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今回、北澤さんのお仕事は畳敷きの和室のお部屋をフローリングに葺き替えるリフォームです。
それでは現場を覗いてみましょう!!
ここは神奈川県綾瀬市の住宅街の一戸建て。施主さまはお隣にお住いのご夫婦、隣が空き家になったので貸家として購入されたそうです。
部屋数は5部屋の内フローリングは1部屋だけなのでもう1部屋洋室にリフォームした方が借り手も決まりやすいとのお考えでした。 確かに最近では和室がこんな沢山に有るのは珍しいですね!
右下の写真は既に畳を外した荒床(あらゆか)の状態です。 状態によっては荒床から作り直す事もあるそうですが今回は既存の状態から施工していきます。 |
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今回、洋室にリホームの部屋は四畳半より板の間の様な板畳(いただたみ)分、少し広い和室です。
荒床の上に先ずは根太(ねだ)と呼ばれる木材をフローリングの目と垂直方向に渡して行きます。ちなみに、根太の間隔を開けすぎると床鳴りがするそうです。
環境に応じて断熱材を入れたり、二階の部屋のフローリングの張替えの場合など階下に響かないように防音材を入れる事も出来ます。
古い建物の張替えの場合は長年に亘り隅に重い家具などを置いた為に重さで部屋の中央が盛り上がり、隅が下がった状態になるので、水平を保つために隅の根太の下に木っ端を入れて調整して行きます。下地がコンクリートの場合は補正の必要は無いそうですが、稀にひどい場合はコンクリートでも削る事もあるそうです。ナルホド〜!!
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次に根太の横から墨つぼで墨を打って中央部分の盛り上がりを計り出し電動カンナで削ります。
手慣れた手つきで作業の流れが止まることなく、取材の質問に答えながらどんどん作業が進んで行きます。この空気感はさすが大工歴50年だなぁ〜!と感じ入りました。
取材の打合わせで「何かご希望は?」と、聞くと「若く撮ってよ〜!」なんて、茶目っけたっぷりの北澤さんでしたが、いざ、作業に入ると真剣な厳しい職人さんの表情に変わります。 |
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次にフローリングの下張り作業に入ります。
その前に鉋屑を綺麗に掃きとります。一緒にクリーナーを使っているのは一番下の息子さんで、唯一、四代目北澤さんの大工の技を受け継がれていく悠太さんです。目下、親父さんの下で大工の修行中です。
フローリングを張る前の下張りは12mmのラージ合板と呼ばれる板です。これを根太の上にりゃんこ(互い違い)に張ってビス止めします。
工事途中で施主のご夫婦を呼んで施工作業の確認をされてます。 「フローリングを張っちゃってからだと下がどうなっているか分からないからね。」と北澤さん、確かにその通りですね。心にくいプロとしての心使いです!
今回、初めてネット検索で和室リフォームを依頼された施主さまも大変満足のご様子でした。 |
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作業途中で古くからお付き合いのある材木屋のマルキュウさん(おおもとは静岡で林業で営んでるそうです)が資材を納品に来られました。
〜材木屋さんに北澤さんについて伺いました〜 「北澤さんは材木の事を大変熟知していますよ!!最近はまったく木の事が分からない大工さんも多いですから、、。」材木のプロも認める真の大工さんです!!
〜珍しい道具類も見せていただきました〜 写真左端は北澤さんのお父さん(三代目の)自具(自分で作った道具)です。隙間を計る道具だそうです。 左は”二段こて鑿”右左用等々、道具の使い方も説明していただきました。代々受け継がれてきた大切な道具なんですね、、、。
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さて、ここからは表面のフローリング張りです
ここで使用する床材は一般的に良く使われる複合フローリング厚さ12mmです。強力な接着剤で張り付け、又釘(ステープラーの針の親玉みたいな)をガンで打っていきます。
五代目を受け継ぐ息子の悠太さんも一緒に張替え作業をお手伝い。
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フローリング張替え作業で一番大変なのは最後の一枚です。
パズルの様に最後がキッチリ嵌るか緊張の一瞬!!予め床材は部屋の寸法に合わせて切り出しておきましたが、最後に合わさる板畳に沿わせ細かい調整をしていきます。二丁の鉋を使い分けてミリ単位を削って行きます。その姿は、さすが熟練の大工さん!!雰囲気のある板に付いた格好良さです。
プロの大工さんもちょっとやそっとの修業ではまともに使えない程、鉋がけは難しい物だそうです! |
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フローリングと板畳の間にシーリング剤を充填して自然な繋がりに。 これで完成です!
いかがでしょうか?!板畳と板目もぴったり合って畳の和室がお洒落なフローリングの洋室に変身しました! 今回、綾瀬市で別件のフローリング張替え工事が重なり二日に亘っての作業となりましたが、基本は一日で終える施工作業です。
〜ここで気になる施工費用ですが、、。〜
北澤さんが今回の見積書を快く見せてくれました。細かい部材の数や価格、畳の処分料金、手間賃等々、すべて含んで10万円以内で収まっています!勿論、フロアーの材質や部屋の広さで価格も異なるでしょうが、なんと言っても北澤さんの技術(一切、手抜きのない作業工程)でこのお値段はとても良心的で、安心してお任せできる大工さんだと確信いたしました! ”和室から洋室へのリフォーム”お考えの皆様、ぜひ!北澤さんにご相談ください!きっと納得のいく仕事をしてくれる事と思います! |
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□□□ 大工の父子鷹 □□□
今回は神奈川県綾瀬市での和室からのフローリングへのリホームの作業行程をご紹介いたしました。
よい職人さんは自分の道具を大切に扱ってますが北澤さんも例に違わず整理整頓された道具箱、代々受け継がれてきた道具の数々(鉋は40丁もあるそうです)を見ても本物の職人さんだと分かりますね。
息子の悠太さんも親父さんの作業のタイミングをよく心得ているかの様に道具や資材を運び込んだり、掃き掃除や片付けたりと、お互いに言葉を交わさなくても阿吽の呼吸で工事が進んでいく様子がとても気持ちよく感じました。悠太さんのこれからも楽しみです!四代目から見た息子さんの仕事ぶりは?と伺うと「まだまだ、だねぇ、、。」と厳しい答えでしたが、その口調は嬉しそうな温かみのある物でした。
新しい施工例の取材を楽しみにしております!また、いつか悠太さんの施工例の取材もお願いしますね!!
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