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僕の地元、宇治市から約260kmの旅。
昨日の雨模様から一転して 温かな秋の気候に恵まれた ここ愛知県名古屋市西区にやって来ました。
今日は名古屋市名東区を中心に 瑞穂区、天白区、千種区をメインに活動されています 明建築 (あかりけんちく) の林さんによる マンション一室の全面リフォームの取材です。
いくつか立ち並ぶマンションの前に到着すると 入り口近くのお部屋とあって 丁度、作業をされている音が外に聞こえてきました。 |
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林さんとはこの日が初対面。
挨拶をして施工内容をお聴きすると 今日はリフォーム作業の一部で 全部屋の巾木の取り付けと お風呂場入口の枠組みの設置ということでした。
『 巾木 (はばき) 』 というモノを知らなかったので尋ねると 各部屋の壁と床の境目を仕切るためのモノで
部屋をスッキリ見せる効果や 壁紙の剥がれ防止、キズ防止などの効果があるそうです。 |
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奥の部屋では林さんとは10年の付き合いになるという 大工仲間の近藤さんが作業をされていました。
他の現場で初めて出会われ 林さんは 『 よいちゃん 』 近藤さんは 『 あきさん 』 と 互いに下の名前で呼び合う関係性から見ても お二人の仲の良さがうかがえます。
仕事が落ち着いたときには いっしょにご飯も食べに行ったりして 林さんにとっても近藤さんにとっても 仕事をする上で信頼できるとても大切な仲間だそうです。 |
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高速道路の工事渋滞で少し僕の到着が遅れ 作業の合間にお話を聴いているとあっという間にお昼になり
林さんは僕が宇治から来たということで せっかく名古屋に来たんだから・・・と 名古屋ではポピュラーな 『 ベトコンラーメン 』 を食べに連れて行ってくださいました。
ベストコンディションだからベトコン。 噂に聞いたことはありましたが、僕はこの日が初めて。
ニンニクが丸ごと入った もやしたっぷりの醤油ベースのピリ辛ラーメンで なんともまた食べたくなるクセになる味でした。
同じ系列でも味が違うそうで 林さんはこのお店の味が好きでたまに食べに来られるそうです。 |
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作業の合間や休憩中にいろいろとお話を伺いました。
林さんは高校卒業後、異業種を経験され その後、友達の勧めで 20代前半に大工職人になられました。
地元、岐阜県の工務店で 親方や先輩から日々揉まれながらも お客様の喜びを直接感じられることからやりがいを見出し
少しずつ仕事を学び、覚え、キャリアを着実に積み上げていき 2003年に明建築 (あかりけんちく) として独立。
今年で大工職人として25年になり 年末年始以外ほとんどまとまった休みが取れなくなるほど 名古屋市で多忙な日々を送ってらっしゃいます。 |
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実際にお会いして印象的だったのは 単に技術や経験があるだけでなく 相手の気持ちを考えられる 林さんのお人柄があってこその今なのかなと。
話し方はスマートで物腰も柔らかく 近藤さんとのやりとりを見ていても 決して現場を仕切って上から目線で指示するような感じでなく
相手を尊敬、尊重した接し方を意識的でなく 当たり前のように自然にできているからこそ
仕事仲間から絶大な信頼を得て お客様には安心感を与えてらっしゃるように感じました。 |
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お風呂場入口の枠組みの取付作業を見ていても 常に自分のリズムで焦らず丁寧に そして確実に仕事をされていました。
車の中や現場が整理整頓されているか 職人・業者の良し悪しを見極めるポイントが そういう日々の何気ない行動や 意識のひとつひとつに出てくるため
まだまだ一人の人間として未熟な僕にとっては 今日、林さんといろいろ話せたことで 大切なことに改めて気付かせて頂く機会となりました。 |
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今日は林さんの取材ということでしたが 近藤さんに 『 一緒に写ってもらって良いですか? 』 と お願いすると 『 あきさんの為なら・・・ 』 と 冗談っぽく言ったように聞こえる
その何気ない一言の中に 林さんの人間性に対して何となく感じていたモノが確信に変わりました。
明日は同級生たちとひさしぶりに大好きな海釣りに行けると とてもうれしそうに話しながら
もっと大工職人を身近な存在として 気軽に相談してもらえるようになっていきたいと 今後の目標も語ってくださいました。
こちらの全面リフォーム工事は2〜3週間後に完成するそうで また後日、完成模様をお届け致します。
取材撮影&文 : とくおか じゅん |
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※ 追記
後日、リフォームが完工したということで 林さんに写真を送って頂きました。
こちらはキッチンの様子です。
取材時はすでに左画像のように 撤去された状態でしたが システムキッチンが設置されると見違えるようです。
上の扉を開けると手動式のスライド棚があります。 |
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こちらはリビング。
完成したお部屋をこうやって見ると 大工職人さんがよく仰る 『 お客様の喜びがやりがいになっている 』 ということが 改めて分かるような気がしました。 |
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大手ハウスメーカーに頼んでも 現場でやるのは林さんのような職人さんたちです。
職人さんにとって下請けの場合だと 中間マージンが発生して利益が下がるため 材料も思ったモノが使えなかったり 時間に追われて早くしなくてはいけなかったりと かなり不利な状況での作業を強いられることもあるそうです。
それなら元請けとして、お客様から直接ご依頼していただいた方が 現場の職人さんにとっては しっかりと打ち合わせをして、相談、提案をし お客様の想いをカタチにできるという声をよく聴きますので
是非、何かありましたら お気軽に職人さんに直接 お問い合わせください。 |
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