローリングを全面貼り替えるほうがきれいに仕上がりますが、ここは予算との兼ね合い。林さんは「使えるものは利用する」という方針で、今回のマンションリフォームを行なったとのことです。 LDK奥の大きな引き戸は、ふすまをリフォームしたもの。敷居周りを上手に活用して、木製の引き戸に交換しました。 |
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次は玄関右手奥にある、4畳半の和室。LDKと同様に、壁のクロスを貼り替え、天井を塗装して、統一感をもたせています。経年変化で黒ずんでいた長押や廻縁の木部を漂白したことで、部屋全体の色調も明るくなっていますね。 襖の張り替えは専門業者に依頼しましたが、押入れ内部のベニア板は林さんが貼ったとのこと。ここでも、「使えるものは利用する」で、傷みがほとんどない面は、従来のままにしてあります。 ちなみに、畳は表替え(表面のゴザを交換すること)を専門業者に依頼。当然のことながら、交換するより安く済ませることができます。 |
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続いて拝見したのは、LDKと繋がっている6畳半の洋室です。もともと畳貼りの和室だったのですが、フローリングを貼り、押入れをウォークインクローゼットにリフォームして洋室に生まれ変わりました。かつて和室だったことをまったく感じさせない仕上がりですね! 先ほどの和室では、押入れは天井と壁のべニア板を貼り替えただけでしたが、こちらは床をフローリングに、壁と天井に化粧ボードを貼ってあります。和室より手間がかかっていることもあって、林さん自身も納得の仕上がりです。 |
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こちらの洋室と、先ほどの和室。元はどちらも同じ和室だったのに、雰囲気がガラッと変わっているのは、フローリングや引き戸だけのせいではありません。洋室の長押は白く塗装されていて、これが雰囲気づくりにひと役買っているんです。 林さん曰く「「カラーが大事」。長押の色ひとつでここまで変わってしまうんですね! なお、洋室なら長押自体を撤去するという手もあるのですが、この部屋では長押の裏が配線のスペースとなっているため、残しておく以外に方法がありませんでした。これも、古い設計の鉄筋コンクリート造マンションリフォームを行なう際の、制限のひとつなんですね。 |
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最後に拝見したのは、洗面所とトイレ、浴室。いずれも、壁を動かせないという制限のなかで、使い勝手がよくなるようにリフォームされています。 浴槽は、古いバランス釜と呼ばれる風呂釜をボイラーに交換。バランス釜がなくなったぶん、浴槽を広くできます。同時に、1台のボイラーからキッチンにも給湯できるようになりました。 築40年以上の住み心地が悪い部屋を、ここまで快適に過ごせる部屋にリフォームできたのは、腕と経験のある大工である林さんだからこそ。これなら賃貸としてまだまだ活用できますね! 築年数の長い分譲マンションリのフォームをお考えの方は、一度相談されてみてはいかがでしょうか? |
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